さてここからは観戦記ではなく、今シーズンの試合結果を記録として残していきます。8節連続勝ち星なしという、大スランプは漸くここでホームにおける白星という形で終止符が打たれました。
PUMASの攻撃の鍵は、両サイドバックでした。右サイドのパブロ・バレラが相手ディフェンダーの股抜きして放ったシュートは、ゴールキーパー︰ニコラス・ビコニスの偉大なセーブで惜しくもゴールポスト直撃。そのこぼれ球を押し込むだけであった左サイドのヘスス・ガジャルドは、相手ディフェンダー︰アンデルソン・サンタマリアのブロックにより阻まれました。
しかしながらこのチャンスの後、PUMASは相手ゴールを脅かすチャンスを作れなかった。パス回しすることが難しくなり、相手ゴールに近づいてもミスを犯しました。プエブラがスペースを潰し、カウンターアタックを狙っていたからです。前半30分ダヴィッド・パティーニョ監督は、早くもプランを修正せざるを得なくなりました。ケヴィン・エスカミージャが負傷退場し、その穴をマウロ・フォルミカが埋めることになったからです。
プエブラは相手ディフェンダーのミスを利用して、先制することに成功しました。前半40分見た目にはPUMASがボールをコントロールしていたエリアで、右サイドからのエリア中央へのセンタリングに、シュートをし損ねてこぼれたボールをルーカス・カヴァリーニがアルフレッド・サルディヴァルの股抜きしてボールをネット奥に流し込んだのです。しかしそのすぐ5分後に相手のスローイングから奪ったボールをマティアス・アルスティサが右サイドのパブロ・バレラに叩き、上がってきたマルセロ・ディアスがエリア左サイドで相手ディフェンダーの裏に回ったニコラス・カスティージョへセンタリングし、飛び出したキーパーをも交わしてPUMASは同点に追い付きました。
後半に入って、すかさずPUMASは逆転に成功しました。ペナルティーエリア外左サイドからヘスス・ガジャルドのセンタリングに、3枚いた一番ファーサイドにいたマティアス・アルスティサがヘディングで合わせたのでした。3点目が見えたように思えた後半30分ダニエル・ゲレーロに浴びせた強烈なタックルで、マウロ・フォルミカが一発退場処分。その直後に左サイドからのセンタリングをルーカス・カヴァリーニが、クロス気味にヘディングを決め再び同点に。
試合はそれまでとはガラリと一転して、プエブラがボールを支配しPUMASがカウンターアタックを狙う展開になりました。しかしプエブラは作り出したチャンスを活かしきれませんでした。ルーカス・カヴァリーニのシュートはポストに阻まれ、アレハンドロ・チュマセロのシュートはアルフレッド・サルディヴァルの正面を突きました。逆にPUMASは後半40分、コーナーキックを利用して作ったチャンスをニコラス・カスティージョが相手キーパーが交わしきれないシュートで逆転。更にその10分後、今度は左サイドのパブロ・バレラから受けたボールを相手キーパーとの1対1を制して、ダメ押し弾のハットトリック。リギージャ(プレーオフ)進出圏内が見えてきたのでした。