Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

アドリアン・アルドレテ 独占インタビュー

 

「クルス・アスルにおいてもう1つの目的(リーグ優勝)を達成することで、サイクルを終えた。 ここに来てから、それを念頭に置いていた。 あのチームは長年遠ざかっていたリーグ優勝が必要だったため、これまで複雑なチームだった。 そのプレッシャーを感じるのは簡単ではなかったが、目標を達成することでクルス・アスルとのサイクルを終えたので、新しいものを探した。クルス・アスルには、とても感謝している。実はクラブから送られてきた最後のメッセージは、いつでも戻っておいでだった。自分は決断を下し、クラブはそれを最善の方法で扱ってくれた。」

 

「それまでクルス・アスルで得ていた収入と、これからPUMASで得ることになる収入とでは明確に減給ということになるが、それは純粋にスポーツ的な決断だった。 他の側面は犠牲にされたが好きなことをして明確な目的を持っているので、それを犠牲とは言いたくない。重要なチームに来て彼らと共に仕事をして、チームメートと集団でサッカーをすることで、同じ方向へ引っ張る健全なチームに満足している。」

 

 

「アンドレス・リリーニ監督はこのクラブに加入するという自分の決断において、たくさん関わってくれた。ずっと昔から知っていっていたが、共に働く機会がなかったので、一度やってみたかった。アンドレス・リリーニ監督は自分がそこで働いていたときにモナルカス・モレリアに連れて行ってくれたので感謝している人だが、彼と一緒に働いていなかった。今こうやって新たに働けることに、興奮している。監督が重要なサイクルの真っ只中にいたこと、そこで彼はチームに対する自信、それまでやってきた仕事の自信を感じ、その自信を自分に伝えてくれた。 どんな小さなことでも良いから、チームに貢献して欲しいと言っていた。 自分をこの場所に来る気にさせたのは、その良い雰囲気と選手に対する指揮だ。」

 

「メキシコにおける4大クラブ(クラブ・アメリカ、CDグアダラハラ、クルス・アスル、PUMAS)において、異なるチームでリーグ優勝をするという着想が気に入っている。もしそれがなかったら、PUMASに加入することは無かっただろう。家族とともにやって来て、ここで歴史を作るという何か重要なことをすることが好きだ。まずは一歩ずつ着実に、自身を一体となって機能するように時間をかけてその目標を追求するつもりだ。」

 

「ここにやって来れたことに、本当にとても興奮している。PUMASというチームは知っているし、監督が何を要求しているか?そしてチームが何が必要であるか?は分かっている。ストーリーの中心なって物語を牽引していくこの偉大なチームにとって共通の目的であるリーグ優勝を達成するために、どんなことでも貢献するつもりだ。もちろん、リーグ優勝を目指す。これまで所属したチームがリーグ優勝にたどり着いた時の今日のような気持ちを覚えているので、このチームに加入することが出来たことにワクワクしている。」

 

2022年グリッタ前期ステージ 補強選手について

 

セサル・ウエルタがCDグアダラハラからPUMASへ150万ドル(約2億円)で移籍するのは一見あまり良くない決断のように見えて、PUMASサポーターはあまり満足していないが、PUMASの監督であるアンドレス・リリーニは、そういった批判にも関わらず完璧な自信に溢れているようだ。

 


「セサル・ウエルタは、自分がクラブへ個人的に要求をした。アラン・モソのPUMAS退団からCDグアダラハラへの移籍交渉とは全く関係なく、自分がセサル・ウエルタを連れて来るように依頼した。彼は以前から、自分が追い続けている選手だったからだ。」

 

 

「アラン・モソがCDグアダラハラへ移籍するにあたり、PUMASを退団した後の穴を埋めるのはヘスス・リバス、パブロ・ベンデンノもしくは右サイドバックだが、1年以上ピッチから遠ざかる怪我から回復したカルロス・グティエレスが左サイドをカバーする。」

 

 

「昨シーズンのCONCACAFチャンピオンズリーグ決勝進出などの成績をチームが収めた今、フリオ・ゴンザレスがゴールマウスを守るスタメンとしての権利を得たが、全面の信頼を寄せるのはいかがなものかということで首脳陣に2名のゴールキーパーと契約するよう依頼したところ、ヒル・アルカラと契約してくれた。」

 


