Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ2017年後期 第4節 UNAM 3-1 Necaxa

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PUMASがクルブ・ネカクサを一蹴し、3連勝で順位表第2位へ到達

 

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クラブ・ウニベルシダがクラブ・ティフアナと並んで勝ち点9となったが、得失点差で順位表の第2位

 

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PUMASがオリンピック・スタジアムで行なわれた試合開始直後に相手ゴールを奪われるも、その後逆転し3-1で2017年後期ステージにおける3つめの勝利を挙げ、クラブ・ティフアナに続く第2位に浮上した。

 

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後半2分、今トーナメント2得点目を挙げたニコラス・カスティージョ、23分にパブロ・バレラ、そして44分に偉大なゴールを挙げたブライアン・ラベージョらの活躍で、キックオフ直後の48秒にオリンピック・スタジアムの観衆を凍らせたヘスス・イシハラによる素晴らしいゴール直後に立ち直った。

 

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試合開始1分にも満たなかったピッチを慣らしていたホームチームをクルブ・ネカクサが突如混乱に陥れたのは、偉大なカッティングでアラン・メンドーサを振り切ってその後負傷退場したGKのピコリンが必死に飛びつくも届かないような左足を一閃したヘスス・イシハラのゴールであった。

 

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追い付きたいPUMASが最も得点に近付いたのは前半44分、ヘスス・ガジャルドによる偉大なセンタリングをニコラス・カスティージョがヘディングシュートで合わせたが惜しくもボールはポスト脇をかすめた瞬間であった。後半開始3分、同じくニコラス・カスティージョが新たにヘスス・ガジャルドが送ったボールを今度は見事に決め、スコアはタイに持ち込まれた。

 

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同点になった後は、ずっとPUMASのペースとなった。23分、ホセカルロス・ヴァンランキンとのワンツーでフリーとなったパブロ・バレラは、相手キーパーが届かないようなクロスシュートを右サイドから決め、あっさりと逆転した。追い掛ける展開となったクルブ・ネカクサが最低でも引き分けて勝ち点を挙げようとし、より明確なチャンスを得たのは試合終了寸前にディフェンダーのマルコス・ゴンザレスがクロス気味に放ったシュートが惜しくもGK:アルフレッド・サルディヴァルの右脇をすり抜けた瞬間であった。

 

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もう試合の行方が決まったかに思えた時、ブライアン・ラベージョが右サイドから相手DFを交わし素晴らしいロング・シュートで相手キーパーが届かないような角度に決め、ダメ押し弾となった。こうしてPUMASは勝ち点9に到達、得失点差で+4のクラブ・ティフアナが僅かに1点差で首位を守っている直後に付けた。

 

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スタメン:

 

PUMAS:1-アレハンドロ・パラシオス(前半18分、13-アルフレッド・サルディヴァル)、2-ホセカルロス・ヴァンランキン、3-ヘラルド・アルコバ、4-ダリオ・ヴェロン、5-アラン・メンドーサ、7-ハヴィエル・コルテス、10-アブラハム・ゴンザレス、8-パブロ・バレラ(後半29分、6-ケヴィン・エスカミージャ)、17-ヘスス・ガジャルド、11-ブライアン・ラベージョ、30-ニコラス・カスティージョ、監督:ファン・フランシスコ・パレンシア

 

クルブ・ネカクサ:1-マルセロ・バロヴェロ、26-ハイロ・ゴンザレス、33-マリオ・デ・ルナ、3-マウコス・ゴンザレス、2-ブライアン・ベッケレス、8-シャヴィエル・バイス(後半25分、19-クラウディオ・リアーニョ)、18-ルイス・ガジェゴス、11-ヘスス・イシハラ、16-マヌエル・イッツーラ、20-マキシミリアーノ・バレイロ(後半35分、17-アレハンドロ・ディアス)、21-ファビアン・エスピンドラ(後半14分、24-レオネル・アギーレ)、監督:ルイス・アルフォンソ・ソーサ

