Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ2015年前期 第3節 プレビュー3

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PUMASは上位へ行くことが約束されている:ハヴィエル・コルテス

 

 『僕らは穏やかで、物事をうまくすることに集中している。チームメイトはやる気に漲っているようだし、みんな来週行なわれる3つの非常に重要な試合があることを認識している。』と彼はオリンピックスタジアムの記者会見で言った。

 

 PUMASは今週の日曜日にプエブラを訪れ、水曜日の夜にアトラスをホームに迎え、15日の土曜日にパチューカと敵地で対戦します。

 

 『理想は3連勝だし、そうなるように願っている。PUMASは大チームだし、僕らはその約束が叶うように現状に直面しなければならない。勝ち点を上げ始めなければいけないし、そのことを熱望している。プレーオフに進出するためのチームを持っているし、リーグを戦わなければいけない。』と述べた。

 

 

それと個人的なパフォーマンスについてコメントした。『対オアハカ戦は、ボランチとしてプレーをした。以前に何度もプレーをしていたポジションだったから、良い感じだったし自信を持ってプレーを出来た。僕らはチャンスを掴もうとしているし、チームを助けなければね。』とメキシコ杯のオアハカ・アレブリヘス戦の得点者は言った。

 

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プエブラ戦については、こう語った。『プレシーズンマッチの時とは全く違ったゲーム(プエブラが1-0で勝利)になるだろう。両チーム共、インテンシブに戦うことになるだろう。対トルーカ戦ではかなり集中力を欠いたけれど、今僕らは答えを出さなければいけないし、改善するために安定したペースを持たなければいけない。プエブラは素晴らしいモビリティがあって、ピッチいっぱいにプレスをかけてPUMASとしてあまり好ましくない守備が必要な試合となるだろう。』と締めくくった。

 


 
 

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ダニエル・ルドゥェーニャは対プエブラ戦に復帰予定

 

 PUMASにとって、良いニュースだ。メキシコ杯第1節対オアハカ・アレブリヘス戦で右足を負傷した、メキシコ帰化アルゼンチン人、ダニエル・ルドゥェーニャがトレーニングに復帰した。

 

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メキシコリーグ第2節対トルーカ戦を欠場した『ハッチータ』は日曜日に行なわれるリーグ第3節の対プエブラ戦には、試合に出場出来る見通しだ。

 

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PUMASはリーグ開幕戦でモンテレイに大勝したが、続く試合でトルーカ相手に2−1で敗れ、現在リーグ勝ち点3。

 

この第3節はオアハカ相手に1−1で引き分けたPUMASとモンテレイが新スタジアム開設のため対戦が延期となり、一週間試合が無かったプエブラが対戦する。

 

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日曜日の試合は1部リーグ降格争いのチーム同士の直接対決でもあり、両チームによる激しい試合が予想される。

ヘラルド・アルコバにとって、リベンジのトーナメント

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ヘラルド・アルコバは、昨シーズンからエクアドル1部リーグのリガ・デ・キトより加入したウルグアイ人のDWです。いくつかの理由から多くの関心を集めました;

 

理由・その1:PUMASの守備陣が示した必要性

前シーズン途中でチームから去ったマルコ・パラシオスのポジションに義務付けられた補強、最終的にはPUMASがマルコをチームから去らせるために連れて来られた。

 

理由・その2:ヘラルド・アルコバは、ウルグアイディフェンダー特有のプレーによって局所的にあまり知られていないのに加えて、常にディフェンスのキャラクターとクォリティをフィールドで示すので順調に見えた。そしてずっと前から続いていた補強をしているように、また多くのエラーを犯した後にする一貫性が見えた。

 

 最初の数試合はウルグアイ代表DFにとって、いくつかのゴールを決めたのに驚かされたにも関わらず、守備面においてまだ多くの希望するままにダリオ·ベロンとほんの少しの関係性を示しながら、不安定であった。

 

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メキシコのような外国人プレーヤーにとってとても馴染むのに容易ではない異質なサッカーの国に来て、増してやPUMASのような日曜日の正午という骨を折るような時間帯に試合があるチームで彼に時間が与えられることとなった。ゲームを重ねたが、アルコバがピッチで表現出来るであろう信頼性の高いパフォーマンスには見えなかった。それは相手をマークする際に多くの集中力不足を示したように、おそらくギジェルモ·バスケス監督のスキームでスタメンを維持するには、攻撃面において何かプラスアルファが求められた。

 

