Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

2022年前期ステージ第4節以降の展望について

 

自分がメキシコに住んでいる理由はこのブログを通してずっと述べている通り、PUMASがメキシコサッカー1部リーグでリーグ優勝する瞬間を目の前で見ることです。そして今まで最も近かった瞬間は、2015年シーズンにおいてリギージャ(プレーオフ)決勝まで進出した(当時は日本へ帰国していましたが)時でした。当時の記事を振り返って読んでみると分かりますが、レギュラーシーズンを通して総合順位表の首位に立ち、攻撃面・守備面ともに非常にバランスが良かったチームでした。もちろんその後になって2020年シーズンにもリギージャ決勝に進出しましたが、チームの強さという点においては比較にならないほどレベルが違います。それでは、一体何が具体的に違うのでしょうか?

 

 

これもまたこのブログで一貫して申し上げている通り、一言で言えばサイドバックの質です。現代のサッカーでは相手ディフェンスを崩すのは、よりサイドを深く抉ってゴールライン付近からの折り返しのセンタリング供給が出来るか?に掛かっているというのが、自分自身の結論です。メキッシコサッカー1部リーグでは世界各国から優秀な選手たちが集まって来るので、サイドライン付近の攻防は熾烈でありそのプレースピードは一流になればなるほど物凄く早いものです。そしてそのサイドにおける攻防で優位に立てば、ペナルティーエリア内で待っているフォワード陣に対してより得点に繋がるセンタリングを供給可能になるという訳です。

 

 

現在のチーム得点王:ファン・ディネンノがチームに加入した2020年後期ステージから今シーズンに至るまでの約5シーズンを終えて、彼が得点した総得点数は40得点です。ただこれまでに最も優秀なサイドバックがいれば、その得点数はもっと増えたでしょう。それだけ彼はゴール前における得点能力に長けていると言えます。そして今シーズン長年待望の存在であった、世界一流のサイドバック:ダニエウ・アウヴェスがPUMASへの移籍が実現しました。彼に限らず今シーズンの新補強選手たちは、アルゼンチンサッカー1部リーグのエストゥディアンテス・デ・ラ・プラタボカ・ジュニアーズで背番号10番を背負っていたフォワード陣です。

 

 

これらの選手たちを揃えるためにまずは既存のチームでこれまで契約更新が切れた選手たちとの退団交渉、そして新補強選手たちの移籍交渉にあたった首脳陣による努力は想像を超えたものがあります。主にその中心となって努力をした、ミゲル・メヒア・バロン副会長の手腕はこれまでの首脳陣とは比較にならないほど素晴らしいものだと思います。全ては約11年間途絶えているリーグ優勝のために粉骨砕身しているのです。そう今シーズンリーグ優勝出来ないようであれば、いかにメキシコサッカーにおけるビッグクラブとは言え、その財政難による十分な補強が出来ないが故に叩かれきませんでしたが、今回ばかりはもうどんな言い訳も通用しません。

 

 

このブログを開設したのが2015年、それから約7〜8年の年月が経とうとしておりますが、やっと本来の目的であるPUMASのメキシコサッカー1部リーグにおける悲願である、8度目のリーグ優勝がくっきりとその視界に入ったシーズンになるでしょう。今シーズンのベストフォーメーションは上記画像のようなイメージになるでしょうが、新補強選手たちの真の意味でのチームへのフィットするのはまだ先でしょうし、アルトゥーロ・オルティスによる負傷からの復帰もまだですので、まずは焦らずにじっくりとその歩みを進めてもらいたいですし、その一挙手一投足を目に焼き付けて行きたいと思います。

 

 

余談ではありますが、メキシコサッカー1部リーグの高年棒選手ベスト5の第4位にダニエウ・アウヴェス(PUMAS)が320万ドル。ちなみに第1、2位はUANLティグレスのフロリアン・トヴァンの580万ドルとアンドレ・ピエール・ジニャクの460万ドル。第3位がクラブ・アメリカに所属するメキシコ代表正ゴールキーパー:フランシスコ・ギジェルモ・オチョアの440万ドル。そして第5位が同じくクラブ・アメリカの今シーズン新補強選手であるフォワード:ホナタン・ハビエル・ロドリゲスで300万ドルと続きます。