 

主審:ロベルト・リオス・ハコメ、副審:パブロ・イスラエル・エルナンデス、アルフレッド・ダヴィッド・レイヴェロル、第4審:エドワルド・ガルヴァン

 

警告:PUMAS 前半41分 パブロ・バレラ、クルブ・ネカクサ 前半35分 ルイス・ガジェゴス

 

【負傷退場もしくは欠場した選手たちの状態(パレンシア監督による試合後のコメント)】

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パブロ・バレラ:筋肉収縮で、私見ではそう深刻ではないように見えた。だから、時間をロスしたくないので交代させた。もし深刻であったらそうはいかないので、修正せざるを得なかった。ケヴィン・エスカミージャを投入して計画通りのゲームプランに従わせた。

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マティアス・ブリトス:残念ながら当該週にうまく回復が出来ず足の痛みがあったので、万が一のことを考えて危険を冒さない選択(ベンチ入りせず)したがプレーを出来ない状態ではなかった。ベンチ入り出来るかどうか?評価し直す必要がある。

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アレハンドロ・パラシオス:どの程度の負傷か?を知るために、メディカルチェックをする必要がある。

 

 

メキシコリーグ2017年後期 第4節 UNAM 3-1 Nexaca

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PUMASが逆転し、クルブ・ネカクサに3-1で勝利

 

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PUMASが後半反撃し、メキシコサッカー1部リーグ・2017年後期ステージ第4節の試合で3-1でクルブ・ネカクサに勝利

得点は、PUMASが後半2分ニコラス・カスティージョ、24分パブロ・バレーラ、45分ブライアン・ラベージョ。クルブ・ネカクサは前半1分にヘスス・イシハラ

これにより、PUMASが勝ち点9に到達。クルブ・ネカクサは、勝ち点3に留まる

 

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前半1分、カバーリングの不注意でヘスス・イシハラがペナルティーエリア外から放ったシュートにゴールキーパー:アレハンドロ・パラシオスが反応出来ず、クルブ・ネカクサが先制した。

ホームチームの不注意によって先制したクルブ・ネカクサであったが、前半15分ハヴィエル・コルテスやニコラス・カスティージョが、2度のコーナーキックからチャンスを狙った。しかし、これは得点には至らなかった。

 

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クルブ・ネカクサは、マヌエル・イトゥーラがヘラルド・アルコバやダリオ・ヴェロンらの開けたスペースを狙ったが、これはクルブ・ネカクサのパフォーマンスにスピードが無く失敗に終わった。この試合PUMASのエラーが多く、クルブ・ネカクサは大多数のチャンスを作ったが、前半18分アレハンドロ・パラシオスに代わって出場したアルフレッド・サルディヴァルが良く守った。

 

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クルブ・ネカクサは嵩に懸かって攻めかけたが、守備も良かった。PUMASのコーナーキックを何度も防ぎ、ブライアン・ベッケレスがブライアン・ラベージョらの作ったチャンスをサイドで良く防いだ。

前半終了間際、ニコラス・カスティージョがペナルティーエリア内でヘディングシュートをするチャンスが、一番得点に近づいたものだった。クルブ・ネカクサの良いマークによって、ゴールキーパー:マルセロ・バロベロの守るゴール隅を掠めていった。

 

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後半に入ってPUMASは前半より良い規律で攻撃し、ニコラス・カスティージョが2分に同点に追い付くゴール。この瞬間からPUMASはピッチで躍動し、10分以内に2度の得点チャンスを作った。

クルブ・ネカクサの監督はとても良い前半を創出し、ボールを支配して得点チャンスを多く作ったが、後半はPUMASがそれを上回った。

 

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後半24分パブロ・バレーラが逆転弾を放つと、PUMASは自信を取り戻し少しずつ試合に集中し始めた。そして、それはフランシスコ・パレンシア監督の指示が必要がないほどだった。