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ヘラルド・アルコバが出場しなかったいくつかのゲームではルイス·フェルナンド·キンタナに機会を与えられたが、興味深いことにチームはもう少しダイナミックさとそれに相当する勝利を得ることを示した。これはPUMASのユース出身者中心のチームでレギュラーポジションを与えることによって良い面を見たサポーターの間で疑問が持ち上がり、監督がそれ以上同じ起用法で見ようとせずアルコバをスタメンで起用し直そうとした。

 

今シーズンはこのウルグアイ代表DFにとって重要となる。監督は彼にプレーさせないための言い訳をせずに、期待どおりにトーナメント適応したか?応答したかどうかを分析する必要がある。これまでのところ、彼はリーグに参加した2試合でオリンピックスタジアムにおける攻撃に参加してナイスゴールを決めた対モンテレイの素晴らしい試合と、不十分なマークによる失点を許してしまった対トルーカ戦との凹凸を示している。

 

それでなくてもユース出身プレーヤーがスタメン固定プレーヤーになれる機会を毎週切望しているので、PUMASサポーターが彼の拙いパフォーマンスによって不満にならず、少なくとも前シーズンのようにならないよう、うまくいけばヘラルド・アルコバがこのシーズンで彼のベストを見せることを期待したい。

 

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メキシコリーグ2015年前期 第3節 プレビュー2

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試合での出来・不出来を過去に置いていこう:イスマエル・ソーサ

 

『僕らは自分たちが持っているチームのクオリティを知っていて、落ち着けるように連勝を達成するために希望を持って仕事をするんだ。チームはとても良い感じだし、僕らは一緒に作業するための十分な時間を持っているけど、多くの出来・不出来があるのでグラウンドにそれを置き残す必要があるんだ。』とイスマエル・ソーサはオリンピック・スタジアムで行われた記者会見の場で語った。

 

 『開幕ダッシュを決めて錯覚を与えられけど、その後チームは負けてしまったんだ。サポーターは彼らが常に最高を求めるから、それを要求する権利を持っていると思う。PUMASは常に順位表の上位にいなければならないチームだから要求されるレベルが高いし、僕らは物事をうまく出来るようにしなければいけないんだ。』とアルゼンチン人フォワードは付け加えた。

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 トルーカで起きたことについて、こう語った。『前半は相手がより積極的だったし、僕らは球際へもっと激しくいくべきだったと思う。その後チームはペースに慣れたように見えたけど、犯したミスは高く付いたね。中盤のオフェンスでより多くのプレーを作って、それらをしっかりした形で終わらせるようにしないといけないね。敗戦はしたけど、それは過去に置き去らないとならない。なぜならばリーグはまだ始まったばかりだし、僕らは先を見つめなければいけないからね。』と付け加えた。

 

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 対プエブラ戦を日曜日に控え、こう語った。『プレシーズンマッチでは、あまり良くないゲームをしてしまったね。彼らはダイナミックな良いプレーをしていたし、降格争いから脱却しようとやる気に漲っているね。僕らはインテリジェンスなゲームをしなければいけないし、ボールを支配して勝つために物事をうまく出来るような自信を持たなければいけないんだ。すべてのゲームはそれぞれ微妙に異なるし、プレシーズンマッチのそれとは同じではない。プエブラは良いチームだし、難しい試合になるだろうね。でも、僕らは犯してしまったミスを修正しなければいけないんだ。』と付け加えた。

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 片方、リベルタドーレス杯決勝でリーベルプレート相手にメキシコサッカーの良いイメージを残したティグレスのプレーについて語った。『彼らは試合の主導権を奪えなかったけれども、試合に勝つ可能性は持っていたよね。クラブにとってはとても素晴らしい経験となっただろうし、メキシコサッカーを際立たせることが出来たと思うんだ。これらの良好なパフォーマンスを続けられることを願っているよ。』

 

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 最後に、最大の課題は試合を通して定期的に維持することであることを強調した。『僕らは試合に負ける時はチームのみんながミスを犯すし、勝つときだってみんなの力で勝つんだ。僕らは10分間上手にもしくは下手にプレーをする期間を避けなければならない。今はこれからの試合でミスを犯さないよう、向上させなければいけないんだ。』

 

オリンピックスタジアムを改修しない5つの理由

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先週の日曜日、メキシコのサッカー競技場の今までの経験を変化させようとするある事実が発生しました

 

モンテレイが新しいスタジアムのこけら落としを行ない、それはラテンアメリカで最も豪華なスポーツ施設であると推定されます。

 

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30億ペソ(約2250億円)の投資が議論を醸し出している、最大入場可能数51,000席というメキシコで最高のスタジアムです。私たちの国にあるすべてのスタジアムは、を近代化する必要があるでしょうか?

