先月1月6日の『Dia de los Reyes Magos (レジェスマゴス) の日』
ロスカと呼ばれる大きな甘いパンを食べることです。パンは直径50センチくらいで輪の形をしており、皆で切り分けて食べます。そしてロスカの中にはニーニョヘスス(子供のイエスキリスト)と呼ばれる小さなムニェコ(人形)が5つくらい入っており、これに当たった人は2月2日にタマーレス(メキシコでポピュラーな朝食で、蒸しパンのようなもの)
を皆にご馳走しなければいけません。
という訳で、この日曜日の朝ごはんはタマーレスの代わりにトスターダスでした。個人的に前者は脂っこいこともあって苦手なので、却って良かったです。
自分がいつも陣取る場所は、サポート仲間がそれぞれの場所を決めているように決まっています。Cabecera Norte(北側2階席)の最前列です。隣りにかなり年上の女性が居て、この日はたまたま若い女の子が、一緒におりました。話を聞くと以前にパロマール(グラウンドを挟んで各チームのベンチがある側:2階席)
に自分たち一緒にといたらしく、親しげに会話をしていました。後で気が付いたのですが、彼女は自分のTwitterアカウントのフォロワーでした。
さて、試合の方へ話を移します。PUMASは4-4-2のフォーメーション。対するCFモンテレイは4-1-4-1。スタメン発表があった際に少々驚いたのは、前節退場処分を受けたニコラス・サンチェスがこの試合スタメンで出場したことです。よく情報を精査してみると、チームが審判団の判定に不服がある際には訴えることが可能で、懲戒委員会の決議によって覆されることがあるようです。今節退場処分を受けたルイス・フェルナンド・キンターナも同様で、現在PUMASから訴えているようです。
No procedió la apelación de la expulsión de Luis Quintana. Suspendido vs Querétaro. pic.twitter.com/WfGUWu9IBE
— Noti Goya (@NotiGoya) 2019年2月6日
※本日午後、この訴えは無効であるという決議になりました。よって、次節の対ケレタロFC戦のみ出場が不可能に。
Tras una segunda apelación, la Comisión Disciplinaria revoca la suspensión de Luis Quintana. Sí puede jugar mañana en Querétaro. pic.twitter.com/2uXrxCk5AJ
— Noti Goya (@NotiGoya) 2019年2月8日
※更に訴えたところ、最終的にケレタロFC戦への出場が可能という結論に。
前半25分で10人となったPUMASは、ルイス・フェルナンド・キンターナの抜けたポジションには、アンドレス・イニエストラが1列下がって入り、4-3-2のフォーメーションへ変更を余儀なくされました。これによってCFモンテレイは1枚薄くなった中盤のスペースを突くことが出来、数的優位を有効に利用するハズでした。しかしながら、このアンドレス・イニエストラが獅子奮迅の活躍をしたために、それを何とか防いだのでした。
攻撃の決め手になるのは、大抵の場合サイドからの攻撃がどれだけ奥深く攻め込まるか?に係っています。この試合の場合、PUMASはパブロ・バレーラ。CFモンテレイは、ヘスス・ガジャルドがその任務を負っていました。後者は、PUMAS下部組織出身の今やメキシコA代表。かたやしのぎを削るのは、今売り出し中の同じくPUMAS下部組織出身のアラン・モソ。この争いは、この試合の大きな見どころの1つでした。結果的に、両者引き分けといったところでしょうか。アラン・モソにとっては、こういう経験の1つ1つがゆくゆくはメキシコA代表に招集されるための糧となることでしょう。
一方で逆サイドでは、この日初スタメンに抜擢されたイドゥケル・ドミンゲスがCFモンテレイのドルラン・パボンとの壮絶な1対1を繰り広げていました。相手のキャリアや実績を考えれば、十分な及第点が与えられる内容であったと思います。彼もこの先レギュラーの1人に定着して、メキシコA代表に招集されるように育って欲しいものです。
未だ負傷明けから100%の状態であるとはとても思えない、カルロス・ゴンザレス。その高いヘディングを生かして、ゴールキックやフリーキックを楔となって受けたり様々な形でPUMAS攻撃陣の起点となっています。さらにこの試合は、ある一定の時間帯には左右のサイドに流れて、恐らく今まで経験のしたことがないであろうサイドハーフのポジションもトライしていました。何とか得点を生み出すチャンスを作りたいという気持ちが表れた行動でした。そして同点に追いついたプレーの始まりは、彼のゴールキーパーへのチェイスからファンブルを生んだものでした。
そして値千金の同点弾を放った、ファン・マヌエル・イトゥルベ。昨シーズンからチームへ移籍し、負傷した際に負った怪我を治療し回復するまでに約1ヶ月。第5節から第7節、第9節から最終節までほぼ全ての試合で後半の10分から長くても30分(スタメン出場したのは、カップ戦のみ)しかプレーせず。時にその不満をベンチでぶちまけるシーンも見受けられました。しかしながらその限られた時間の中でも、値千金のゴールを決めている限り、今後もブルーノ・マリオーニ監督が彼に寄せる期待は大きいことでしょう。
指揮官が言う通り、決してチームの状態は悪くないと思います。そしてこの試合前にもインタビューで語っていた通り、素晴らしい試合をするであろうという予言も当たったと言えます。次節はアウェイでケレタロFC戦ですが、その後に控える首都ダービーは今シーズンを占う意味でも、非常に大きなターニングポイントとなることは間違いないでしょう。そしてそこに立ちふさがるのは、先週末にメキシコへ来たばかりの元PUMAS得点王:ニコラス・カスティージョです。