 

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クルブ・ネカクサは後半26分に途中出場したクラウディオ・リアーニョが明らかなチャンスを潰すなど、残念な場面が多かった。しかし良く守ったPUMASが、ブライアン・ラベージョによる3点目で勝負あった。

 

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アレハンドロ・パラシオスがタコス屋を開業

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PUMASの正GK:アレハンドロ・パラシオスは、メキシコシティ南部のサンタウルスラ通り(アステカ・スタジアムの正面入り口裏) [ Google マップ ] に木曜日、新しいビジネス:タコス屋を開業した。

 

お店の名前は『ピコリンの仲間たち』、メキシコ料理や羊の肉(バルバコア)などの軽食を提供するレストランである。

 

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「自分はここで人生の冒険:事業を開始することにした。これは、メキシコ料理のレストランや羊の肉(バルバコア)などの軽食でなければならなかったんだ。うまく行くことを願っているし、誰でも大歓迎なんだ。」と、キーパーは言った。

 

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この開業セレモニーにはチームメイトである、ハヴィエル・コルテスが奥さんと娘さんを連れて参加した。

 

2017年後期ステージ 補強選手:フランコ・ミゲル・ファリア

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35. フランコ・ミゲル・ファリア(MF)

身長:178cm 体重:74kg

1992年9月29日生まれ(24歳)

デビュー:2013年10月24日

国籍:アルゼンチン

2013~2014年CAウニオン(サンタフェ・現アルゼンチン1部)、2014~2015年ADヌエベ・デ・フリオ(モルテロス・現アルゼンチン2部)、2016年CAインデペンディエンテ(チヴィルコイ・現アルゼンチン3部)、CAウニオン(スンチャレス・現アルゼンチン3部)


タイトル:2015年アルゼンチン2部リーグ:トルネオ・フェデラルA(ADヌエベ・デ・フリオ)

プロデビューは、当時アルゼンチン2部リーグ(プリメーラB・ナシオナル)。今までに48試合出場7ゴール。未だにPUMASの公式HPには掲載されていないが、メキシコ1部リーグの公式HPに先行して掲載されている。

 

【追記】

PUMASのプレジデント:ロドリゴ・アレス・デ・プラガは、インタビューでフランコ・ミゲル・ファリアはTOPチームに合流しないと発言。

2017年1月25日開催 親善試合 UNAM 3-1 U20メキシコ代表

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アンダー20メキシコ代表がPUMASに敗れる

 

2、3月に行なわれる2017年FIFA アンダー20ワールドカップ・北中米カリブ海地域予選に対して準備を進めているアンダー20メキシコ代表が、オリンピック・スタジアムで行なわれた練習試合においてメキシコ1部リーグのPUMASに1-3で敗れた。

 

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前半は両チームとも、レギュラー陣が中心となってプレーをした。序盤は両チームとも数少ない得点シーンしか生まれなかったが、22分アンダー20メキシコ代表の犯したミスによってチリ人選手:ニコラス・カスティージョが先制点を挙げた。先制された後にアンダー20メキシコ代表は同点を目指したが、28分にエドワルド・アギーレが放ったシュートは惜しくもアレハンドロ・パラシオスの守るゴールバーを直撃した。その2分後の30分、アラン・メンドーサが相手ペナルティ・エリア外で蹴ったFKがフェルナンド・ヘルナンデスが守るゴールに決まり、前半を0-2で折り返した。

 

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後半は両チームともサブメンバーを出場させ、アンダー20メキシコ代表は全力で立ち向かい、3分ケヴィン・マガーニャが敵陣左サイドから力強いシュートでクロス気味に決めて1点を返した。その後両チームとも相手を脅かすプレーを試みたが、ピッチでは若干アンダー20メキシコ代表のほうが優勢に見えた。1-2で終えようとしていた終盤、37分アラン・アコスタが右サイドから放ったシュートが再び決まり1-3で試合を終えた。