 

メキシコが今後数年間でワールドカップを主催したいということは周知の事実ですので、最初のステップとしてスタジアムの改造を進めています。

 

◆トレオン:コロナ スタジアム(サントス・ラグナ)

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◆イサカテペック:アグスティン・コルコ・ディアス スタジアム(クラブ・イサカテペク=メキシコサッカー2部リーグ)

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◆グアダラハラ:アクロン スタジアム(CDグアダラハラ)

 

◆パチューカ:イダルゴ スタジアム(CFパチューカ)

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◆アグアスカリエンテス:ヴィクトリア スタジアム(クルブ・ネカクサ)

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◆プエブラ:コウテモック スタジアム(プエブラFC)

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そして今、

◆モンテレイ:BBVA スタジアム(CFモンテレイ)

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とフィールドにとスタジアムの周りの両方、ここでホームの観客が快適な試合を持つことの重要性を認識しており、最高のショーを楽しむことができます。

このような状況はPUMASの状況へテーマが移動しており、次のような質問が生じている:PUMASのスタジアムは改修する必要があるでしょうか? 

この問いに対する、オリンピックスタジアムを改修しない5つの理由をご紹介したいと思います。宜しいでしょうか??

 

1)人類の文化遺産

大学都市、そしてもちろんオリンピックスタジアムは、文化遺産として検討されている排他的な権限があり実際完全に評価されないことがありますが、むしろ考慮され、大学すべてが誇りで満たされるべきであります。

 

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2)ディエゴ・リベラの壁画

どれくらい多くのスタジアムが建物の正面に有名な画家の壁を所有しているか?知っていますか?答えは、私たちのスタジアムただ一つです。ディエゴ·リベラの大きな壁画と題する:「メキシコの大学や家族、スポーツ」。我々は、全世界の前に私たちの家を誇示するために誇りに思っています。

 

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3)機能性

アメフトの試合に始まって、そのタータントラックで印象的なトラック、メキシコサッカー1部リーグの試合やワールドカップの試合、大学オリンピックスタジアムは、あなたが練習したいあらゆるスポーツに対応可能な設定です。

 

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4) 注目すべき建築

ある人はその形状をチャロ帽子に似ているといい、他の人が火山の火口と比較し、その形状がオリンピックスタジアムとして構築され、どのように素晴らしく見えるか?がサッカーを愛する人のための非常に特別なプロパティにします。

 

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5)53年の歴史

あなたが大学オリンピックスタジアムに住んでいることのすべてを想像してみて下さい!あなたの家族、友人、思い出に残る勝利、選手権、歴史的なゲーム、シャツによって与えられたアイドルを持つユニークなアイデア。ご意見があれば言えばお聞かせください...

 

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もちろん、我々は改修することに対して賛成です。と同時に、私たちは人類の文化遺産である状況においてスタジアムを改修することの難しさと大学当局の消極さを知っていますが、我々はプロパティが詰まった歴史の建物を持っている特権者です。かつ確実に、我々の多くは私たちの生活の最高の午後の多くを過ごしています...。

メキシコリーグ2015年前期 第1節 Cruz Azul 0-3 Morelia レビュー

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メキシコ「自虐サッカー」の屈折と日本の課題

 

 7月末のメキシコ・リーグ開幕戦、強豪「ラ・マキナ(マシン)」ことクルス・アスルはホームにモナルカス・モレリアを迎えた。


 圧倒的に攻めながら決定機を外していたクルス・アスルは、前半30分になろうというところで、ついにPKを獲得する。キッカーは元メキシコ代表のボランチ、ヘラルド・トラード。
 だが、キックは左のゴールポストに当たり、跳ね返ったこぼれ球をクルス・アスルの選手が再びシュートするが、大きくバーを越えていった。クルス・アスルにとって、今年に入ってリーグ戦3本目のPK失敗である。


 とたんにホームスタジアムの怒りが爆発。「ロートルはとっとと引退しろ!」などとトラードを罵る怒号が渦巻いた。さらに数分後、トラードがボールを奪われてピンチを作ると、以後トラードは試合終了に至るまで、ボールを持つたび、自分を応援しているはずのサポーターたちからブーイングを浴び続けることになる。たとえそれがチャンスで決定的なパスを出すプレーだとしても。

■自チームを罵る応援

 メキシコのサッカーはしばしば、日本が目指すべきお手本として、引き合いに出される。体格が小柄で日本人と似ており、フィジカルに頼るのでなく、細かな機動力を武器にパスで相手を翻弄する点などが、日本選手にも真似できるとされている。ブラジル・ワールドカップの後にメキシコ人のハビエル・アギーレ前監督が招聘されたのも、その理由からだった。


