Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

2020年ガーディアンズ リギージャ決勝に寄せて

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早いもので今年も師走に入り、激動であったコロナウイルス感染に振り回された1年を終えようとしております。かつて5年前にスペイン語通訳業務を生業として、その傍ら毎週末メキシコ国中のスタジアムを駆け巡りPUMASの試合を見に行っていました。当時のチームは攻守ともにバランスが取れており、見ていて大変楽しかったです。その後一時日本へ帰国し民泊業という新たな仕事に取り組みながら、常にPUMASの試合はオンタイムで見ていました。あわやリーグ優勝かという所まで行きながら惜しくもリギージャ決勝で、ファーストレグに3-0と負けながらセカンドレグで4-1と追い付き、延長戦を経てペナルティキック決着で負けました

 

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2年間を日本で過ごし自分が本当にやりたい事は何だろう?と考え続けた時、様々な面で日本とは全く違ったメキシコで時に慣れない仕事で大変な思いをしつつも、プライベートでそれを解消する生活は何にも代えがたいものであったと再認識。そして再びメキシコへ渡り、本来は住み慣れたメキシコシティで仕事をしたかったのですがバヒオ地区の地方都市転々とし、やはり以前と同じようにPUMASの試合をホームゲームのオリンピック・スタジアムではなく、その時々に滞在していた都市でアウェイゲームを観戦していました。何度かレギュラーシーズンで好成績を収めリギージャへ進出するものの、決勝へ進出する前に大敗を喫することがしばしばでした。

 

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1年経ったのち念願だったメキシコシティにおける仕事へ就きかつてからの目標であった1シーズン全試合をスタジアムで生観戦することも成し遂げましたが、5年前と同じような充実感は味わえませんでした。そして半年後にこれまでの人生で1番好きな女性とめぐり逢い、一緒に住もうと約束して改めてアグアスカリエンテスへ戻りました。実際には思ったような生活を公私ともに出来なかった現状があり、さらに追い打ちをかけるようにコロナウイルス感染が始まり、それまで得ていた報酬の20%以下で何とか生活しておりましたが、この度縁があって5年前に勤めていた会社に戻ることになりました。

 

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まさかこのタイミングでPUMASが再びリギージャ決勝へ進出することになろうとは夢にも思いませんでしたが、昨日久しぶりにサポーター(ラ・プルス)仲間を取り仕切っている女の子と電話で話しました。これまでレギュラーシーズンから5年前のチームとの違いに対して、現在のチームのプレーぶりにケチをつけてはフェイスブックなどで鬱憤をぶちまけていましたが、彼女は彼女で「何でそんな過去のチームと比較する必要があるの?」と現状を正確に把握していて、今回ようやくリギージャ決勝に辿り着けて嬉しいと言っていました。確かに彼女の言い分は的を得ており、少なくとも過去に3~4回のリーグ優勝も実際に体験しているので説得力十分でした。

 

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自分が彼女らと違うのは、これまでの人生でPUMASがリーグ優勝した瞬間にスタジアムでその喜びを分かち合えたことがないことです。そしてそれを生き甲斐にしてこれまでメキシコで8年以上生活してきて、今回ようやくそれが実現するかもしれないという時にコロナウイルス感染の影響でスタジアム観戦が出来ないというのは非常に残念ではありますが、これもある意味人生なんだなと自分なりに受け止めております。