 

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試合後、ファン・フランシスコ・パレンシア監督は「とても我々にとって、役立った試合だった。両チームにとって偉大なフィードバックがあった。次節対戦予定のクルブ・ネカクサは偉大なチームだが、勝利を挙げ続けたいのであれば我々のプラン通りのサッカーをし続ければ答えは出るだろう。」

 

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そして、サポーターによる応援は基礎になるだろうと述べた。「満員のスタジアムが理想的だね。大半のサポーターと今首脳陣が行なったシーズンチケットの値下げ修正によって、みんなに応援に来て欲しいね。何故ならば、我々は彼らの応援を必要としているからだ。」

 

アラン・アコスタによる3点目得点シーン

 

メキシコリーグ2017年後期 第4節 プレビュー

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ヘスス・ガジャルド:下部組織は、監督の信頼に応え続けている

 

この火曜日PUMASは大学都市の第2グラウンドで再びトレーニングを開始し、対クラブ・レオン戦の決勝点を挙げたヘスス・ガジャルドは、PUMASの下部組織は、フランシスコ・パレンシア監督が寄せている信頼に応え続けていることを強調した。

 

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「PUMASは偉大な下部組織を持っていて、それを示していることに対して神様に感謝するよ。ここにはとても素晴らしい内部競争があって、各選手たちはベストを尽くすために偉大なクオリティを持っているんだ。他の外国人選手がやって来ようが、メキシコ人選手や下部組織出身選手であれば十分対抗出来ると思うから、気にしないよ。」

 

 

「(第2節における退場処分による欠場明けの)ニコラス・カスティージョと(開幕から負傷で欠場していた)マティアス・ブリトスの戦列復帰によって、僕らはもっと力強いチームになるんだ。たくさんの外国人選手を連れて来ないようにするためにも、メキシコ人若手選手たちを応援しなければいけないと思うね。仮に彼らがいなくても代わりに出場出来る選手はたくさんいて、良好な結果を得るためにサッカーがしたいんだ。」と、語った。

 

 ※パブロ・バレラは前節の負傷のため、練習には不参加。

 

これはまさに現首脳陣の提案であって、その意図通りに結果を出している。「一番重要なことは、信頼を得るためにアウェイで対クラブ・レオン戦で勝利を収めたことなんだ。開幕して数節厳しい相手との試合が多かったけれど、勝ち点を挙げ続けているので僕らは平穏だよ。このように順位表の上位を維持し続けたいし、完璧なパフォーマンスによって得られる勝利を挙げ続けたいんだ。」と、彼は説明した。

 

好調な出足を切って、PUMAS下部組織選手は今度の日曜日にオリンピック・スタジアムで行なわれる対クルブ・ネカクサ戦で勝利を挙げることために、数々のディテールを修正しなければならないことを意識している。

 

「難しい試合になるだろうね。偉大なチームだけれど、今週末に良いサッカーが出来るように僕らは僕らのハードトレーニングに焦点を当てることを明確にしないといけないんだ。」と、コメントした。

 

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※PUMASは、明日アンダー20メキシコ代表とオリンピック・スタジアムにおいて練習試合を行う予定。

 

メキシコリーグ2017年後期 第3節 レビュー

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結果的にはアウェイで勝ち点3を挙げ順位表の上位に留まれたが、この試合のスタメンを見て驚いたのは自分だけでは無い筈(この時点で前シーズンのリギージャ=プレーオフ決勝まで行ったクラブ・アメリカが勝ち点0の最下位であることも、少々意外だが)。

 

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ニコラス・カスティージョが前節退場処分のため欠場、加えてプレシーズンに負傷したマティアス・ブリトスが漸く戦列復帰したとはいえ、センターフォワードが1人もいない攻撃陣(あえて言えばブライアン・ラベージョの1TOPだが、実際の試合でそういうポジショニングはしていなかった)からだ。

