Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ2020年後期 第1節 裏話2

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様々な憶測が飛び交った試合前でしたが、フォーメーションは4-4-1-1でした。

 

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ミッチェル監督の狙いとしては、セバスチャン・サウセドとパブロ・バレーラ、またアレハンドロ・マヨルガとアラン・モソらのオーバーラップによりサイドを攻略し、クロスやセンタリングでカルロス・ゴンザレスの得点をアシストする形でしょう。この点においては先制点をマークした今シーズンの新補強選手:セバスチャン・サウセドはより忠実にプレーをしたと言えるでしょう。

 

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これに対してもう1人の新補強選手:ファビオ・アルバレスは、攻撃面でカルロス・ゴンザレスの周囲のスペースを突いた飛び出し、サイドへ流れての起点など、ファン・パブロ・ヴィゴンらに近い役割と得点を期待されました。しかしながらメキシコサッカー1部リーグの初めての試合だったこともあり、今一つフィットしていない感があったように思われます。また守備面では、相手チームのボランチ:ホルヘ・エルナンデスに対するマーキングによりボールの配給元を阻止することが出来るため、攻守にわたり重要な役割を求められましたが、これはまぁまぁ達成したように見えました。

 

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昨シーズン同様のセンターハーフ:ファン・パブロ・ヴィゴンとアンドレス・イニエスタラは攻守ともにバランスを意識したポジショニングを取る必要がありました。攻撃時にはサイドアタックを引き出すためのパスや、ポジションチェンジ、カウンター対策のためのポジションバランス。守備時には中央を破られないように手堅くプレーする必要があり、ホアン・バスケスとルイス・キンターナとの連携、サイドのケアを求められました。前者は今シーズンもイマイチ、後者は対照的に目立った動きを見せていました。

 

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このフォーメーションで気を付けなければならない点としては、各ポジションがバランスよく配置され、各自のゾーンに対して守備を行うため、マークの受け渡しが曖昧になる瞬間が相手チームの選手がノーマーク状態で動けることになるため、ファン・パブロ・ヴィゴンとアンドレス・イニエスタラとホアン・バスケスとルイス・キンターナの間のエリアに相手チームのフォワード:フランコ・ハラにポジションを取られた場合には、細心の注意を払う必要がありました。

 

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ファン・パブロ・ヴィゴンとアンドレス・イニエスタラが最後までマークするのか、ホアン・バスケスとルイス・キンターナが常に見ておくのか、明確にしなければなりませんでした。この点においては、ホアン・バスケスが極めて優秀なプレーを終始していました。またルイス・キンターナも、あわや相手チームの先制点か?と思われた場面をよく戻ってクリアしていました。*1ホアン・バスケスは昨シーズンのリーグ王者であると同時に、クラブワールドカップで北中米カリブ海代表であったCFモンテレイのベンチメンバー(クラブワールドカップでは、3位決定戦でスタメン出場)。さすがに大したものであると言わざるを得ません。

 

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まだシーズンが開幕して1試合しか行われていないため、これから徐々にフィットしていくであろうと思いますが、セバスチャン・サウセドのようにまずは試合中もしくはトレーニングにおける怪我を気を付けて、リーグ戦とカップ戦を戦ううえで本日出場しなかった選手たちにも、彼ら以上の活躍を期待したいものです。

 

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*1:ボールリカバリー11度、クリア14回、1対1のディフェンスで勝った回数2度、自身がいるエリアでボールを奪い取った回数11度、パスに対するプレッシャー91%で、2020年後期ステージ第1節のリーグベストイレブンにアルフレッド・サルディバルと共に選出