PUMASはCFアトラスに対して大量得点していないし、ケレタロFC相手に苦しんでもいない
ホセ・ミゲル・ゴンザレス“ミッチェル”監督は、CFアトラスに対する圧勝にも平静を装う
ミッチェル監督は彼のチームの平均点を得るのに苦労しており、CFアトラスに対して大量得点で勝利した後に彼のチームは圧勝した訳でも、また先週の土曜日に対ケレタロFC戦で苦戦した訳でもないと述べた。
「ウチのチームの真の姿は、対ケレタロFC戦でも今日の試合でもない。今日の試合を分析すると、おそらく5得点が多すぎるように思えるかもしれない。そのような現実の中で、選手たちは我々の目の前にいたライバルチームと戦っている。」
彼は試合後の記者会見で、「正直なところ、対ケレタロFC戦は3-0で負けるような大して悪いレベルでプレーをしたとは思っていない上に、色々なことが起きて結果に対して非常に悩まされた。」と語った。
彼の思惑はチームの良いバランスを見つけ、今日の圧勝を超えて勝ち点21によってリギージャ(プレーオフ)進出したことである。
「チームに関する私の考えと客観性は、これら2つの状況の中間を見つけることだ。5-1でも、0-3でもない。それが間違いなく、我々に安定性を与えることになる。」
◆これが、今現在のPUMASというチームの現実だ
今週は第16節と第17節を1週間で行なう、ダブルヘッダー週です。したがってチームは同じスタメンを2試合とも使えない故に、ローテーションで選手たちを起用する必要性があります。
フォーメーションは表面上は4-4-2でしたが、実質的には4-3-1-2に見えました。残り4節のホームゲーム2試合は絶対に落とせないので、ディフェンシブハーフを3枚並べ、相手の中央からの攻撃に対しては人数的に有利な状況を作り、バイタルエリアでもより安全に守備をすることで、攻撃する際に瞬時に人数をかけることはできないものの、カウンターアタックを主体とした失点を最小限にする狙いがあったと思います。
ベンチメンバーのファン・パブロ・ヴィゴンとダヴィッド・カブレラを温存することで、次節のアウェイゲーム:対プエブラFC戦に備えると同時に、今日途中出場した選手たちもフルタイムプレーをしていないので、再び次節も起用することが出来ます。
一つ心配になったのは、左サイドに流れたボールを追っていったヴィクトル・マルコラが、ゴールライン付近で足を捻って倒れたシーンです。幸いにもその後直ぐに戦列復帰しましたが、こういったローテーションをしているような状況で万が一離脱者が出るとさらに状況は悪くなるからです。
リギージャ(プレーオフ)進出に向けて一番重要なポイントは、現在の陣容は順位表の上位チームと実力的に大きな差があり、太刀打ちできないという点です。まずはサイドハーフ。ヴィクトル・マルコラやファン・マヌエル・イトゥルベは、厳密にはサイドハーフが専門ではありません。したがってTOPチームのサイドハーフらとスピード争いをしても、力負けするのが現状です。
この試合リーグ戦初出場したマルティン・バララガンも、これまでカップ戦中心にプレーをしていましたが、それにはそれなりの理由がある訳でいきなり結果を出せるはずがありません。加えてアラン・メンドーサも全く同様で、サイドアタックにおける奥深さが全くない、相手ディフェンダーの目が馴れてしまう中央突破に頼らざるを得ない攻撃です。
たまたま相手ディフェンダーがイエローカード2枚で退場処分となり、数的優位に立ったホームゲームで一線級のスピードがあるサイドハーフのパブロ・バレーラを途中出場させ、彼によるセンタリングをフェリペ・モラが追加点を挙げたことで勝負があった試合でした。
実際そこに至るまでは試合は均衡した内容でしたし、決め手を欠いたままドローもしくは最悪逆転負けまで覚悟させられる状況でした。相手が同じくリギージャ(プレーオフ)進出を争っている勝ち点を挙げているチームでしたし、実力的にそう差がないのでそういう流れになったであると理解しています。
これがすでにリギージャ(プレーオフ)進出を決めているようなサントス・ラグーナやクルブ・ネカクサ、クラブ・レオンのような相手では、そうはいかないでしょう。またクラブ・アメリカやUANLティグレスのような実力を備えているにもかかわらず、それに相応しい順位にいないチーム相手でも同様です。
遅かれ早かれ、それが実証される日はやってくるでしょう。私はもう何年も同じような悔しい思いをしてきているので、シーズンが終わる前に予想が出来ます。根本的な問題は全く解決していないまま、今シーズンも終盤を迎えることになりそうです。