PUMASは甦り、クルス・アスルを倒して2021年前期ステージのレペチャヘ(敗者復活戦)へ進出
PUMASは対クルス・アスル戦に4-3と逆転し、レペチャヘ進出の順位を確保する
勝たなければレペチャヘ進出が無いという崖っぷちに追い込まれ、神経の研ぎ澄まされたPUMASとクルス・アスルの一戦は、劇的で活気に満ちたエキサイティングな試合であった。PUMASは、まるで昨年末にリギージャ(プレーオフ)準々決勝の1stレグで3-0と負けた後に2ndレグで4-0と逆転した試合を思い起こさせるような、信じられないほどのしかも前例のないような逆転で4-3とクルス・アスルを破った後、レペチャヘ進出を果たした。
PUMASはアルトゥーロ・オルティスの先制弾の後でロベルト・アルバラードのハットトリック(前半11、19、42分)により、前半を1-3と折り返した。後半に入って甦ったPUMASはバーガーキング(サッカー選手浪人をしていた際に、ハンバーガーショップでアルバイトをしていたため):ディオゴ・オリヴェリアによる今シーズン初得点を含む2得点(後半16、38分)とファビオ・アルバレスの得点(後半1分)で逆転勝ちした。この勝利でPUMASはデポルティーボ・トルーカが待ち受けるレペチャヘへ進出し、クルス・アスルはCFモンテレイとアステカ・スタジアムにおいて無観客試合で対戦する。
もう後が無いPUMASイレブンは、生きるか死ぬかという心構えでオリンピック・スタジアムのピッチへと飛び出した。まずは先制点をというPUMASは勝つためにインテンシティとハングリーさ、そしてレペチャヘに進出するんだという気概を持って非常に速い時間帯に得点した。
その後ロベルト・アルバラードによる3得点で完全に葬り去られたかに見えたPUMASは、後半開始からそれまで忘れていた闘志と勇気、そしてスピリッツを示し試合をひっくり返した。ファン・ディネンノによるヘディングで逸らしたボールをペナルティエリアの手前からファビオ・アルバレスが火の吹くようなダイレクトボレーで突き刺すゴラッソで、レペチャヘ進出まであと2点と迫った。
この得点で両チームによる壮絶な試合のボルテージが一気に加速した。ヨシマル・ヨトゥンは得点チャンスを作り、フリーでペナルティエリア内に侵入し、アルフレード・タラベラと対峙したがシュートは惜しくもゴールポスト直撃。すかさずPUMASもまた反撃したが、ラファエル・バカのクリアによって窮地を脱した。
PUMASは再び試合を支配しながら、昨年末のリギージャ準決勝の再現がされるのではないかと非常にナーバスとなっていたヘスス・コロナの守るゴールへ殺到した。そして大逆転はジオゴ・デ・オリヴェイラの手によって生まれた。右サイドからのファン・ディネンノによるセンタリングに鋭く合わせて、まずは自身メキシコサッカー1部リーグ初得点となる同点弾を叩き込み、オリンピック・スタジアムには追い付け追い越せのムードが高まった。振り出しに戻ったこの一戦は、両チームによるどちらが次の得点を挙げるか?に焦点が絞られた。ルーカス・パッセリーニが相手ゴールキーパー:アルフレード・タラベラと味方選手2人との3対1になった場面で、力強いシュートを放つもタラベラによるセーブでコーナーキックへ逃れられた。同じようにワシントン・コロソもまた得点チャンスを得たが、放ったシュートはヘスス・コロナによって弾かれた。
そして最後の数分間はエキサイティングであった。再びその存在感を示したバーガーキング:ジオゴ・デ・オリヴェイラはPUMASに勝利をもたらした。リバウンドの応酬となったゴール前で、キーパーの弾いたこぼれ球をスライディングシュートで押し込み、PUMASの夢であったレペチャヘへ進出を現実のものとしたのであった。