Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ 2022年グリッタ前期 第5節 UNAM 1-1 Mazatlán FC

 

PUMASは対マサトランFC戦におけるドローで、ダニエウ・アウベスのデビュー戦を落とすのを防ぐ

 

 

ダニエウ・アウベスはデビュー戦で、PUMASがドローによる無敗を保つアシストを決める

 

 

ダニエウ・アウベスがメキシコサッカー1部リーグでプレーを始めたことで、これからはどこへ行ってもサポーターや相手選手たちでさえその姿を見つけるだろう。昨日の2022年メキシコサッカー1部リーグ前期ステージ第5節でオリンピック・スタジアムは3万5千人の観衆で埋まり、PUMAS対マサトランFC戦のドロー弾をアシストすることで何とか格好を付けた。

 


そのスタジアムの雰囲気はまるでリギージャ(プレーオフ)さながらで、ダニエウ・アウベスが醸し出す雰囲気はそのプレーを見るためにサポーターを自宅や職場からスタジアムへ足を運ばせた。彼の名前や背番号が入ったジャージ(それらがオリジナルかレプリカかは別にして)、スタジアムの至る所で目にした。そして予想通りスタメン発表で彼の名がアナウンスされた瞬間、ダニエウ・アウベスコールが巻き起こった。

 

選手たちがピッチに入ると彼は集中してウォーミングアップを行ない、イムノ(クラブアンセム)斉唱の際には右拳を突き上げながら、クラブ・ウニベルシダ・ナシオナルへの移籍を公然と示した。その真剣な表情、そして雰囲気は見ている者すべてが瞬きすることすら躊躇させた。アンドレス・リリーニ監督は、フォーメーションを前節の4-2-3-1から4ー3-3へ変更。ダニエウ・アウベスは、右インサイドハーフのポジションに入った。ベンチ裏と正面の両スタンドは、手を挙げて彼の名前を合唱した。

 

 

最初のボールタッチは、エドゥアルド・サルビオとのパス交換だった。サルビオは受け取ったボールを、前線のファン・ディネンノへスルーパス。惜しくも放ったシュートはゴールポストをクロスして外れたが、ディネンノは直ちにサルビオを褒め称えた。ダニエウ・アウベスが持っているリーダーシップを示し、右足で放ったファーストシュートがチームメイトに当たってしまった際にはスタンドから悲鳴すら上がったが、気にもせずにプレーを続けまるでそれがパスの選択肢であるかのように攻撃的な試合を導いた。

 


彼のプレーすべてが、スタジアムのスタンドにいる観衆によって承認された。PUMASはこの雰囲気を利用して、絶えず攻撃をすることで一気にマサトランFCを飲み込もうとした。前半17分、ダニエウ・アウベスはセットプレーのキッカーを務めた。彼のキックはまるで良質のワインのようであり、受け手がより成熟された選手であればあるほどその効果を発揮するので、相手ゴールキーパー:ニコラス・ビコニスはたまらずパンチングで防いだ。最初のファールを犯したその数分後には、試合の主審:ルイス・エンリケ・サンタンデールの笛に対して素直に従った。

 

 

彼とスタンドの観衆との関係性の良さは、失敗したパスでさえ拍手喝采を受けるほどであった。しかしマサトランFCはよくその攻撃に耐え、最終ラインまで下がって持ちこたえので、PUMASはラストパスの精度を欠き前半をスコアレスドローで折り返した。ダニエウ・アウベスは引き続き、後半もプレー。しかしPUMASは、前半ほどその優勢さを維持していなかった。

 


後半20分PUMASは2枚の選手交代を行なったが、ダニエウ・アウベスはその対象ではなく、レオネル・ロペスが下がり代わりに入ったマルコ・ガルシアと引き続き中盤を組み立てた。後半30分PUMASはディフェンスにおいてミスを犯し、エドゥアルド・ベージョによるヘディングシュートで先制された。しかしながらダニエウ・アウベスがフル出場したのには理由があった。後半45分右サイドからのコーナーキックを自ら蹴り、ニコラス・フレイレがヘディングシュートで押し込み、同点に。こうしてダニエウ・アウベスお披露目会は、何とか格好を付けて終わったのであった。