パチューカは、さらに高みへ
パチューカは容赦なく、2016年前期ステージ無敗だったPUMASを3-0で下す
試合の最初から最後まで前シーズン王者パチューカがコントロールし、昨年の9月にプロデビューしたばかりの若干17歳メキシコ人とコロンビア人のハーフ:ファン・ホセ・カレロ(かつて2000年~2011年同チームでプレーをしていた、コロンビア代表GK:ミゲル・カレロの遺児)の2ゴールと、2014年2月にデビューした20歳のホセ・ダヴィッド・ラミレスのゴールでPUMASとの戦いを3-0で破った。
前節トルーカへのアウェイゲームで無敗が崩れたディエゴ・アロンソ率いるチームは、プライドが傷つき1試合のみの参加で帰国したリオ五輪代表選手を復帰させた。
パチューカのウルグアイ人監督はオスカー・ペレスをGKに据え、不動のDF陣としてオマール・ゴンザレス、エマヌエル・ガルシア、ホワキン・マルティネス、オスカー・ムリージョを、中盤に契約を更新したステファン・メディーナとリオ五輪から戻ってきたばかりのヴィクトル・グズマン、ホルヘ・エルナンデスを、前線にはウルグアイ人:ジョナサン・ウレタビスカヤ、ウィルソン・モレノ、そして『飛行機』ダヴィッド・ラミレスをピッチへ送った。
ホームチームの主力選手が欠場というPUMASにとって恵まれた条件だったにも関わらず、試合開始から3分にかけてフリーとなったウレタビスカヤがPUMASキーパー:アレハンドロ・パラシオスの頭上を越えるループシュートを放ったダヴィッド・ラミレスへのパスで先制した。
パチューカはより良いコントロールをサイドから、そしてコンスタントなセンタリングでパブロ・バレラやマティアス・ブリトスへ繋げ、実質前半全くボールに触る場面が無かったエドワルド・エレラへボールを送ろうとしていたPUMAS守備陣を撃退するようなポジショニングを取った。
後半も大したアイデアもなくボールを支配して前進しようとするPUMAS選手と、追加点を早い出足で奪おうというパチューカという構図で大半は前半と似たような感じで進んだ。
後半17分ディエゴ・アロンソ監督は、チームの伝説であったコロンビア代表GK:ミゲル・カレロの息子、若干17歳メキシコ人とコロンビア人のハーフ:ファン・ホセ・カレロを交代出場させた。ピッチに入って2分も経たないうちにボールをコントロールし、同じくピッチに入っていたイルヴィン・ロサーノへ叩くとペナルティエリアの端から、PUMASのGKが守るゴールマウス右下へすり抜けるようなシュートを放ち、彼のメキシコリーグ初得点をマークした。
10分後の後半28分、イルヴィン・ロサーノが同じく後半から出場したエリック・グティエレスを伴って、ファン・ホセ・カレロが決めたような位置からシュートを放った。アレハンドロ・パラシオスは何とか弾くも、エリア内にこぼれたボールをダリオ・ヴェロンもその他DFも近づけないところを再びファン・ホセ・カレロがネット奥へ押し込み、TOPチームで初めての複数得点選手となった。
フィールドでは、パチューカのチーム全員が幸せだった。五輪代表選手は復帰し、DFでは負傷している選手はいなかった(唯一、FWのフランコ・ハラとブラジルで怪我をしてしまったばかりのロドルフォ・ピサーロのみ)。そして、ミゲル・カレロの息子がイダルゴ・スタジアムに詰めかけた観衆に喜びを与えた。
後半43分メキシコに帰化したコロンビア人は、ハーフウェイから相手3人を交わそうとしてファールを受けた。その後ウレタビスカヤがペナルティキックを外すことになり、ファン・ホセ・カレロにとって魔法の夜になるところを台無しにしてしまった。
試合はそのまま終了。パチューカはティファナとともに勝ち点12の首位を守り、PUMASはフランシスコ・パレンシア監督となって無敗記録をストップ。初めての大量失点試合となってしまった。