Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ 2023年前期ステージ リギージャに寄せて

 

早いもので、レギュラーシーズンも最終節を迎えました。思えば8月にメキシコシティへ転勤となり、1週間に2試合のダブルヘッダー週における平日のナイトゲームも、楽ちんで観戦出来るようになりました。個人的に見て、現在のPUMASがリーグ優勝出来るポテンシャルを持っているようには見えません。ただこれまでもこのブログで更新しているように、自分自身の人生が順調に行っている時は、PUMASもまた好調であるのはこれまでの経緯からみても明らかです。

 

 

メキシコサッカー1部リーグでリーグ優勝をするチームの特徴として、まずはチーム陣容。スタメンとサブメンバーらが充実していて、どちらが先発出場しても遜色ないようなキャパシティーを備えていること。次に、鉄壁のディフェンス陣。これに関しては、アントニオ・モハメド監督による補強で、今シーズンの両センターバックは非常に見ていて心強い限りです。そしてレギュラーシーズンはどのチームもフォーメーションの熟成であったり、選手間同士の機能を確認する意味合いが強いため常に100%の力でプレーをしていないのですが、それでもなお大量得点(4-0、5-0など)する試合があること。実際にホームゲームの対ケレタロFC戦(4-0)や、同じくホームゲームの対CFアトラス戦(3-0、ただしそれ以上得点出来る場面は、いくらでもあった)など、その兆候は見えました。

 

 

奇しくもその対CFアトラス戦後に、メディアやサポーターらの「8度目のリーグ優勝は、見えた」などという気の早い論調が目につきましたが、自分は上記のチーム陣容という意味で未だに時期尚早であると思います。なぜならば、今シーズンの大本命であるクラブ・アメリカや昨シーズン王者のUANLティグレス、CFモンテレイといったクラブのそれと比較すると、予算編成上やむを得ない事情もあって、彼らと同じ土俵の上で戦うために追い付くのはなかなか困難だからです。ただ、それら全てをひっくるめて『何が起きるか?分からない』のがメキシコサッカー1部リーグであり、理屈では語ることが出来ないその部分に一縷の望みを繋いで見ています。

 

 

少なくともこれまでのここ数シーズンのように、リギージャ(プレーオフ)進出圏内と圏外の狭間を行ったり来たりしていたような状況から、最終節時点ですでにリギージャ進出が決まるようなフィニッシュをした今シーズンは、明らかにアントニオ・モハメド監督が本格的に就任して(昨シーズンは、レギュラーシーズン途中からだった)、ようやくその本領発揮かなと思います。なぜならば、彼はこれまで3つの異なるクラブ(クラブ・ティファナ、クラブ・アメリカ、CFモンテレイ)でメキシコサッカー1部リーグ優勝をしており、先日行われたコパ・リベルタドーレス決勝で敗れたばかりのアルゼンチンの名門ボカ・ジュニアーズからオファーが来るぐらい、その指揮能力の高さは間違いないからです。

 

 

いずれにしてもあと数週間経てば、その答えは明確になるでしょう。そして今節、今シーズン最多のスタジアムへ観戦に訪れた観衆(46,823人)は、間違いなくそれを待ち焦がれています。誰よりも自分自身が、このブログを開設した2015年以降ずっとこの10年弱の間、ただそれだけを待ち続けております。おかげさまで現在の彼女(プロフィール画像)と付き合うようになって、ようやくサッカー以外の要素でこのメキシコという国に永住しようと思えるようになったのは、有難い限りです。しかも彼女もまたPUMASを応援しており、娘さんがまだ3歳で一緒にスタジアムへ行くのはまだ難しいですが、スタジアムでその念願の瞬間を共に見届けることが出来る日が来たら、今年一年の締め括りとして最高だなと思います。