Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

PUMAS創設68周年記念企画・知られざるダニエウ・アウヴェス その1

 

本日9月12日は、PUMASのクラブ創立68周年記念日です。

 

 

そこで今シーズン補強選手である、ダニエウ・アウベスに関するこれまで知られていなかった過去を、チームメイトであるエフライン・ベラルデが配信している『ベラルデの家』で行われた独占インタビューの内容を書き起こしでお送りいたします。

 

PUMAS:ダニエウ・アウベスのサッカー選手としての道のりは、こうして始まった

 


彼は生まれ育った街のピッチでボールを蹴る前は、ミュージシャンになりたいと思っていた

ダニエウ・アウベスと言えば、誰もが世界各国リーグで数え切れないほどのタイトルを獲得したというイメージを思い浮かべる。リオネル・メッシの相棒のように見なし、信じられないほどの数の選手たちとの一時代を築いた。しかしながら、彼がある時期にバスの運転手をしていたことは、あまり知られていない。PUMASのチームメイトでもあるエフライン・ベラルデがインターネット上で公開している動画(YouTube)で、彼は幼い頃の音楽と同じように、彼のサッカー選手としての物語がどのように始まったのかを段階的に語ることにした。
「我々は田舎に住んでいた。そこで自分の父親は、トマトや玉ねぎなどを栽培していた。自分が子供の頃、父親が働いている姿を見ながら、いつもこういう風になりたいと思っていた。彼を見ていた時、自分はお父さんを助けなればならないと言った。自分はバスの運転手や映画のフィルム巻き取り作業、その他多くの仕事をしていた。だから、通っていた学校まで20キロ歩かなければならなかった。自分はサッカー選手ではなく、ミュージシャンになりたかったので、楽器を作ってバンドを立ち上げた。父親はサッカーに夢中だったので、自分の弟がサッカー選手になることを望んでいたが、弟はサッカー選手になれなかった。そこで初めて、今度は自分が父親の夢にトライしたいと思った。」

 


父親の夢を叶えるという決断を下した後、困難な時期が訪れた。 彼が生まれ育った場所から離れることに加えて、最初のプロクラブに入団する前から彼のことをすでによく面倒を見ていた場所で、家族から離れてボールを追いかけることができるようになった。
「父親は自分をプレーさせるためにサッカーチームを作った。そこから自分のサッカー人生が始まった。その後父親は自分がサッカースクールに入ってトライするために、街に住まわせた。難しい瞬間に自分を怖がらせたり、自分の目標から逸らしたりしたことは一度も無い。夢が自分のものであれば叶えることが出来るが、それが自分の人生で最も重要な人であれば、不器用なもしくは間違ったことをしている暇は無い。」


 

最も困難な瞬間の1つであったのは、実家に電話する電話代もなかったので、サッカーボールを追い掛けることよりも、母親から離れることは難しいと認識した時だった。全てが報われたのは、バスの運転手として月に5ドルか10ドル稼ぎながら最初のチームが契約してくれた瞬間だった。

「父親が母親抜きで訪ねて来て、ECバイーアからの招待状が届いたと告げられた。その時、自分はこのチャンスを逃すつもりはないことを伝えた。自分はバイーア州の州都:サルヴァドールでサッカー選手としての人生を始め、契約にサインをした。バスの運転手で月に5ドルか10ドルを稼いだ。それが、最初の自分のサッカー選手人生だった。自分が入団した時には他にも困難なことがあって、実家に電話する方法が無かった。4か月後に、やっと母親に電話をすることが出来た。自分が最初のチームでデビューしたのは18歳の時だ。」

 

メキシコリーグ 2022年グリッタ前期 第14節 裏話

 

 
またもやチームは後半に入って崩れ、再びリードしていた試合を逆転された。それどころかチームの出来は、相手チームに対して遥かに優れていた。またもや、自分たちのミスが自分たち自身に影響を与える結果となった。
 

 
レペチャへ(敗者復活戦)進出の見通しは複雑であるが、まだ確率的には可能性が残っている。問題は守備面における集中力不足と前線における攻撃のミスが、我々自身を総合順位表の下位に追いやっていることだ。
 