アドリアン・アルドレテは彼がモナルカス・モレリア(メキシコサッカー3部リーグ)に所属していた当時14歳の頃、自分が指揮を執っていたので彼を探しに行った。そこから、音信不通になってしまった。下部組織にいた頃からずっとコーチングしていたので、彼のことはよく知っている。」

 

 

ちなみに本日プレシーズン最初の試合(対メキシコサッカー2部リーグのPumasタバスコ)が行われ、3−2でTOPチームが勝利しました。

30分ハーフ4本、得点者:ファン・ディネンノ、イゴール・メリタオ、ジオゴ・デ・オリヴェイラ(セサル・ウエルタのセンタリングによるアシスト)。アドリアン・アルドレテは、別メニュー(前夜にアカプルコ入りしていうため)。

第1、2ハーフ・スタメン:ヒル・アルカラ(今シーズン補強選手、数回のキーとなるセーブ)、パブロ・ベンデンノ、ホセ・リカルド・ガリンド、ニコラス・フレイレ、オリベル・ペレス、イゴール・メリタオ、ミゲル・カレオン、ファビオ・アルバレス、マルコ・ガルシア、ファン・ディネンノ、エマヌエル・モンテハーノ

第3、4ハーフ・スタメン:フリオ・ゴンザレス、ホセ・カイセド、アルトゥーロ・オルティス、エフライン・ベラルデ、アレク・アルバレス、カルロス・グティエレス、レオネル・ロペス、サンティアゴ・トリゴス、ジオゴ・デ・オリヴェイラ、ホセ・ナバーロ、セサル・ウエルタ

 

2022年グリッタ前期ステージ 補強選手:アドリアン・アルドレテ

 

16:アドリアン・アレクシ・アルドレテ・ロドリゲス(左サイドバック)

身長:175m 体重:71g

1988年6月14日生まれ(33歳)

デビュー:2006年1月21日(モナルカス・モレリア)

経歴: 2005~2006年ドラドス・デ・シナロア(7試合無得点)、2006~2011年モナルカス・モレリア(207試合5得点)、2012~2014年クラブ・アメリカ(74試合無得点)、2014~2016年サントス・ラグーナ(67試合1得点)、2016年~現在、クルス・アスル(211試合9得点)

タイトル:2013年後期ステージ(クラブ・アメリカ)、2014年メキシコ杯、2015年後期ステージ(サントス・ラグーナ)、2018年メキシコ杯、2019年メキシコスーパーカップ、2021年後期ステージ(クルス・アスル)

モナルカス・モレリアの下部組織出身。2005年アンダー17ワールドカップにおける良いパフォーマンスによって、バルセロナFCのユースチームでトライアウトを経て、2006年ドラドス・シナロア(2部リーグ)へ半年間のレンタル移籍。1月21日の対CFアトランテ戦でフル出場のプロリーグデビュー。6試合出場した後、クラブ・ティファナで1部リーグデビューを果たす。その後古巣へ戻り、前期ステージ開幕戦においてフリーキックでプロ初得点をマーク。国際大会デビューは2007年7月25日の対DCユナイテッド戦の北米スーパーリーグ。2011年後期ステージは、リギージャ(プレーオフ)決勝でPUMASに敗れる。2011年9月13日、CONCACAFチャンピオンズリーグの対ロサンゼルス・ギャラクシー戦で、国際大会初得点。その後2012年5月にクラブ・アメリカへ移籍。2013年後期ステージのリギージャ(プレーオフ)をペナルティキック決着で優勝。2014年5月にはサントス・ラグーナへ移籍。前期ステージのメキシコ杯を獲得。さらに2015年後期ステージではリーグ優勝して、シーズンのベストイレブンに選出される。2016年には現在プレーをしている、クルス・アスルへ移籍。2018年にメキシコ杯、2019年にメキシコ杯スーパーカップ、2021年後期ステージではリーグ優勝をそれぞれ飾る。2013年ゴールドカップ、2014年には北中米カリブ海地域のワールドカップ予選、2015年にはコパ・アメリカ(チリ大会)へメキシコ代表として出場、大会ベストイレブンに選出。

 

 

2022年グリッタ前期ステージ プレシーズン

 