 

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それでは1人1人見て行こう。まずは、ハヴィエル・コルテスから。前シーズン終盤負傷し最終節まで欠場する状況から、漸く良かった頃の出来に戻りつつある。ディフェンスの際には自身を犠牲にするようなプレーもしつつ、攻撃の際にはラストパスをFWやSBに供給するように中盤の要として機能していた。

 

次にその相方として君臨するケヴィン・エスカミージャ。パレンシア監督が期待する下部組織出身選手で昨シーズンからその重責を担っているが、後半早々に最初の選手交代としてマティアス・ブリトスと替えられたようにまだまだスタメンを全試合張るまでの活躍は出来ていない。

 

中央でその2人を支える、アブラハム・ゴンザレス。個人的には可もなく不可もなくといった出来だったように見受けられるが、昨シーズンのように要所で目立つ動きが出来ていないのはやや心配。最後の得点シーンでヘスス・ガジャルドの囮のような動きは見せたものの、次節以降の奮起に期待したい。

  

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この試合の立役者でもあるサイドバック、ヘスス・ガジャルド。最後に得点はしたものの、全体的な出来は昨年秋にメキシコフル代表に召集された当時より格段に落ちる。 かろうじて決勝点を挙げたことでそれまでの不出来が帳消しされた感じだが、ケヴィン・エスカミージャ同様いつまでもレギュラーポジションが確約されるということは有り得ない。

 

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反対サイドのサイドバック、パブロ・バレラ。何度か要所で相手DFとの1対1をイーブンで立ち回っていたが、やはり彼本来の出来からは程遠い。後半途中に担架で退場したように、持病との戦いが常に続くようなイメージが強い。

 

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そして代役CFともいえる、ブライアン・ラベージョ。開幕節、第2節となかなか良い感じでプレーを見せ、サポーターの間では議論が分かれるところではある。この試合の出来だけに関して言えば、素晴らしかったと言っても差し支えないのでは??決勝点のラストパスといい、首脳陣が補強をして正解だったと断言出来る日も近い。

 

ディフェンシブハーフの片翼である、ホセカルロス・ヴァンランキン。前半は何度かオーバーラップを見せたが、あとは存在が完全に埋もれてしまっていた。要所のディフェンスは許容範囲内であったがもう1段上を目指すべき選手であり、このままでは今シーズンオフにもTOPチームから外される可能性有り。

 

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今シーズン一番の嬉しい驚きとも言えるプレーを見せたのが、逆サイドを守る、アラン・メンドーサ。ディフェンスラインにおけるカットやボール捌き、ポジショニングといい素晴らしかった。メキシコ2部リーグレンタル移籍から古巣に戻って3試合目だが、TOPチームでも十二分にやれることを示した。

 

さて問題なのは、両センターバックの2人である。攻撃面で参加した際のヘラルド・アルコバによるヘディングなどはともかく、開幕節の最初の失点もそうだったが突然相手FWに振り切れられるシーンが今シーズンは目立つ。前節における要所のカバーリングなどは素晴らしかったが、特に主将:ダリオ・ヴェロンは30代後半に差し掛かり明らかに全盛期の出来に無い。

 


今回は前シーズンCDグアダラハラへ移籍して結果を出せなかったカルロス・ペーニャのミスもあってかろうじて失点せず試合はそのまま終盤までもつれ込んだが、リギージャ(プレーオフ)に進出してくるようなTOPクラスのチームはこういう守備面の綻びを許してくれるほど甘くない。

 

 

 次節以降の対戦相手である前シーズン2部リーグから念願の昇格を果たし、その勢いそのままにリギージャでも準決勝まで勝ち進んだクルブ・ネカクサや、前々シーズンの覇者でもあり今やリギージャの常連でもあるCFパチューカなどの攻撃陣は同じような風に行くとは到底思えない。