 
今日の試合でフリオ・ゴンザレスはミスを犯して得点を献上し、最後に自身のミスを帳消しにした。そしてミスを抱えたチームの各選手たちが、今日フリオ・ゴンザレスが身を以て示したように、自分自身が犯したミスは自分自身が修正するという野心を持っていたかどうかを認識しなければならない時、このチームは間違いなく非常に異なったチームになるだろう。
 

 
サポーター達は、今をおいて最もチームを応援しなければならない瞬間は無い。レペチャへ進出の可能性は少ないが、このチームはそういった時にいつも困難な状況を覆して来たことだけは分かっている。
 

 
 

メキシコリーグ 2022年グリッタ前期 第14節 レビュー

 

アンドレス・リリーニ監督:対デポルティーボ・トルーカ戦のドローについて「我々はチームの力強さを、引き続き掴めないままでいる」
 

 
PUMASの監督は、トルーカにおいて満足がいかなかった
 

 
PUMASはフリオ・ゴンザレスのヘディングシュートにより勝ち点1をもぎ取ることで、ネメシオ・ディエス・スタジアムから生きて戻って来たが、アンドレス・リリーニは勝利を挙げられると分かっていた。彼にとって、問題は同じままである。それは2022年前期ステージのPUMASが苦しんでいるのは、力強さである。
 
「未勝利が続いている相手チームとプレーをして、勝てなかったので良くなかった。前半は良い内容のサッカーをして、リードを奪った。後半10分には2度にわたって試合を決定づけるチャンスを得たが、引き続き力強さを掴めないままだ。その後2失点を喫して選手たちはスピリッツを取り戻したが、我々はその前に試合を決めなければならなかった。戦い方とチャンスを得た点において、勝つに相応しい内容だったと思う。」と、記者会見で述べた。
 

 
監督は、最も重要な瞬間に選手たちが不安になったことを認めた。それはレペチャへ(敗者復活戦)進出を勝ち取るために、すぐにでも修正しなければならないものだ。
 
「我々を不安が押し潰してしまう瞬間があるように思える。我々は3対3、もしくは4対3の状況におけるラストパスでミスを犯す。本来は、そこで落ち着かなければならないところだ。残り3試合、チームがレペチャへ進出するためには、2試合を勝たなければならない。我々は得点を挙げることによって、試合を決めなければならない。今日に関しては最後の最後まで諦めなかったことは非常に賞賛に値するが、そういった瞬間で落ち着かなければならない。」と、語った。
 

 
フリオ・ゴンザレスのミスと得点に対して、チームは攻撃においてもミスを犯したので守備のミスだけに集中しないように依頼した。
 
「フリオ・ゴンザレス試合の結果を求めて頭を悩ませているので、彼の得点は非常に賞賛に値する。もちろんサッカーにおいて彼が犯したミスはそのまま残るが、試合をもっと前に決め切っていなければ攻撃面においてミスを犯す。我々は皆平等であって、同じ責任を背負っている。時にサッカーはのちに報われることがあるが、それは報われることで価値があるというものだ。」と、説明した。
 

 
最後に今月23日にガーナ代表と、27日にチュニジア代表といずれもフランスで国際親善試合を戦うブラジル代表メンバーの26名に、ダニエウ・アウベスが招集されなかったことに対して、カタールで行われるワールドカップに出場することは間違いないと述べた。
 
「ダニエウ・アウベスと話したが、彼は自分に状況を説明した。ここだけの話だが、彼は間違いなくワールドカップに出場する。現代サッカー史上最高のサイドバックが、招集漏れになることはあり得ない。」と締め括った。
 
PUMASは2022年前期ステージにおいて勝ち点14に到達し、次節はオリンピック・スタジアムにおいてクルス・アスルを迎え撃つ。
 
 

メキシコリーグ 2022年グリッタ前期 第14節 Toluca 2-2 UNAM

 

PUMASのゴールキーパー:フリオ・ゴンザレスがドロー弾で、レペチャへ(敗者復活戦)進出圏内にしがみ付く
 

 

アディショナルタイムにおけるフリオ・ゴンザレスの得点でPUMASが2−2に追い付き、リーグ戦6戦未勝利のデポルティーボ・トルーカへのアウェイゲームで勝ち点1をもぎ取る
 

