PUMASにとって、この2022年グリッタ後期ステージは、漸くメキシコサッカー1部リーグのスピードにも慣れ、今後の活躍を期待された下部組織出身選手:カルロス・グティエレスが昨夏のリーグ戦開幕前のトレーニング中に骨折してしまい1シーズン丸々棒に振った昨シーズンに引き続き、再び試合に出場出来ないところから始まった。
開幕節はホームゲームでデポルティーボ・トルーカを大量得点で下したが、相手陣容の大半がコロナウイルス感染で不出場、加えて結果的に今シーズン最も被得点が多かった守備陣であったことから、果たして実力通りのスコアであったのか?という疑問を醸し出した。続く第2節はアウェーゲームでケレタロFCと対戦、こちらも結果的にレペチャヘ進出出来なかったチームだっただけに、3-1で快勝も額面通りには受け取れなかった。
問題は第3節のホームゲーム、対UANLティグレス戦。相手は現在リギージャ(プレーオフ)準決勝を戦っている、レギュラーシーズン第2位のチーム。リーグ戦得点王のアンドレ・ピエール・ジニャクを擁する優勝候補。試合前半には今まで見たことがないようなダイレクトのトライアングルパス(ファビオ・アルバレス、レオネル・ロペス、マルコ・ガルシアらによる)を中盤で披露。31分に先制した。しかし後半追い付かれ、最後は逆転負け。リギージャ進出した順位表第4位までのチームはその恩恵として2ndレグをホームゲームで戦えるが、彼らがマークしたレギュラーシーズンの勝利数はその試合数の半分であり、これは少なくともホームゲームは落としてはいけないということを意味する。
ここ数年のPUMASが戦った決勝戦は、いずれも2ndレグがアウェーゲーム。ただし準決勝以前の試合はリーグ準優勝だった2年前の前期ステージで、1stレグに3-0で落としていた対クルス・アスル戦を2ndレグのホームゲームで4-0と逆転したように、いかに2ndレグのホームゲームで戦えるか?が非常に大きな要素となる。加えてリギージャでは以前のようにアウェーゴールの恩恵(アウェーゲームの得点は1.5倍)が無くなり、スコア合計がドローの場合でも、総合順位表上位のチームが進出可能となるだけにそのアドバンテージは非常に大きい。
その後の試合結果を振り返るとホームゲームで2勝1敗3分け、アウェーゲームで1勝6敗2分けだったように、当たり前のことではあるがホームゲームの方がアウェーゲームより分が良かったため、少なくとも前述の対UANLティグレス戦は、最低でもドローもしくはあわよくば追加点を奪えていれば、貴重な勝ち点3が挙げられていたと同時に総合順位表上位のライバル相手に少しでも肉薄出来ていただけに勿体無い敗戦だったと言える。
もう1つ忘れてはいけないのは、第2節の対ケレタロFC戦で久し振りの得点をマークしたマルコ・ガルシアがいよいよ本格化か?と思われた矢先に、試合途中で負傷退場。そのままシーズン後半まで試合に出場出来ないという、大きなマイナスとなった。さらにはチームの主砲であるファン・イグナシオ・ディネンノが、開幕戦を昨シーズンのリギージャ2ndレグで退場処分となった制裁で欠場。続く2戦目でレッドカードを受けて再び退場処分となり、シーズン途中の負傷などでコンスタントに試合でプレーが出来ない影響でシーズンを通して3得点しか出来なかったのも、チームが低迷した要因の1つに挙げられる。
そもそもこの前の記事にも書いたように、