 

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さらには1カ月後に控えているCONCACAFチャンピオンズリーグの決勝トーナメント準々決勝の相手でもあり、前シーズンの王者でもあるUANLティグレスは昨シーズンのリギージャ準々決勝で散々痛めつけられた相手である。以前に公表されていた試合日時に若干の変更が生じたようなので、ここに再掲しておく。

 

スコシアバンクCONCACAFチャンピオンズリーグ2016-17(2016–17 Scotiabank CONCACAF Champions League)

 

決勝トーナメント準々決勝

1stレグ:2月22日(水)夜9時=日本時間23日(木)正午キックオフ

於:エスタディオ・ウニベルシタリオ

 

2ndレグ:3月1日(水)夜9時=日本時間2日(木)正午キックオフ

於:オリンピック・スタジアム

メキシコリーグ2017年後期 第3節 León 0-1 UNAM

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PUMASがヘスス・ガジャルドのロスタイムの得点で勝利する

 

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PUMASのサイドバックが2017年後期ステージ第3節の対クラブ・レオン戦でロスタイムの得点し、勝ち点3を挙げた。レオンにおけるアウェイゲームで、ロスタイムに下部組織出身選手であるヘスス・ガジャルドの得点のおかげで1-0と勝利した。

 

2017年後期ステージ第3節この試合のロスタイム、ヘスス・ガジャルドが後半48分にゴールを決めた瞬間エスタディオ・ノウ・カンプは静まり返った。この結果PUMASはこのトーナメントで勝ち点6を挙げ、対するクラブ・レオンは勝ち点3のままとなりサポーターの前でグレーのイメージを残した。

 

PUMASの監督:ファン・フランシスコ・パレンシアは、彼のチームがどんなピッチやコンディションでも結果を出せるということを告げ、対するクラブ・レオンの監督:ハヴィエル・トレンテは彼のチームが改善しなければならないことをサポーターに対して告げた。

 

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前半からPUMASは監督が述べた通りのプレーを見せ、ボール支配や相手キーパー:ウィリアム・ヤルブロにダメージを与える様々な攻撃を仕掛けたが、得点を挙げるまでには至らなかった。PUMASの攻撃はDFに至るまで輝きを見せ2度もチャンスを作り出し、1度目はアラン・メンドーサがペナルティエリア左外中央からのロングシュートと2度目はヘラルド・アルコバがもう少しで得点と言うヘディングであった。

 

 

サイド・バック:ケヴィン・エスカミージャがニコラス・カスティージョの退場処分による欠場によってスタメン出場したので、ハヴィエル・コルテスはより攻撃的にプレーをし、あと少しでゴールラインを割ろうかというところまでいったが惜しくもイグナシオ・ゴンザレスに阻まれた。

 

試合における最大のチャンスを潰したPUMASは、クラブ・レオンの反撃に遭いあわやゴールというシーンを作り出させることを許した。しかしながら、カルロス“グリット”ペーニャは2度にわたるアレハンドロ・パラシオスとの1対1というチャンスを潰し、サポーターの罵声を浴びた。

 

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後半に入ってもクラブ・レオンの攻撃は改善されることなく、確かにディフェンスラインと中盤におけるPUMASの攻撃の芽は摘んだので、キーパー:ウィリアム・ヤルブロはロスタイムにおけるプレーを除いては前半よりもリラックス出来た。

ホームチームは攻撃する試合をしなくなったのに対してサポーターがそれを後押しする応援をしたので、それがキーパー:アレハンドロ・パラシオスを心配させることとなった。チーム得点王:マウロ・ボセリは彼らのヒーローとなれるところであったが、パラシオスの制した1対1に敗北し、チームメイト:ルイス・モンテスのカウンター気味のシュートをも塞いでしまう有り様であった。さらにその後、中央からギジェルモ・エニオ・ブルディッソがヘディングしたがゴールポスト直撃となり、この夜クラブ・レオンのゴールは生まれないように見えた。