 
PUMASがレギュラーシーズンにおける崖っぷちで手に入れた勝ち点1はフリオ・ゴンザレスが土壇場での得点によるもので、デポルティーボ・トルーカへのアウェイゲームにおいて2−2で、レペチャへ進出に近づくものとなった。このドローでPUMASは勝ち点14に到達し、レペチャへ進出圏内にいる。対するデポルティーボ・トルーカは6試合連続未勝利で、勝ち点23による総合順位表第6位となったが、その上にいるUANLティグレスを上回るチャンスを逃した。
 

 
ティーボ・トルーカによる対PUMAS戦の真新しい部分としては、センターバックのアンドレス・モスケラが戦線復帰し、攻撃陣はカルロス・ゴンザレスに代わってカミーロ・サンヴェッツォがスターティングメンバーに入った。PUMASもまた前節はベンチスタートだったファン・ディネンノがスタメン復帰し、アドリアン・アルドレテが左サイドとレオネル・ロペスが中盤にそれぞれ入った。
 

 
試合序盤はデポルティーボ・トルーカがいつものようなボールタッチでピッチ全体をボール支配をし、これに対してPUMASは前線においてスピードがあるエドゥワルド・サルビオやセサール・ウエルタ、ファン・ディネンノに向けたペナルティーエリアへのセンタリングでカウンターアタックを狙った。実際に最初の重要なプレーはPUMASによるもので、前半7分エドゥワルド・サルビオが右サイドをドリブル突破しペナルティーエリアまで進出したものの、最後は相手ゴールキーパー:チアゴ・ヴォウピとの1対1で抑えられた。
 

 
デポルティーボ・トルーカもまたロングシュートで反撃し、最初のシュートはカミーロ・サンヴェッツォによるものでほんの少し逸れていった。またその後のレオナルド・フェルナンデスによるフリーキックは直接ゴールマウスへ向かっていったが、最後はフリオ・ゴンザレスが抑えた。
 

 
デポルティーボ・トルーカがボール支配はしつつも、効果的に先制したのは逆にPUMASであった。前半36分、エドゥワルド・サルビオがボールを奪ってそのままドリブルで突破、ペナルティーエリアに侵入する手間で逆サイドを走っていたセサール・ウエルタへ叩き、これを一度正面にいたディフェンダーの前で反転し、逆サイドで手を挙げていたファン・ディネンノへセンタリング。これを押し込んでPUMASが先制した。
 

 
デポルティーボ・トルーカも反撃したが、2度ともオフサイドの判定に終わった。最初は前半14分にフリオ・ゴンザレスが叩いたボールを最後はカミーロ・サンヴェッツォが押し込んだものの、これはオフサイドポジションからのものであった。その後の前半40分、またもやカミーロ・サンヴェッツォによるシュートがネットを揺らせたが、これもまたオフサイドポジションにいたマルセル・ルイスに当たってしまい、オフサイドとなった。
 

 
後半に入って、PUMASはもはや相手チームにボール支配を許さず、中盤からプレスを掛けて、得点チャンスを創出した。まずは後半4分、リードを拡げるチャンスだったセンターライン付近でボールを奪ったダニエウ・アウベスがエドゥワルド・サルビオへスルーパス。これを最後は相手ゴールキーパーとの1対1となったが、抑えられた。次に後半15分、今度は右サイドでドリブル突破したエドゥワルド・サルビオがペナルティーエリア手前でファン・ディネンノへ叩き、放ったシュートは惜しくもゴールマウス左に直撃しピッチへ舞い戻った。
 

 
PUMASが追加点のチャンスを潰したのに対して、今度はデポルティーボ・トルーカが相手ディフェンダーの間へスルーパスを狙い、何度かオフサイドの判定でフイにした結果、最後に同点弾を決めた。後半20分、レオナルド・フェルナンデスが中盤でボールを奪い、左サイドのジャン・メネセスへ叩いてこれをダイレクトボレーで意図的にクロス気味へシュート。懸命に戻ったフリオ・ゴンザレスを振り切って1−1。
 

 
その後の後半23分、デポルティーボ・トルーカは逆転するチャンスを得たが、相手ゴールキーパー:フリオ・ゴンザレスに対して完全にフリーであったジャン・メネセスが力強いシュート。しかしながら、これは相手ゴールの外へ逸れて行った。その後もデポルティーボ・トルーカは攻撃の手を緩めず、後半31分レオナルド・フェルナンデスによるフリーキックをフリオ・ゴンザレスがボールコントロールを誤り、それをジャン・メネセスの目の前に弾いてしまい、難なく押し込まれ2−1となった。
 