さてPUMASのTOPチームは、メキシコサッカー2部リーグのPumasタバスコとともに、今週から太平洋岸のゲレーロ州にあるリゾート都市:アカプルコにおいてプレシーズンのキャンプに入りました。

 

 

参加している選手は、もちろん冒頭の記事にある、補強選手2名を含めた下記の通り。

イゴール・メリタオ、ファビオ・アルバレス、ヘロニモ・ロドリゲス、レオネル・ロペス、エフライン・ベラルデ、フリオ・ゴンザレス、ニコラス・フレイレ、アルトゥーロ・オルティス、エマヌエル・モンテハーノ、ジオゴ・デ・オリヴェイラ、リカルド・ガリンド、マルコ・ガルシア、パブロ・ベンデネンノ、レオナルド・タピア、サンティアゴ・トリゴス、ホセ・カイセド、オリバー・ペレス、アレク・アルバレス、ホセ・ナバーロ、ミゲル・アンヘル・カレオン、ヒル・アルカラ、セサル・ウエルタ

 

なお現在のところ判明しているプレシーズンマッチは、

 

 

6月19日(日)16時半キックオフ 対クラブ・アメリカ戦(米国イリノイ州・シートギーク・スタジアム)

 

 

6月22日(水)20時キックオフ 対CFモンテレイ戦(米国テキサス州エディンバーグHEBパーク・スタジアム)

 

の2試合となります。

2022年グリッタ前期ステージ 補強選手:セサル・ウエルタ

 

12:セサル・サウール・ウエルタ・バレラ(フォワード)

身長:171m 体重:67g

2000年12月3日生まれ(21歳)

デビュー:2000年12日3日(CDグアダラハラ)

経歴:2018~2019年CDグアダラハラ(2試合無得点)、2019年CDサカテペク(2部リーグ、17試合6得点)、2020年モナルカス・モレリア(10試合無得点)、2020年マサトランFC(17試合3得点)、2021年〜現在、CDグアダラハラ(2試合無得点)

メキシコサッカー1部リーグデビューは、2018年3月19日。当時指揮を執っていたマティアス・アルメイダ監督からTOPチームに召集され、対サントス・ラグーナ、UANLティグレス戦の親善試合に出場。さらに同年11月10日、対クラブ・レオン戦でリーグ戦デビュー。その後、12月18日にCDサカテペクへレンタル移籍。2部リーグ戦で3得点、メキシコ杯で2得点をそれぞれマーク。2019年6月11日にトマス・ボーイ監督から2019年前期ステージの補強選手として古巣へ復帰するも、2020年1月4日、モナルカス・モレリアへ後期ステージの補強選手としてレンタル移籍。さらに2020年7月27日、移籍したマサトランFCでメキシコサッカー1部リーグ初得点。8月24日のCFパチューカ戦で2得点目を記録。シーズン・ベストイレブンの1人としてのパフォーマンスを見せ始める。

 

 

2022年グリッタ前期ステージ 補強選手:ヒル・アルカラ

 

13:ヒル・エサウル・アルカラ・バルバ(ゴールキーパー)

身長:180m 体重:76kg

1992年7月29日生まれ(29歳)

デビュー:2017年7日25日(ケレタロFC)

経歴:2017~〜現在、ケレタロFC

メキシコサッカー1部リーグデビューは、2017年7月25日の前期ステージ・メキシコ杯、対シマロネス・デ・ソノラ(2部リーグ)戦でスタメンとして出場。メキシコ杯を通じて良いパフォーマンスを見せたので、チアゴ・ヴォウピ(ブラジル人スタメンゴールキーパー)のサブメンバーとして、ケレタロFCに所属。

チアゴ・ヴォウピが退団した後、2019年シーズンからスタメンとなる。そのシーズンを通じて優れたパフォーマンスを発揮したため、2020年ガーディアンズ・前期ステージの最も被ゴール数の少ないゴールキーパーの1人となった。そのおかげでCDグアダラハラなどの国内チーム以外にも、スペイン2部リーグのレアル・バリャドリードなどから関心を集めていた。

タイトル:2017年メキシコ杯、メキシコ杯スーパーカップ(前期ステージと後期ステージの王者決定戦、共にケレタロFC)

 

 

メキシコリーグ 2022年グリッタ前期ステージ カレンダー

 

