シーズン開幕戦は、いつでも待ち遠しいものです。これから再び8度目のリーグ優勝に向かって歩み出そうという、期待と不安に胸が張り裂けそうになるものです。特に今年の2017年後期ステージは今までにないような補強を行なったこともあり、しかしながら大変残念なことに昨シーズンのチーム得点王:マティアス・ブリトスがプレシーズンに負傷してしまい全治約1カ月程度とのことですが、それでも果たしてどういう攻撃を見せてくれるのか??ワクワクしていました。
試合開始早々の3分、その新攻撃陣は早速期待通りのプレーを見せてくれました。左サイドからボールを奪ったニコラス・カスティージョはそのままディフェンダーをおきざりにしてあわや先制点というシーンを作り出したのです。その直後、今度は右サイドからパブロ・バレラが中央に流れ込んだニコラス・カスティージョにスルーパス。惜しくもオフサイドフラッグが上がりましたが、少なくともアウェイであるPUMASが押し気味に試合を進めていました。
さらに15分には、左サイドを抜け出したヘスス・ガジャルドがファーサイド中央でフリーになっていたハヴィエル・コルテスにセンタリング。これをヘディングで合わせようとしたボールは、惜しくもバーに直撃。この時点で、まさかこの試合ゴールポストがこれほどまでPUMASの勝利を邪魔しようとは、夢にも思いませんでした。
ところが前半26分、それまでPUMASペースで進んでいた試合が突如ホームチームのゴールで流れが完全に変わってしまったのです。仲間たちも「いつの時点で、急に流れが変わったんだ??」と言うくらいおかしくなったのは、26分ブライアン・ラベージョが左サイドで奪ったボールを中央で待つニコラス・カスティージョでセンタリングしたボールが相手にわたって、その後オスワルド・アラニスが新加入のロドルフォ・ピサーロへそして絶妙なトライアングルパスから、最後は無人の右サイドからシュートを放ったエドワルド・ロペスの先制点でした。完全にフリーであったとは言え、安易に得点を許したキーパー:アレハンドロ・パラシオスの対応も褒められたものではありません。
これで完全に勢いに乗ったグアダラハラは、37分今度は左サイドを抜け出したアンヘル・サルディヴァルからのセンタリングを押し込むだけであったアラン・プリードが追加点を挙げました。ここでプレシーズンマッチに散々大量失点を格下であるアンダー20のチームにも喫した実態が明らかになりました。ホセカルロス・ヴァンランキンは昨シーズンまで完全にルイス・フエンテスの控えであった選手であり、それにはそれなりの理由があったからです。
それが今シーズンになって解消した訳でなく、むしろあからさまになった格好です。もちろんアラン・プリードについていた両センターバックにも、非がない訳ではありません。特にダリオ・ヴェロンはかつてのスピードを失い、今や1線級のFW相手にマンツーマンで抑えることは不可能に近いと思われます。
それでも後半に入ってから10分、それまでの汚点を帳消しにしようと中央にいたハヴィエル・コルテスから左サイドのペナルティエリア外からミドルシュートを放ったアラン・メンドーサの反撃弾から、流れは再びPUMASに移ろうとしていました。
しかしそれを阻んだのは、皮肉にもゴールポストでした。後半20分右サイドからクロス気味にミドルシュートを放ったパブロ・バレラのボールは、惜しくもゴール左のポストに直撃しました。
さらにその2分後、今度は左サイドでフリーキックを得たハヴィエル・コルテスが放ったボールは再びゴール左のポストに直撃。ファン・フランシスコ・パレンシア監督が我々は勝利に値するだけのゲームをしたというのも、頷けなくはありません。
いずれにしても結果は2-1のまま終わり、PUMASのグアダラハラにおけるアウェイゲーム連敗記録は35年となってしまったのでした。