Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

2023年後期ステージPUMASのフォーメーションについて【守備編】

 

さてPUMASのTOPチームはアカプルコのビーチにおけるセッションを一昨日終えて、昨日からクラブアカデミー施設におけるプレシーズンの仕上げに入りました。ここで来シーズンにおけるチームのフォーメーションについて触れたいと思います。

 

 

Q:なぜジョナタン・サンチェスを補強したのか?

A:ラファエル・プエンテ新監督が考える来シーズンのフォーメーションは、5バックで守備をするということです。現チームにはすでにニコラス・フレイレとアルトゥーロ・オルティスという両センターバックがいるので、これを3枚にして両サイドバックと併せて5バックということです。思い返せば昨シーズン、両センターバックの隙間に相手フォワードが切り込んでシュートされたり、またバイタルエリアの空いたスペースに飛び込んできて、ヘディングシュートをされて失点するケースが非常に目立ちました。この部分を修正するために、守備に多くの枚数をかけることによって中央にセンターバックが3枚いるだけでなく両サイドバックも配置されているため、中央にもサイドにも固い守備をしつつ「中央から守備ラインを崩させない」ということです。

 

 

Q:なぜウリセス・リバスを補強したのか?

A:中盤におけるセンターハーフもしくはボランチには昨シーズンまではレオネル・ロペスがいましたが、首脳陣が契約更新をしない(戦力外通告をされた)ということで他チーム(クラブ・ティファナ)へ移籍。レギュラーにはダニエウ・アウベスとイゴール・メリタオらがいますが、前者はワールドカップ・カタール大会でブラジル代表として参加しているのに加えて、来シーズンにおける去就がハッキリしない中で迎えるプレシーズンマッチでは、少なくとももう1枚必要

 

 

守備のコンセプトは「中央から相手攻撃を組み立てさせない」

前の3枚(TOP下:エドワルド・サルビオ、2TOP:ファン・ディネンノとグスタボ・デル・プレテ)を相手センターバック+ボランチに当てて、相手両センターバックとボランチをプレッシングします。数的不利を受容せず同数でのプレッシングを行うからこそ、確実にサイドに誘導出来て2TOP+TOP下の逆三角形構成が効果的になります。

 

枚数が足りなければ両ボランチ(イゴール・メリタオとウリセス・リバス)が加勢しサイドに誘導後、再び中を経由しようものなら攻撃の芽を摘み取るというもので、攻撃側にとってセンターフォワードを含めた3トップで5人の相手選手を釘付けにすることが出来、各所で数的優位を作りやすい状態となります。

 

 

守備の特徴としては、リトリート(自陣に戻り、守備ブロックを形成して守る)

守備的ボランチが2枚いることで強固で安定感のある守備ブロックが形成出来ます。また相手チームの中央突破する攻撃に対してバイタルエリアでも数的有利な状況を作り出すことが出来ます。そして守備面での安定感が高く、守りの厚さから敵のカウンターにも難なく対応することができます。

 

どちらか一方のサイドバックが前線に出ても、後ろにまだ4枚残っているため、攻めの勢いをつけながらも安定した守備を維持することができるという点が魅力です。また、サイドバックが前線に出ている状態で相手チームのカウンターを受けたとしても、4バックであればサイドバックのスペースが大きく空くことで得点されやすくなりますが、5バックであれば前線に出ていない方のサイドバックがセンターバック側に寄ってスペースを調整することで、4バックの守備を維持することができます。