 だが私は、実際にメキシコ・リーグのサッカーをスタジアムで見て、あまりにもJリーグからは遠いとも感じた。その1つが上記のような、観客の容赦なさである。前半のまだ反撃の時間がたっぷり残っている段階で、たった1つのPK失敗と失点にはつながらなかったミスだけで、味方からブーイングを浴び続けるという事態は、Jリーグなら考えられない。そんな行為はチームの足を引っ張るもので、ファンであればトラードが気持ちを立て直すべくさらに熱い声援を送るべきだと考えるだろう。


 そもそも、チームの要であるトラードのプレーは、何度もチャンスを作り出していた。ミスの場面も、私には、マークされているトラードにパスを出した選手の判断の誤りに見えた。
 だが、観客にはそんな事情をくむ気はないようだ。失敗すれば、とにかく罵る。結果を出せなかった者を、厳しく断罪する。逆に1対1の勝負に勝ったり、相手をあざ笑うようなプレーでかわしたりすると、絶賛する。

 

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■解任された代表監督

 試合は、PK失敗を機にクルス・アスルが流れを失い、直後にモレリアが見事なカウンターから先制点を決めると、数分後にもう1点追加。さらに、クルス・アスルが反撃に出ようとした後半開始直後、ディフェンダーとキーパーの意思疎通のミスをついて、3点目を奪う。


 すると、クルス・アスルのファンたちは何と、モレリアのパス回しに「オーレ、オーレ!」の大合唱を始めたのである! これは普通、味方のチームが快勝しているときに出るエールである。それを敵チームに送るメキシコ人のアイロニーときたら!


 さらに、ゴールを決めた敵のフォワードが交代になるときも、拍手を送った。敵選手へ賛辞を送っているわけではなく、不甲斐ない自チームへの嫌味なのである。


 これはクルス・アスルのファンに限ったことではない。7月には北中米カリブ選手権「ゴールドカップ」もアメリカで行われていてメキシコは優勝したのだが、そのグループリーグでトリニダード・トバゴと4-4の大味な打ち合いを演じたときも、テレビの放送陣はメキシコが失点するたび、自嘲的に爆笑するのだった。ちなみに、この放送陣の面々を、メキシコの代表監督ミゲル・エレーラが帰国時の空港で殴るという事件が起き、同監督は解任された。

■「孤独」と「勝負強さ」

 メキシコ人は陽気だと言われるが、じつはとても屈折してもいる。このひねくれぶりはラテンアメリカの中でも際立っている。物事を直接的に表現するのを嫌い、ダブルミーニングの言い回しを多用する。そんな性格を身につけた要因の分析は、ノーベル賞作家オクタビオ・パスの代表的名著『孤独の迷宮』を読んでいただくとして、このアイロニーはサッカー観戦でも存分に発揮されているわけだ。


 観戦していて、このような自嘲的な罵声が納得できるものかといえば、そうとは言えない。私は、Jリーグの応援がこのようになってほしいとは思わない。セレッソ大阪に在籍したディエゴ・フォルランを始め、日本にいたことのある海外のスター選手がJリーグの環境に感銘を受けるのは、日本のサポーターの温かい眼差しがあるからこそだ。


 同時に、その優しさが、ここ一番というときの勝負弱さを作り上げていることも否めない。自虐的なブーイングを浴びながらもまったく変わらぬプレーを続けるトラードの姿に、余人には理解できないプロ選手の孤独を感じたし、その孤独を味方にできる選手だけが大舞台で力を発揮できることを、肌で味わった。


 日本のサッカーは、まだ孤独を知らない。

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思い返せば、自分がメキシコに最初に来て行ったスタジアムが『エスタディオ・アスル(ブルー・スタジアム=青いスタジアム)』

 

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でした。このスタジアムは旧称『エスタディオ・アスルグラナ(ブルーガーネット)』と言い、クルス・アスルともう1チーム:アトランテ(現在2部・本拠地:カンクン)

 

アトランテFC

原語表記

Club de Fútbol Atlante S.A. de C.V.