 
デポルティーボ・トルーカはこれで漸く連続未勝利に終止符を打ったかのように見えたアディショナルタイムに、PUMASによって追い付かれてしまう。試合終了間際の後半50分、コーナーキックを得たプレーに後方からフリオ・ゴンザレスも加わり、ダニエウ・アウベスによるコーナーキックをヘディングでゴール左隅へ突き刺し、2−2の同点に。加えて自身のミスによる相手ゴールをも帳消しにしたのであった。
 




メキシコリーグ 2022年グリッタ前期 第13節 裏話

 

やっと得ることが出来た、相応しい必要かつ非常に重要な勝利

 

 

良かった点:PUMASがレギュラーシーズンとは全く別のレペチャへ(敗者復活戦)へ進出するために必要な勝ち点を積み上げなければならないので、重要な瞬間に得た勝利。ファン・ディネンノ、エドゥワルド・サルビオ、そしてホルヘ・ルバルカバが再び得点を決めたことは、チームにとって非常に重要。ダニエウ・アウベスはすっかりチームにフィットしたようだ。

 

 

悪かった点:グスタボ・デル・プレテとパブロ・ベネベンノは存在感を失い、多くのミスを犯して多大な代償を払ったが、チームはリカバリーすることが出来た。

 

 

醜かった点:全体的にチームの良かった点の1つはフリオ・ゴンザレスが好セーブを示し、悪かったもう 1 つはディフェンスがビルドアップをした際にエドゥワルド・サルビオがボールを失ない、そのボールが相手チームの同点弾に繋がった。注意しなければならないのは、チーム全体がビルドアップしていた際にロストボールをすると、こういう得点を避けるのは非常に難しいということ。

 

 

結論としては前半は悪かったが、後半は素晴らしかった。節度を保たなければならないが、どうしても勝たなければいけない残り5試合のうち4試合の1勝目を得た。

 

 

おまけ:エドゥワルド・サルビオとグスタボ・デル・プレテによる先制点のゴールパフォーマンスは、ドラゴンボールの癒合(フュージョン=2人の人間が合体し、1人の人間となる現象)*1

 

 

またリーグ今節のベストイレブンには、ダニエウ・アウベスとファン・ディネンノが揃って選出された。

 

*1:2人の人物が一定の距離を取って立ち、左右対称に同じタイミングでダンスにも似た一連の特定のポーズをして、最後にお互いが人差し指同士を合わせることにより達成される融合。この一連の動きは2人を同調させると同時に、精神を集中させるための重要な動き。

メキシコリーグ 2022年グリッタ前期 第13節 レビュー

 

「力を与える勝利。まだ4試合の決勝戦が残っている」アンドレス・リリーニ
 

 
アンドレス・リリーニ監督は、この夜の対ケレタロFC戦を評価
 

 

白星街道に戻ったPUMASのアンドレス・リリーニ監督はこの夜の対ケレタロFC戦を評価し、チーム内に力とエネルギーを与え、最低でもプレーオフに到達するという目標を求めて2022年前期ステージを素晴らしい方法で締めくくるということは、引き続き変わらない。
 

 
「我々はしばらくの間勝利を求めていたが、それを達成することが出来ずにいた。チームのムードは引き続き良好で、選手たちが持っていた闘志はずっと前から示していた通り信じられないほどだが、我々にとって苦労させられた。この状態を維持するためのメンタリティーは同じであり、目の前の試合に勝つことだ。負けることが出来ない4つの決勝戦が残っており、それらを勝ちたいと思っている。これ以上後退することは出来ないし、地に足を付けたままでいなければならない。我々は、まだ何も勝ち取っていない。勝ち点3を挙げることで、強さとポジティブなエネルギーが得られる。」
 
 
記者会見で、監督は 4 ー 1 のスコアによる勝利は「今夜、あるチームと別のチームに違いをもたらした力強さによるものだ。 前半は終盤に失点してしまい1−1で打ちのめされたが、後半に入ってペナルティーエリア内で違いを見せた選手が活躍した。」と、述べた。
 

 
前半はベンチ温存してから後半に出場し、2得点を挙げたファン・ディネンノの交代について、次のように説明した。「ファン・ディネンノは通算100試合出場を達成したことで常に非常に重要な選手だが、自分の決断でベンチスタートだった。彼は調子が良い時はいつでも違いを生むゴールゲッターだ。おそらくこの種の試合でゴールを決めていなかった選手が再び得点を決めてくれたことで、それは彼が必要としているものなので自分は満足だ。」
 

