Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ2020年後期 前半戦を振り返る

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第6節まで終わって、ここまでのメキシコサッカー1部リーグにおける今シーズンの概況について少しふれておきたいと思います。

 

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まず昨シーズンリーグ優勝を争った2チームは、対照的な状況にあります。リーグ優勝を飾ったCFモンテレイは、今シーズンここまで未勝利3敗3分けで最下位。かたやリーグ準優勝であったクラブ・アメリカは4勝1敗1分けで、勝ち点13の第2位につけています。前者はメキシコ杯準決勝進出を昨日決めたものの、これまでゲームメイクをしていたロドルフォ・ピサーロが、メジャーリーグサッカーの新チーム:インテル・マイアミCFへ移籍したため、自慢の攻撃陣が思うような得点チャンスを得られていません。後者は北中米カリブ海クラブワールドカップで決勝トーナメントでベスト16を戦っていますが、中心選手の1人であったギド・ロドリゲスがリーガエスパニョーラのレアル・ベティスへ移籍。またロヘル・マルティネスが移籍先未定のままシーズン突入したため、怪我をしているわけではないのに出場出来ないという事態に。また得点源であったニコラス・ベネデッティやニコラス・カスティージョらが負傷療養中とフルメンバーではないものの、若手選手であるセバスティアン・コルドバやフェデリコ・ビニャスらが何とか格好をつけている状況です。そして次節、この両チームがCFモンテレイのホームゲームで当たります残り11節で最低勝ち点26を得るためには約7割の試合ですべて勝利を挙げなくてはならない計算となり、ホームチームであるCFモンテレイは絶対に落とせない1戦。万が一負けるようなことがあれば、リギージャ(プレーオフ)進出は絶望的となります。

 

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次に昨シーズンリギージャ(プレーオフ)準々決勝で敗退したものの、今シーズンも引き続き良いサッカーを展開しているチームが2つあります。1つはクラブ・レオン、もう1つはケレタロFCです。この両チームは開幕節でいきなり激突、ホームゲームであったクラブ・レオンが3-1で勝ちました。前者は現在4勝2敗の勝ち点12で総合順位表の第3位につけておりますが、北中米カリブ海クラブワールドカップも戦っており、ローテーションが非常に難しいようで、前節アトレティコ・サン・ルイス相手にアウェイゲームで完敗しておりました。おそらくは中心選手の1人である、センターバックのアンドレス・フェリペ・モスケラが昨シーズンから負傷が完全に癒えておらず、守備面に不安があると思われます。後者もまた現在4勝2敗であるものの得失点差で総合順位表の第4位。2敗の相手は上記の昨シーズンリギージャ(プレーオフ)決勝戦を争った2チームであり、それ以外はホームゲームでもアウェイゲームでもすべて勝っております。

 

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そして最後に、我がPumas。昨シーズンはリギージャ(プレーオフ)進出をあと一歩というところで逃し、今シーズンこそはと今までにないチーム陣容の大改革を敢行。それまではほぼ無名であった新補強選手たちがことごとく結果を出し、シーズン開幕前には誰もが予想だにしていなかった4勝無敗2分けの勝ち点14で総合順位表の首位。しかしながら、これからが正念場を迎えるレギュラーシーズン中盤戦となります。第8節に1昨シーズンリーグ優勝の対ティグレス戦(アウェイゲーム)、第9節に昨シーズンリーグ準優勝の対クラブ・アメリカ戦のメキシコシティダービー、第10節に上記の対クラブ・レオン戦(アウェイゲーム)の3連戦が待っているのです。最大目標であるリギージャ(プレーオフ)進出まで、残り11節であと最低勝ち点12(4勝)というハードルはおそらくクリアするでしょうが、重要なのはレギュラーシーズン首位であることでもリギージャ(プレーオフ)へ進出することではなく、そこでリーグ優勝争いをすること。つまり進出8チーム中の第4位までにポジションし2ndレグをホームゲームで戦えるアドバンテージを得ること。そしてチームが持っている力を遺憾なく発揮できる状態で、本番を迎えることが一番重要なのです。

 

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幸いにもセンターバックのレギュラーであるニコラス・フレイレ(画像中央)が通常メニューのトレーニングに復帰しており、これまで守備陣の穴であったサブレギュラーのルイス・キンターナの代わりとしてスタメン出場してくれるようになれば(恐らくは、復帰戦を第9節の対クラブ・アメリカ戦:メキシコシティダービーに照準を合わせていると思われます)守備がより鉄壁となり、これまでよりさらに有利な試合運びが出来るようになると思われます。あとはレギュラー陣の選手たちが、大きな怪我をすることなく順調にプレーを続けてくれることを祈るばかりです。