2016年前期ステージも第7節が終わり、ちょうど三分の一が消化されたので、ここで前半戦のPUMASが昨シーズンと比べてどうであったのか??という部分について、少し触れたいと思います。
まずは、昨シーズンの陣容という意味で『2016年 リベルタドーレス杯 準々決勝 2nd.レグ UNAM 3(3-5)3 Independiente del Valle』におけるスタメンを振り返ってみたいと思います。
システムは4-3-3。センターバックが、ダリオ・ヴェロンとヘラルド・アルコバ。昨シーズンの選手紹介でも書いた通り『今や主将ダリオ・ヴェロンと守備の中心を支える欠かせない存在になっている。』
であり、見事2016年ゴールデンブーツ賞で見事、最優秀DFの座を射止めたくらい。ただし、今シーズンはプレ・シーズンマッチ後半から怪我で開幕戦からここまでずっと欠場している。
そのせいもあって、如何せんDFラインが各試合落ち着かないものとなっている。代わりにCBに入ったのがアレハンドロ・カストロであるが、もともとMFであるのでこのポジションは以前の所属チームでプレーはしていたものの、彼の良さが発揮できるのはやはり中盤に入ってFW陣に縦パスなどを供給する役割。
また本来このポジションに入るべきであるのは、下部組織出身選手であるルイス・キンターナなのだが、まだまだメキシコ1部リーグにおける経験不足のせいかパレンシア監督から全幅の信頼は受けていないように見える。先日の第7節のクラブ・ティファナ戦では、時折今までにない良いプレーを見せたりもしていたが、一番やってはいけないイエローカード(抜けたら相手が完全フリーの場面であったので、仕方がないと言えばそれまでだが)を受けるなど、まだまだ彼ら二人の領域には及ばない。
例えば『メキシコリーグ2016年前期 第5節 Pachuca 3-0 UNAM』の失点例。スタメンはこちら。
先制点は左サイドの裏を簡単に取られて、フリーにしてしまった。
追加点は真ん中をワンツーで抜けられ、オフサイドトラップの裏をかかれた格好。
3点目は、左サイドの1対1からペナルティエリアへ少し入ったところでミドルシュート。アレハンドロ・カストロがなすすべもなく、決められている。
続いて『メキシコリーグ2016年前期 第7節 Tijuana 1-0 UNAM』の失点例。スタメンはこちら。
FWのエドワルド・エレラの代わりにフィデル・マルティネスがスタメン出場しただけの違いで、DF陣はそのまま。
中盤から右サイドへ縦パス一本というシンプルな崩しである。
これをヘディングで前線に叩いて、一気にゴールへ。
ダリオ・ヴェロンとアレハンドロ・カストロが真ん中でカブってしまい、崩されてしまった。このようにDFラインの統率が取れていないところを突かれて失点するケースが非常に多い。ティファナやパチューカなど順位表上位に位置するチームは、こういうミスを見逃してくれない。明日は、オフェンス陣について触れてみます。