愛称

Los Potros de Hierro(鉄の子馬)

クラブカラー

赤と青

創設年

1916年

所属リーグ

メキシコリーグ

所属ディビジョン

プリメーラ・ディビシオン

ホームタウン

カンクン

ホームスタジアム

エスタディオ・キンタナ・ロー

収容人数

20,000

というチームが共有していました。

 

ちなみに、アステカ・スタジアム

 

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も当時はクラブ・アメリカとクラブ・ネカクサ

 

クラブ・ネカクサ

原語表記

Club Necaxa

愛称

Rayos
(ラージョス、雷光)
, Los Electricistas
(エレクトリシスタス、電気工),
Los Rojiblancos(ロヒブランコス、赤と白),
Los Once Hermanos
(オンセ・エルマノス、11人の兄弟),
El Equipo de la Década
(エキポ・デ・ラ・デカダ、10年チーム)

クラブカラー

赤と白

創設年

1923年

所属リーグ

メキシカンサッカーリーグ

所属ディビジョン

アセンソMX(2部)

ホームタウン

アグアスカリエンテス州アグアスカリエンテス

ホームスタジアム

エスタディオ・ビクトリア

収容人数

25,500

 

(現在2部・本拠地:アグアスカリエンテス)という2チームが共有していました。2チームとも20年前は1部リーグの強豪で93年にアトランテ・94年にネカクサがそれぞれリーグ優勝をしたほどでした。

 

当時日本でもようやくJリーグが発足して、W杯アジア予選でいわゆる『ドーハの悲劇』があった訳ですが、メキシコ人の間でもカズは有名でよく聞かれました。自分の素人目で見ても当時のJリーグとメキシコリーグの技術差は歴然で、自然とメキシコリーグの魅力にハマっていきました。

 

 このクルス・アスルにおける最近のホームスタジアムの盛り上がらなさは顕著で、この開幕戦に限らずサポーターの数が激減しており、その主な理由として最後にリーグ優勝したのが1997年。それからリーグ戦では常に順位表の上位にいるにもかかわらず、プレーオフとなるとまるで別のチームのような勝負弱さで簡単に敗退。ここ数シーズンはプレーオフ進出もままならず、サポーターの怒りも絶頂に達しつつあってその一連の流れでホームゲームであっても以前はサポーターで一杯だったスタジアムも半分以下の入場率であるというのが現状ということです。自チームを罵る応援とありますが、これがメキシコサッカー1部リーグでしょっちゅう起きているということでは決してありません。ただ4大チームと称されるクラブ・アメリカ、前述のクルス・アスル、グアダラハラのチーバス、そして我がPUMASは確かにそういう傾向が強いとは感じますじ、それだけ常に勝利すること・リーグ優勝をすることを求められているクラブであるという証しなんだと思います。

 

 最近メキシコ代表監督が解任されたのはニュース等でご存じな方も多いと思います。このミゲル・エレラは前述のアトランテ在籍時に自分の目の前で『エスタディオ・アスルグラナ』でリーグ優勝を決めたのでよく覚えていますが、確かに現役時代から血の気が多く感情を露わにするキャラクターでした。ただし就任までのメキシコ代表の経緯を振り返るとそれまでの監督であったホセ・マヌエル・デ・ラ・トーレがブラジルW杯予選で勝ち抜けることが困難となり、暫定でクルス・アスルの旧監督だったルイス・フェルナンド・テナ、そして前シーズン・リーグ準優勝のケレタロ現監督であるビクトル・マヌエル・ブセティッチから頼みの綱として託された訳です。それまで古巣であるアトランテやモンテレイでリーグ準優勝2回そして辿り着いたクラブ・アメリカで悲願の優勝を経験した彼はその手腕を買われ抜擢されたのですが、個人的な印象としてメキシコ国内外問わず常に選手を観察していたなという点があります。事実プレーオフに回ってようやくW杯出場権を獲得すると本大会決勝トーナメントでオランダ相手にあわや大金星というところまで追いつめたので、今後の次期代表監督が誰になるのか??非常に注目しています。 

メキシコリーグ2015年前期 第2節 レビュー

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『僕らは、ミス修正に対処する。』と、マティアス・ブリトスは認める

 

「トルーカに対する敗戦は学習だよ。犯したミスに代償を払い、今それが再び起こらないようにトレーニングをする。残念ながら良いスタートを切った後の痛い敗戦だけど、僕らは作業を続ける必要があるんだ。第2節で、僕らはチームがちょうどペースを取ることを知っている。シーズンはまだ先が長く、それは心配することではなくて改善に対処することなんだ。」と、マティアス・ブリトスはオリンピック・スタジアムの第2グラウンドで行なわれたメディアの取り巻く輪の前で語った。

 

 「これは特にプレーオフに到達しようとしているシーズンでは、定期的にすることが重要なんだ。異なるエリアのバランスがより均一な結果を達成するために非常に重要であって、さらに高い安定性とチームの信頼を可能にするんだ。戦術、技術、および個々の局面について作業をしなければならない。」とトルーカにおいて唯一ゴールを決めたウルグアイ人選手は付け加えた。

