さて、ついにこの日がやってきました。運命のプレーオフ決勝戦2ndレグ。
日本から何度となく行くか?行くまいか?悩んだ末に、諦めたスタンドでの生観戦。
あらゆる意味でこれが正解であったのか?は、まだ答えが出ていません。
夕暮れのオリンピック・スタジアム。これから、歴史的な一日が幕を開けます。
いつものように、スタンドへ急ぐサポーター仲間たち。
まずは試合前にイムノを斉唱するために、PUMASイレブンが入場。
そして、両チームのイレブンが入場。
プレーオフ決勝の大舞台ともなると、初めにメキシコ国歌を斉唱します。
スタメンは、こちら。なんとプレーオフでのプレーがらしくないフィデル・マルティネスが、まさかのベンチスタート。
フォーメーションは、こちら。
前半からPUMASイレブンが、1stレグでの試合ぶりが嘘のように攻め立てる。しかし、そこはリーグNo.1の守備を誇るティグレス。何とか前半を無失点で折り返そうとした矢先でした。
前半44分
右サイドからゴール前にクロスを上げたマルセロ・アラトーレのセンタリングに中で合わせたマティアス・ブリトスがこぼしたボールにエドワルド・エレラがしっかり詰めて先制点。
そして迎えた後半8分。前半にイエローカードを1枚貰ったアレハンドロ・カストロに代えて、フィデル・マルティネスを投入。まずは、これがピタッとハマる。
後半9分
その代わったばかりのフィデル・マルティネスからの左サイドのクロスに、ゴール前真ん中からヘディングで合わせたマティアス・ブリトスが2点目。これで、俄然スタンドが爆発し始める。
ここで、ギジェルモ・ヴァスケス監督が賭けに出る。後半38分、ダニエル・ルドゥエーニャに代えてなんとリーグ戦ではほとんど出番が無かったシルヴィオ・トラーレスを投入。しかもこの采配が、またまたピタッとハマる。
後半42分
右サイドからのコーナーキックに、ペナルティエリアへ7人のPUMAS選手が侵入。一番ファーサイドにいた、シルヴィオ・トラーレスがメキシコ・カップなどで見せていたヘディングシュートで3点目。ついにアウェイで失点したビハインドをホームでひっくり返して、これであと残り1ゴールを挙げればリーグ優勝という展開に。しかしここで、思わぬ誤算が発生する。エドワルド・エレラがゴール前でユルゲン・ダム相手に、遅れてタックルに入り連続イエローカードで退場処分に。
せっかく押せ押せの展開であったPUMASに、水を差したような格好で延長戦へ。
10人になったPUMASに対して、漸く反撃に出るティグレスFW陣。ペナルティエリア右外から、浮かしたボールでジョフレ・ゲロンが上げたセンタリングに左サイドから見事なトラップで、アンドレ・ピエール・ジニャックが逆転のゴール。
しかしPUMASも、土壇場でリーグ首位の意地を見せる。延長後半終了間際に右サイドからマルセロ・アラトーレのロングスローからフィデル・マルティネスが真ん中で潰れて流れたボールに合わせたのは、なんとDFのヘラルド・アルコバ。貴重な同点弾で、ついにペナルティキックでの決着に。
しかし1人目のキッカー、フィデル・マルティネスが左上に外してしまう。さらに4人目のハヴィエル・コルテスも、相手キーパーに見事なセーブで止められ万事休す。
ティグレスがクラブの歴史上、4度目のリーグ制覇。リカルド・フェレッティ監督は先日メキシコ代表監督を務めましたが、この日のためにあえて3試合限定での暫定監督であった訳です。
惜しくも、リーグ準優勝となったPUMAS。でも、これで終わった訳ではありません。来年は、リベルタドーレス杯や北中米カリブ海地域のチャンピオンズ・リーグにも出場します。これは、新たな始まりに過ぎないのです。
ありがとう、PUMAS。今シーズンのことは、決して生涯忘れることはないでしょう。来シーズンはこの悔しさをバネにして、またこの舞台に戻って来ようね。
そして願わくば、その場に一緒に居れることを願って。