 

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しかしながらPUMASは、最後の土壇場で勝利を挙げた。チリ人:ブライアン・ラベージョが左サイドから駆け上がって相手ペナルティエリアにセンタリングを上げ、ヘスス・ガジャルドが左足でこれをゴール右奥へ押し込み1-0とした。

 

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このようにしてPUMASは試合における大半の時間押していたにもかかわらず、相手チームとは対照的に戦いに敗れるかと見えたが最後に勝利を収めた。クラブ・レオンは、ホームでよりリアクションをすべきであるが故に心配の種が残った。

 

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スタメン:

クラブ・レオン:25-ウィリアム・ヤルブロ、3-ギジェルモ・ブルディッソ、5-フェルナンド・ナヴァーロ、24-オスバルド・ロドリゲス、35-イグナシオ・ゴンザレス、10-レイス・モンテス、11-アンドレス・アンドラーデ、20-レオネル・ロペス、26-クリスティアン・ヴァルデス、27-カルロス・ペーニャ(後半22分、8-エリアス・エルナンデス)、17-マウロ・ボセリ、監督:ハヴィエル・トレンテ

 

PUMAS:1-アレハンドロ・パラシオス、2-ホセカルロス・ヴァンランキン、3-ヘラルド・アルコバ、4-ダリオ・ヴェロン、5-アラン・メンドーサ、6-ケヴィン・エスカミージャ(後半15分、20-マティアス・ブリトス)、7-ハヴィエル・コルテス、8-パブロ・バレラ(後半38分、24-サンティアゴ・パラシオス)、10-アブラハム・ゴンザレス、17-ヘスス・ガジャルド、11-ブライアン・ラベージョ、監督:ファン・フランシスコ・パレンシア

 

主審:ホルヘ・イサック・ロハス、副審:アレハンドロ・アジャラ、ハヴィエル・サンタクルス、第4審:サウル・フェルナンド・オロスコ

 

警告:

クラブ・レオン 前半45分フェルナンド・ナヴァーロ、後半33分アンドレス・アンドラーデ

 

PUMAS 前半13分ヘラルド・アルコバ、45分アレハンドロ・パラシオス、後半33分ホセカルロス・ヴァンランキン、42分ヘスス・ガジャルド

 

メキシコリーグ2017年後期 第3節 プレビュー2

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ハヴィエル・コルテス:力強さと自信に溢れたサッカーをして、レオンから勝利を持ち帰る

 

「彼ら(クラブ・レオン)のサッカーをさせるチャンスを与えないように、僕らのリズムを維持しなければならないね。ダイナミックさという面では僕らは似たチームであって、彼らとの違いを出さなければいけないよ。僕らは、アウェイで新しい歴史を作りたいんだ。僕らに足りないのは、ほんの少しの運とフィニッシュだよ。僕は、力強さと自信に溢れたサッカーをして、レオンから勝利を持ち帰れると信じている。」と、ハヴィエル・コルテスはこの木曜日にオリンピック・スタジアムにおけるトレーニング後に語った。

 

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この試合におけるニコラス・カスティージョの欠場(前の試合で退場した処分のため)は、負担にならないべきであるとコメントした。

 

「彼は持っている力を100%出し切る偉大な選手だけど、PUMASでは全員が重要な選手たちなんだ。僕らにとって出来ることは、チームメイトが良いプレーをするためにサポートすることだよ。PUMASには、サンティアゴ・パラシオスのようなマティアス・ブリトスもしくはニコラス・カスティージョが占めるポジションでプレーが出来る良い選手たちが揃っている。ブライアン・ラベージョも然りであり、PUMASにとって全員が重要な選手たちであって、誰ひとりとして不可欠であり誰かが負傷した時は他の誰かがカバーをするんだ。」

 