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 彼は個々のパフォーマンスは関係なく、重要なのはチームプレーであることを強調した。

「チームが負けたら、目標は達成されないんだ。勝ち点は加算されないし、誰もが幸せになれない。たった一つの目的は、チームプレーをすること。個人のプレーは、その場の状況が影響するよね。でもチーム内ではミスを見直すために話し合ったし、各選手がうまく出来たか?もしくは出来なかったか?を認識しているよ。でも彼らはチームプレーをうまくするために100%の仕事をすることによって、持っている意識を高める必要があるんだ。」

 

 さらに、次のリーグ戦の相手についても付け加えた。

 「プエブラは非常によく再編成されたチームだから、とても重要な試合になるね。僕らは、どのチームと対戦することになるかを知っているつもりさ。もし勝ち点を上げられなければ、複雑な状況に陥るだろうね。でも僕らはより順位表の上位に向かって、勝ち点3を上げるつもりだ。だって、PUMASは常に勝たなければいけないチームだからね。」

 

 最後に明日始まるオアハカでの対アレブリヘス戦で、プレーをするチャンスがあるのでうまく戦えるだろうと付け加えた。

 「出場する選手は、最大限真剣にプレーをするべきだ。チームはメキシコ杯に選手達をローテーションしていて、誰が出場しようがベストを尽くすべきだ。」と結論付けた。

 

メキシコ杯 2015年前期 第2節 Alebrijes 1-1 UNAM

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ヘスス・モレーノとハヴィエル・コルテスがそれぞれ得点し、1対1の引き分けに

 

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・第1節の勝利とアレブリヘスはさらに勝ち点を追加

 

 

・PUMASは8月18日(火)にタパチュラ・カフェテロスをホームに迎え、メキシコ杯への参加を再開する

 

 

・PUMASの ボランチ「アラン・アコスタ」が正式に1部リーグデビュー

 

 

 PUMASはメキシコ杯グループ3の2ndレグでオアハカのベニート・ファレススタジアムにおいて、オアハカ・アレブリヘスと1対1のドローとなりました。この結果、オアハカは第1戦(2対1)に上げた勝ち点3に加えてさらに勝ち点1を加えアレブリヘスはグループ3の首位に立ち、続いてチアパス・ハガーレスの勝ち点3、PUMASは勝ち点1、タパチュラ・カフェテロスは未だ勝ち点0のままです。

 

 

PUMASは8月18日(火)にタパチュラ・カフェテロスをホームに迎え、メキシコ杯への参加を再開する予定ですが、その前に9日(日)にプエブラと12日(水)にアトラスと15日(土)にパチューカとそれぞれリーグ戦を戦います。

 

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ヘスス・モレーノが34分にエドガー・ゴンサレスのスルーパスを利用して先制点を上げましたが、その後ハヴィエル・コルテスがヘスス・ガジャルドのセンタリングをそのままボレーでネット左隅に突き刺しました。それ以外に明らかなゴールチャンスだったのは、シルヴィオ・トラレスが60分に惜しくもゴール左のポストへ直撃したシュートと75分のダヴィッド・カブレラによるミドルシュートくらいでした。

 

 

なお後半には ボランチ「アラン・アコスタ」以前でデビューしていた、ホルヘ・エスカミージャ、ブライアン・ロサーノ、アントニオ・メディーナらユース選手たちに続き、正式に1部リーグデビューしました。

 

 

Alineaciones.
Alebrijes: 12-Gerson Marín; 21-Martín Castillo (17-Juan Pablo Ocegueda 46’), 3-Christian Sánchez (4-Javier Ledesma 65’), 5-Álex Diego, 27-Miguel Medina; 13-Ernesto Vázquez, 16-César Valdovinos, 22-Alberto Ramírez, 11-Jesús Moreno; 8-Iñaki Quintana (18-Juan Manuel Cavallo 64’), 28-Édgar González. D.T. Ricardo Rayas.

Pumas: 17-Yosgart Gutiérrez; 16-Marcelo Alatorre, 26-Luis Quintana, 8-David Cabrera, 287-José Carlos Robles; 6-Silvio Torales, 7-Javier Cortés (34-Kevin Escamilla 60’), 33-Omar Islas, 31-Jesús Gallardo (292-Alan Acosta 75’); 20-Matías Britos (293-Antonio Medina 68’), 9- Dante López. D.T. Guillermo Vázquez Herrera.