 
監督は対ケレタロFC戦を4 対 1 で勝利したことで破られたこの 9試合連続未勝利だったことに固執したサポーターに向けてコメントもした。 「サポーターはいつも同じだ。チームにとって困難な時期にピッチに来てくれたことに感謝している。サポートは無条件であり、人々は励まし、正面スタンドに陣取る彼らは決して歌うことを止めない。我々にとっては重要なことで、応援してもらうことを違った形でお返ししなければならない。クラブとその価値を代表する団体だ。」
 

メキシコリーグ 2022年グリッタ前期 第13節 Pumas UNAM 4-1 Querétaro

 

PUMASは脱魂状態から抜け出し、ダニエウ・アウベスがメキシコサッカー1部リーグ初勝利

 

 

PUMASは2022年前期ステージで漸く2勝目を挙げ、レペチャヘ(敗者復活戦)進出を伺う

 

 

漸くPUMASは悪い流れから抜け出し、10試合目にして光明を見出してサポーターはやっと笑顔で床に就くことが出来た。素晴らしい試合内容であったかどうかは関係なく、必要だった勝ち点3を手に入れ、レペチャヘ進出への望みを繋いだ。ケレタロFC相手に4-1で勝利したことで、負けられない戦いは続く。

 

 

勝たなければ後が無いことを分かっていたPUMASは、試合開始からエンジン全開で前半2分、相手ゴールキーパー:ワシントン・アギーレが飛び出して難なきをえたので、グスタボ・デル・プレテによる明らかな得点チャンスを潰した。PUMASが試合をコントロールしたのは序盤の数分のみで、その後ケレタロFCがすぐさま反撃を開始。ピッチの中盤では、激しいボールの奪い合いとなった。ケレタロFCはアンヘル・セプルベダによるヘディングシュートで先制のチャンスを得たが、ゴールキーパー:フリオ・ゴンザレスによってセーブされた。

 

 

PUMASもまた相手チームへプレッシャーを掛けたが、得点チャンスにまだは至らなかった。唯一グスタボ・デル・プレテによる左サイドからの折り返しをセサール・ウエルタが強烈なダイレクトボレーを放ったが、惜しくもゴールバーを叩いた。しかしながらそのセサール・ウエルタがカギとなり、前半25分にペナルティーエリア内における競り合いに勝ち、エドゥアルド・サルビオへパス。これを目が覚めるような右足のシュートで先制した。

 

 

試合はそのまま中盤で行き詰まり、前半終了間際にPUMASの一瞬の隙を突いてアンヘル・セプルベダが鋭いヘディングシュートで同点ゴール。そのまま振り出しに戻った。後半に入って試合のプレースピードは上がったが、両チーム共に多くの不正確さがあった。アンドレス・リリーニ監督はファン・ディネンノを攻撃の厚みを加えて、追加点を狙った。すぐさまファン・ディネンノは勝ち越しゴールを挙げたかに見えたが、オフサイドの判定。しかしVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でレビューしたところ、得点を認められた。

 

 

オリンピック・スタジアムに詰めかけたサポーターの喜びは、ダニエウ・アウベスが往年のプレーを取り戻した瞬間に最高潮となった。左サイドでボールを持ったあと、マークに付いたディフェンダーを交わして上げたセンタリングは、ファン・ディネンノにドンピシャのタイミングで3点目。さらにその後交代出場したホルヘ・ルバルカバが同じく左サイドにおける1対1から抜け出して、ゴールキーパーと対峙しながら角度の無いところからダメ押し弾で4-1。何か月以上も無かったような大勝で、ナイトゲームを締め括った。

 

 

メキシコリーグ 2022年グリッタ前期 第12節 裏話

 

またもや、PUMASは勝てなかった。今回は対CFアトラス戦であったが、失点をしなかったことは良かった。しかしながら、最前線では、得点チャンスを決めきることが出来る選手は一人もいないようだ。

 

 

今度ばかりは言い訳する事は無い。ダニエウ・アウベスは少なくとも、6度のキーとなるプレーに絡んだ。実際、少なくとも その1 つが決めきることが出来ないなんて事はあり得ない。

 

 

