ある意味衝撃的だった(それまでおよそ2年以上も音信不通だったので)彼女からの突然な連絡が3月末にあり、今度こそは過去の二の舞を踏まないようすぐメキシコシティへ直接会いに行き、約4年ぶりの再会を果たしたまでは良かったのですが、彼女の子供(3歳)が幼稚園へ入学するタイミング(8月)にアグアスカリエンテスへ移住するということになりました。個人的には今すぐにでもこっちへ来て欲しかったのですが、これまでの経緯や彼女自身が今後について考えるための時間が必要だろうと思ったので、それを受け入れることにしました。メキシコ人のことなので今年いっぱいは無理かな?と思っていたこともあり、予想よりははるかに早かったのですが、逆に彼女たちが無事に到着してすぐに安心して生活が出来るような環境をそれまでに整えてあげなければなりません。
そこで4年前に1年以上住んでいた団地で、貸家(家具付き)の案内が出ていたのでそこに住むことにしました。理由は、まず勤務先から近いこと。彼女の子供が通う幼稚園まで歩いて行けること。そもそも環境が良く、自分にとって住みやすいことなどが挙げられます。そこで改めて思わされたのは、それまでは独身だったのですが家族が出来ることで当然出費が増えること。生活費以外に、学費やある日突然病気にかかった際の医療費など、もう今までのような生活は出来なくなるんだなと実感しました。幸いにも以前に勤務していた会社で労働者利益分配金(PTU)が支払われるということや、早くも今の勤務先で半年が経過しようとしていて、社内貯蓄制度(毎月従業員の給与から数%ずつ天引きした金額に、会社から同%の金額を上乗せして従業員へ返金するという制度)が支払われるので、少しでも貯蓄して来たるべき日に備えようと思っています。
それでも人間ですので、予期していないことが起きることがあります。今月に入ってから彼女が原因不明の体の痛みがあり、最初は尿路感染症かと思っていたら、母親曰く肝腫瘍ではないか?ということで、耐えられない痛みではないものの、一度CTを撮って超音波検査をしてみるとのことでした。かと言って彼女は無職ですので、そういった際には費用が掛かるのに対してそれを貯蓄しないといけません。メキシコにはIMSS(社会保険庁)が管理している社会保険制度(健康保険、労災、後遺障害などの保証制度)というものがあり、全従業員の加入が義務付けられています。そして社会保険庁が運営する公立病院が各都市にあり、自己負担金なしで診察を受けることができます。薬代も無料です。仮に彼女が自分と結婚をすれば、その医療負担は全て無料となるわけです。
ただお互い人間なので、過去に色々な経緯を持っています。自分の場合にはそれまで働いていた実家の家業を辞めて介護などの仕事に従事していた際に、再びメキシコへ戻りたいと思った際に、かつて祖母や母親が通っていて、自分自身も小さい頃から通っていたキリスト教の教会がメキシコに支店を持っており、何とか教会から派遣してもらおうとその教会ではしきたりとなっている、ある日突然知らない女性と結婚するというものを許諾したものの、その女性は南米のパラグアイ生まれ育ちでスペイン語がペラペラだという理由だけで、自分の結婚相手として相応しいといったもので、毎日喧嘩をしては2年半の間メキシコに行くまでの我慢だと耐えていました。
対する彼女は10年以上前にバハ・カリフォルニア州のティファナ市で付き合っていた彼氏と子供が出来て、その後その子供は彼氏が故郷へ連れ去ってしまい、失意の中でメキシコシティへ戻ってきて連邦警察で働いていたのですが、当時現在のアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領に代わった際にそれまでの警察組織を解体する 抜本的改革が行なわれ、職を失ったので自分と出会うことになるレストランで働いていたという訳です。一度も結婚をしたことは無いものの、現在の子供も人工授精で授かったものです。
こんな経緯がありながらも、果たして一緒に住んで生活をしていくことが可能なのだろうか?と常に考えさせられる日々ではありますが、自分にとってこれがこれまでの人生で最大のプロジェクトになると思っているので、毎日ワッツアップで連絡を取りながら一喜一憂しています。本日は以前にPUMASがリギージャ(プレーオフ)進出を逃した同じような時期に掲載したレイク*1の歌を2年ぶりに掲載しよう
*1:Reikはメキシコのバハ・