さてグリッタ後期ステージのリギージャ(プレーオフ)決勝も先週末に終わり、早くも翌シーズンのカレンダーが発表されました。特徴は冬にカタールワールドカップが開催されるため、約3ヶ月間に17節を消化するという強行日程なところです。

 

今週からプレーシーズンも始まり、あと約1ヶ月で開幕するということで、見ている我々にとっては有り難いですが、選手たちにはくれぐれも怪我などせずに無事にシーズンを乗り切ってもらいたいと思います。

 

第1節 7月3日(日)正午 対クラブ・ティファナ(オリンピック・スタジアム)

 

 

第2節 7月10日(日)19時5分 対クラブ・レオン(ノウカンプ・スタジアム)

 

 

第3節 7月17日(日)正午 対クルブ・ネカクサ(オリンピック・スタジアム)

 

 

第4節 7月24日(日)19時 対CFパチューカ(イダルゴ・スタジアム)

 

 

第5節 7月27日(水)21時5分 対マサトランFC(オリンピック・スタジアム)

 

 

第6節 7月31日(日)正午 対CFモンテレイ(オリンピック・スタジアム)

 

 

第7節 8月5日(金) 午後7時対CFプエブラ(コウテモック・スタジアム)

 

 

第8節 8月13日(土)19時5分 対クラブ・アメリカ(オリンピック・スタジアム)

 

 

第9節 8月18日(木)21時5分 対アトレティコ・サンルイス(アルフォンソ・ラストラス・スタジアム)

 

 

第10節 8月21日(日) 正午 対サントス・ラグーナ(オリンピック・スタジアム)

 

 

第16節 8月24日(水)19時 対UANLティグレス(ウニベルシダ・スタジアム)

 

 

第11節 8月27日(土)21時5分 対CDグアダラハラ(アクロン・スタジアム)

 

 

第12節 9月3日(土)21時 対CFアトラス(ハリスコ・スタジアム)

 

 

第13節 9月7日(水)21時5分対ケレタロFC(オリンピック・スタジアム)

 

 

第14節 9月10日(土)19時 対デポルティボ・トルーカ(ネメシオ・ディエス・スタジアム)

 

 

第15節 9月18日(日)正午 対クルス・アスル(オリンピック・スタジアム)

 

 

第17節 9月30日(金)21時 対FCファレス(ファレス・スタジアム)

 

 

【長文注意】2022年グリッタ後期ステージにおけるPUMASのフォーメーション(3)

 

さてこの辺で、このフォーメーションの振り返りも最終回としたいと思います。今シーズン、仲の良い友人にこんなことを聞かれました。

「リーグ優勝とCONCACAFチャンピオンズリーグ優勝、どちらが良いと思う?」

そこで自分は間髪を入れずに、こう答えました。

「もちろん、リーグ優勝だ。」

友人は別にCONCACAFチャンピオンズリーグ優勝でも良かったみたいなので、少々不服のようでした。確かにクラブワールドカップにPUMASが出場するというのも悪くはありませんが、この日記についてという項目にも書いている通り、自分がメキシコに来ている理由はPUMASがリーグ優勝する瞬間をスタジアムで目に焼き付けるためなので、そこは絶対譲れないということです。

 

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【長文注意】2022年グリッタ後期ステージにおけるPUMASのフォーメーション(2)

 

今週はいよいよ、メキシコサッカー1部リーグのリギージャ(プレーオフ)決勝戦が行われます。来週に入ればプレシーズンに入り、契約更新や移籍選手たちの情報がますます沢山出てくるでしょう。それでは、先日の第2部へ参ります。

 

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【長文注意】2022年グリッタ後期ステージにおけるPUMASのフォーメーション(1)

 

2年前にアンドレス・リリーニ監督の采配という記事を書いて以来、PUMASのフォーメーションに関する内容に触れてきませんでしたが、今シーズンはこれまで以上にCONCACAFチャンピオンズリーグとの兼ね合いであったり、負傷者や試合における退場者が多かったので、改めてそれらの流れを整理しておきたいと思います。

 

先日自身のクラブとの契約を更新して、さらに来年いっぱいまで指揮を執ることになり、改めて心機一転して来シーズンへ臨むとのことで、これまでに昨シーズンまで在籍していた選手たちが契約更新をしなかったり、また今後補強選手たちの情報が上がってくるでしょう。これから注視していきたいと思います。

 

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