Árbitro central: Édgar Allan Morales Olvera. Árbitros asistentes: Lixy Esperanza Enríquez y Mauricio Nieto. Cuarto árbitro: Arturo Cruz. Amonestaciones: Alebrijes – Martín Castillo (38’) y Alberto Ramírez (40’). Pumas – David Cabrera (21’), Luis Quintana (57’) y Omar Islas (87’).

 

メキシコリーグ2015年前期 第3節 プレビュー

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プエブラへの大規模な遠征

 

PUMASとプエブラは40年前から対戦し続けており、現在改装工事によりベネメリタ・プエブラ自治大学オリンピックスタジアムを使用するため、今回初めてクアウテモック・スタジアム(2回W杯で使用)をホームスタジアムとして使用されないケースとなります。

 

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 事実このような特殊な事情によってこの特別な試合を作るものだけですが、ファンがソーシャルネットワークに入れるチャンスにもなっています。クラブ最大のサポーター『レーベル』は、大規模な遠征をシーズン毎のアウェイの試合に何年も前からしています。3か月前にパチューカで行なわれた対パチューカ戦では、イダルゴ・スタジアムにおびただしい数のPUMASサポーターが南スタンドいっぱいになり、ピッチ半分くらいの高さまで拡がり散っていました。

 

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今回はプエブラの街へもの凄い数のPUMASサポーターが、約150キロの行程を2時間程度でスタジアムを埋めるために遠征をしようとしています。もしあなたが興味があるようでしたら、下記情報をご覧下さい。

 

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2015年メキシコリーグ前期第3節

プエブラFC対PUMAS

8月9日(日)午後5時

プエブラ自治大学オリンピックスタジアム

地下鉄シュダッド・デポルティーヴァ駅に日曜日の午前8時集合

交通費:150ペソ(試合チケット代は別途)

参加要件:各人の好みに応じて、金色のジャージ着用、試合に関連したメッセージを書いたミニ横断幕持参

 

もしあなたがサポーターとバス移動に興味が無く、メキシコシティーから自分の車もしくは高速バスで移動したければ、ここにチケット代を追記しておきます。

日なた:200ペソ

ボックス席:300ペソ

一般席:450ペソ

 

最後にPUMASがプエブラで試合をしたのは、2014年前期シーズンにエドワルド・エレラによるプレーオフ進出を熱望し続ける2得点で勝利しました。今回も、同じような試合になるでしょうか??

メキシコリーグ2015年前期 第2節 Toluca 2-1 UNAM

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トルーカには、一昨年の夏にナイターで行ったことがあります。バスターミナルから歩いて15分くらいの場所にあるのですが、チケットがあまり当日券で発売されないのでその場で余っていた人に定価で譲ってもらいました。

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ここまでホームゲーム12戦無敗と、ホームで特に強いチーム。

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加えて第1節にアウェイでティグレスに勝利、メキシコ杯初戦も勝利とプレシーズンマッチで対戦時とは訳が違う好調ぶり。

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対するPUMASは、メキシコ杯で怪我をしてしまったダニエル・ルドゥェーニャがベンチにもいない状況。戦前から苦戦が予想されます。

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スタメンは前試合からハヴィエル・コルテスが外れて、ホセ・ヴァンランキンが先発。

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ユニフォームは、ファースト。

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前半3分

右サイドから攻め上がったトルーカが、フリーになったカルロス・エスキベルがシュート。ピコリンが左足で防ぐ。弾いたボールをトリベリオが正面からシュート。立て続けに3本のシュートを全て防いだ。

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前半17分

左サイドへ流れたヘラルド・ロドリゲスがアレハンドロ・カストロのクリアしきれなかったボールを奪って、そのまま強烈なミドルシュートがゴール右隅へ。トルーカが先制。

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前半のボール支配率は、トルーカ57%PUMAS43%と押され気味。ルイス・フエンテスが左サイドのフィデル・マルティネスを援護するように駆け上がるシーンが多いが、フィデルはパスミスが多くフエンテスは相手デフェンダーに競り負けたりと得点に繋がるプレーまで作れない。

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後半開始からゲームの流れを変えるべく、マルセロ・アラトーレを下げてハヴィエル・コルテスを投入。しかし後半1分にヘラルド・アルコバが相手の足を踏みつけるファールでフリーキック。6人の壁からセットプレーで右へ流れた21番の選手がカバーしようとするフエンテスを交わし、ピコリンの股を抜きゴール。トルーカ追加点。

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しかし、ここからPUMASが集中攻撃。フィデルとイスマエル・ソーサとのワンツーやフィデルの前半におけるパスミスが改善され、オフェンスの連携が見られるように。