唯一本試合の救いは、負けなかったこと。失点しなかったこと。そして、負傷者リストの選手たちが回復したことだ。少なくともエドゥアルド・サルビオとアルトゥーロ・オルティスについて言及すれば、勝利を挙げられなかったが他の選手たちとの違いを見せたことだ。

 

 

あとは、あまり言うべきことは無い。PUMASによる好内容の試合だったが、最後のフィニッシュを決める能力がほとんど無い。

 

メキシコリーグ 2022年グリッタ前期 第12節 レビュー

 

アンドレス・リリーニ監督による試合後の記者会見内容

 

 

沢山の得点チャンスがあったが、試合に勝てなかった

 

 

監督はハリスコ州で後味が悪いまま立ち去ったが、チームが反撃したので満足だと語った

 

 

PUMASは得点チャンスを得て、リーグ王者を試合で上回ったが、勝利の女神に弄ばれ、運に恵まれなかった。

「ウチのチームが優勢で得点チャンスもあったが、力強さを欠いた。残念ながらそれらを決めなければ勝ち点3はお預けとなる。結果は後味が悪いが、この調子で残り4試合を勝たなければならない。最も重要なことは、チームが記憶を取り戻したということだ。」

 

 

そして、このように強調した。「チーム陣容が優秀な相手チームに対して、沢山の得点チャンスを得ながら勝てなかったので後味が悪い。また相手チームのホームゲームで、勝ち点3を上げなければならないと分かっていた。90分間体現された努力が結果に結び付かなかった。」と嘆いた。そして、試合の良かった点を挙げた。「チームが反撃し、後方に引かず、得点チャンスを得たことに関しては満足している。だがレペチャヘ進出するためには、勝たなければならない。」と、コメントした。

 

 

彼は悪い内容の話には耳を傾けず、PUMASは諦めるつもりはない。「前へ進まなければならない。多くの人々の否定的な意見に対して、重視するつもりはない。それは役に立たないからだ。我々のメンタリティーは、あくまでもリギージャ進出だ。」と、述べた。そして、選手たちのプレー内容を強調した。「後半におけるホセ・カイセドとダニエウ・アウベスによるプレーが一番良かったが、あえて試合全体的に良かったと言いたい。対ケレタロFC戦まで、あと3日しかない。立ち止まらないで、それに対して取り組んでいく。」と、締め括った。

 

 

メキシコリーグ 2022年グリッタ前期 第12節 Atlas 0-0 UNAM

 

CFアトラスとPUMASは、2022年前期ステージで勝ち点を分ける

 

 

PUMASは9試合連続、CFアトラスは6試合連続でそれぞれ未勝利。両チームともに勝ち点10に

 

 

CFアトラスとPUMASはハリスコ・スタジアムにおける土曜日のナイターゲームで勝ち点を分け合い、レペチャヘ(敗者復活戦)を通してリギージャ(プレーオフ)進出を賭ける。前半9分、CFアトラスのゴールキーパー:カミロ・バルガスがジオゴ・デ・オリヴェイラとの1対1から先制点を防ぐビッグセーブを披露した。

 

 

それから前半は両チーム共にゴールエリアにおける得点チャンスに恵まれず、後半に入ってそれぞれ1度チャンスを得たにも関わらず、後半2分のジオゴ・デ・オリヴェイラによるチャンスは主審:ルイス・エンリケ・サンタンデールのオフサイド判定によって、無効とされた。

 

 

PUMASによる一番得点チャンスだったのはその瞬間と、後半4分ファン・ディネンノによるシュートがゴールポスト直撃した際には観衆から大きな歓声が上がった。メキシコサッカー1部リーグ連覇を果たしたチームにとって、危機はその2度であった。

 

 

CFアトラスは後半8分、センタリングをフリアン・キニョネスによるヘディングシュートで反撃したが、これもまたオフサイドポジションであったため無効となった。この試合における最高のプレーは、後半26分PUMASの3選手たちにマークされたブライアン・トレホがペナルティーエリア内のフリアン・キニョネスへパスを出し、放ったシュートはクロスバー直撃したものであった。

 

 

PUMASは9試合連続、CFアトラスは6試合連続でそれぞれ未勝利。両チームともに勝ち点10に到達したが、今シーズンも残すところあと僅かになった今、リギージャという名の列車は彼らを置き去りにした感がある。