PUMASがCDグアダラハラを制し、メキシコ杯準々決勝へ進出
PUMASがアクロン・スタジアムで3-1で勝利を収め、次戦に進む
CDグアダラハラは、またしてもホームゲームで敗れた。呪いは続き、今度はメキシコサッカーの最大の父親とも言えるチバスが36年間ハリスコ州における公式戦で負けたことがなかったPUMAS相手に倒れたのである。
CDグアダラハラは前半こそ戦っていたものの、後半に入るとガス欠となり勢いを失い終いにはベンハミン・ガリンドのオウンゴールまで献上し、涙ながらの悲惨な夜を締め括った。
チバス1-PUMAS3。PUMASは準々決勝でクラブ・レオンと相対することとなり、CDグアダラハラは何もせぬままホームで再び失敗を犯したのであった。
試合開始早々、チバスは問題に直面した。ゲームの早い時間帯に連携ミスを犯し、前半3分に綱渡りを始めることになった。キックオフから1分も経たないうちにセットプレーから相手に襲いかかったが、PUMASはサイドへ展開しチバスのビルドアップにプレッシャーを掛けたことで、不用意なディフェンダーのパスを誘発。それを狙っていたマティアス・アルスティサが、容赦ない左足のシュートで先制。
チバスはすかさず反撃し、追い付いた。前半7分、ハヴィエル・ロペスの右サイドからのコーナーキックにヘディングで合わせたボールをファーサイドにいたアラン・プリードが押し込んだもののオフサイドとなり、その2分後に左サイドからのセンタリングに今度はニアポストにいたアラン・プリードが頭で合わせ今度は文句無しの同点弾。
引き続き、得点チャンスを作ったのはチバスであった。またもやアラン・プリードがセンターライン付近から左サイドをドリブルで駆け上がり、4対3という数的優位であったにもかかわらず右側のアンヘル・セプルベダにはパスをせず、自らシュートを放ったのだ。これに対してゴールキーパー︰アルフレッド・サルディヴァルが正面から止めに行ったボールが股間を転がり、一見ゴールラインを割ったように見えたがロシア・ワールドカップにも出場したメキシコが誇る線審︰マルヴィン・トレンテラ曰く、ボールは完全に中へ入っていないとの判定で得点とはならなかった。
試合のペースは次第に遅くなり、チバスは何とか展開をしなければならなかったが、それをすることが出来なかった。PUMASの追加点が入るまでは、両チームの選手たちが中盤に集まりボールを奪い合った。
ゴールエリアの左サイドからフェリペ・モラが対角線のパスを送ったブライアン・フィゲロアがボールを受け、ワンフェイクした後にゴールキーパー︰マリオ・デ・ルナの守るゴール右隅に見事なミドルシュートで逆転。フィゲロアは、自分の手前にディフェンダー︰ミゲル・ヒメネスを置くことで、デ・ルナに対して複雑なアングルを作ったのだった。
この得点がチバスに対して非常に激しい打撃となり、凍りつかせた。ホセ・カルドーソ監督は攻撃陣に息を吹き入れるために、後半に入る前の前半終了間際にハヴィエル・ロペスを下げて、エドソン・トーレスを投入した。
後半に入るとPUMASはより良いマーキングとポジショニングをし、チバスが同点ゴールを阻むために立ちはだかった。予想外に守備に重点を置かなかったので、カルドーソ監督は次の手を打つのが困難となった。たった1度のチャンスも作ることが出来ないまま時間は経過し、試合はPUMASが主導権を握る形となった。
チバスが3回連続成功のパスが出来ない間、PUMASはマルティン・ロドリゲスとカルロス・ゴンザレスをピッチに送り込んだ。ダヴィッド・パティーニョ監督の狙いは、決定的な場面を作らせないままダメ押し弾を決めることであった。
後半35分、カルドーソが3人のフォワードを置いて奇跡を起こそうとしていた時、カルロス・ゴンザレスが惜しくもその3点目を決めそうになった。45分には、アラン・プリードのセンタリングにファーサイドにいたホセ・ゴディネスが合わせたが、ボールは浮いてしまった。ロスタイムに入って、ベンハミン・ガリンドの息子がブライアン・フィゲロアが右サイドからセンタリングしたボールをオウンゴールとしてしまい、万事休す。チバスはホームゲームで失敗を犯し、対PUMAS戦の無敗記録を途絶えたのであった。