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フィデルにとって、このスタジアムは3年前にティファナでリーグ優勝をした相性が良いグラウンド。良い記憶を思い出したか。しかしトルーカは逆に前がかりになったPUMASの隙を突き、カウンターでゴールを脅かす。ほとんどがオフサイドで、事無きを得る。

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後半16分にダヴィッド・カブレラに代わってマティアス・ブリトスを投入。これが功を奏して、攻撃のリズムに変化が生まれる。エドワルド・エレラ、フィデルとのパスやワンツーで相手デフェンスを崩せるようになる。

 

後半26分

左サイドで得たフリーキックをコルテスが中央へ。左にいたブリトスが後ろ向きの体制からチョコンと触ったヘディングが鮮やかにゴール右隅へ。2−1と追いかける。

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この辺りから、トルーカ攻撃陣の足が止まり始める。中盤が間延びして、後半のボール支配率はトルーカ54%PUMAS46%。しかし残り10分くらいから、再びトルーカがチャンスを作り始める。ピコリンが1対1となった相手シュートを正面で止めたり、カウンターから5対2の決定機などをことごとく防ぐ。

ブリトスもゴールに背を向けトラップして反転オーバーヘッドシュートするなど見せ場を作るも、最終的に2−1で試合終了。

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開幕戦はホームで大勝したが、本当に実力があればアウェイでも勝って連勝出来たハズ。今までになく混戦のメキシコリーグで順位表の上に常に位置するためには、いかに連勝をして連敗を防ぐか?が大きな鍵となる。次節も引き続きアウェイでの試合となるので、最低でも引き分けで抑えてその後のホームゲームで再び勝ち始められるように今日の修正すべき点を見直す必要がある。

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※ちなみに、本日モンテレイの新スタジアムのこけら落としの試合がポルトガルのベンフィカと行なわれました。第1節にエースのドルラン・パヴォンが怪我で欠場しましたが、実はこの試合のために温存していたっぽいです。どうりで、ずいぶんよそ行きな試合っぷりだなと思いました。あれは、本来のモンテレイではなかったということです。

 

メキシコリーグ2015年前期 第2節 プレビュー2

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カルドーソ:PUMASにとっての悪夢

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メキシコリーグの各チームディフェンス陣にとって悩みの種であり、PUMASにとっても例外ではなかった、1人のパラグアイ人アタッカーがいた。FWホセ・サトゥルニーニョ・カルドーソは、トルーカと共に20試合にわたってPUMASと対峙した。1995年のシーズン半ばにメキシコへ来てから2005年後期シーズンで別れを告げるまで、PUMASに対して真紅(トルーカのユニフォーム色)の覇権を維持するために計15ゴール(12試合のうち3試合は複数ゴール)をマークした。

 

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そのエピソードとして、2000年夏のオリンピックスタジアムにおける6対3の敗戦、2003年後期シーズン・リギージャ(決勝トーナメント)準決勝で敗退させられた、“ボンボネーラ(エスタディオ・ネメシオ・ディエスの旧名)”における痛々しい5対1。これらのゴールは、メキシコサッカーリーグの得点王・歴代第4位という伝説を奉献することとなった。

 

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 オリンピックスタジアムにおける彼との別れは、特別な思い出となった。そのハイライトは2005年後期シーズンに対戦した試合で、ほぼ1対1の引き分けに終わろうとしていたロスタイムにナリオ・メンデスのパスを受けた『巨大な悪魔(トルーカの別チーム名は赤い悪魔)』はPUMASのキーパー、セルヒオ・ベルナルが守っていたゴールを突き刺し、メサ監督率いるチームに勝利をもたらした。その日は今は亡き作家のガブリエル·ガルシア·マルケスが、オリンピックスタジアムの貴賓席に特別ゲストとして招かれていた。

 

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このパラグアイ人がPUMASにとって天敵であったことが明らかなのは、かの時代トルーカの名選手として君臨し監督(ケレタロとトルーカ)となって今なお全28試合中16勝4敗8分けによる66%の勝率を記録していることからも明らかである。

前シーズン、オリンピックスタジアムにおいて3対2(イスマエル・ソーサによる2得点とヘラルド・アルコバの得点)で勝利するまで、このパラグアイの貴公子はベンチから対PUMAS戦の無敗(4勝3分け)を維持していた。

 

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今週日曜日にエスタディオ・ネメシオ・ディエスでトルーカと対戦するにあたり、この最後の対決結果を考慮すると少し心強いパノラマと言える。

 

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