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PUMASが持っているアドバンテージ要素は今週土曜日に行なわれる対クラブ・レオン戦に限らずトーナメントを通してものであり、それは補強選手たちが持っている力を示すことである。

 

「チームの一致団結具合はとても良い感じで、大きな自信を与えてくれるから満足しているよ。僕らのユニフォームにそれは表わされていて、勝ち点を挙げていくにつれて偉大な結果を出しているからとても素晴らしいことなんだ。」と、強調した。

 

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PUMASのMF:ハヴィエル・コルテスは、2017年後期ステージ開幕後にクルス・アスルの選手であるディエゴ・ノヴァレッティとガブリエル・ペニャアルバがしているのが特徴づけられている行為に対して、ピッチ上の相手チームの選手に対して失礼であると述べた。

 

「フェアプレーを優先して、サッカーをするべきだよね。僕らのことを見ていたり、サッカー選手になりたいと思う子供たちに対して模範であるべきであって、本当にそれは失礼な行為(相手選手に対して唾吐きをすること)だ。ライバルである前にプロサッカー選手仲間であって、それは尊重しなければならないよ。」と、記者会見で語った。

 

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彼は人間である以上ミスは犯すため、今シーズン第3節の対クラブ・レオン戦は審判のレフェリングは考えずに偉大な試合を出来るよう期待している。

 

「対CDグアダラハラ戦は良いサッカーをしたけれど、あまり運に恵まれなかったんだ。でも、本当に得点シーンは生みだせたよ。チームはその修正をするためにハードトレーニングをしていて、まさに今アウェイで良い形が出るようにしたいね。」と、審判の仕事に対しては語るのを避けた。

 

 

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「ピッチの上ではサッカーをすることに忠実であるべきであって、レフェリーがすることに対しては任せておくべきだ。彼らはレフェリングをすることが難しいプレーという観点から見れば、もっと選手たちとコミュニケーションを取るべきだ。人間である以上、たぶん僕らのように彼らもミスは犯すんだ。僕らはそれをサポートするために僕らの良いサッカーをすべきだし、彼らも彼らのレフェリングに集中するべきなんだよ。」

と、締め括った。

 

 

 

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マティアス・ブリトスは戦列復帰の予定

 

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ニコラス・カスティージョの欠場(前の試合で退場した処分のため)をカバーするPUMASのピースとして、ウルグアイ人プレーヤー:マティアス・ブリトスはレオン遠征に帯同するための準備は整っている。彼は対クラブ・レオン戦で今シーズン初登場する予定であり、今週の木曜日のトレーニングで問題無く練習に参加し最後にはシュートを放つ場面も見せた。

 

 

ルイス・ガルシア・ポスティーゴの回想録にニコラス・カスティージョ

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PUMASのセンターフォワードは歴史的に有名なポジションとなっていて、数十年前にその座に君臨していた自分自身のことには触れないし、自慢をするつもりもない。

 

しかし偉大なるカビーニョ(メキシコリーグで415試合で312ゴールを決め8度の得点王に輝いた史上最高のFW=74年にPUMASに加入、1975~76シーズンから4度の得点王、78-79シーズンにはチームメイト:ウーゴ・サンチェスとタイトルを分け合うも、リーグ優勝はPUMAS時代の76-77シーズンのみ)は、間違いなく神々の領域に達していたと言えるだろう。

 

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いくつかの長く謳歌した時代に、崇高なメキシコ人サッカー選手たち:ウーゴ・サンチェス、ルイス・フローレスらは背番号9を付けてプレーをすべき椅子を与えられていた。自分は彼らとトレーニングと試合との両方でプレーが出来る名誉と喜びを感じていた。そして疑いようも無く、あらゆる角度から最大限に見てそれは喜びであった。

 

いくつかの彼らとの逸話を紹介しよう。ルイス・フローレスとは、彼が抜群の活躍(31試合12得点)をしたスポルティング・デ・ヒホン(スペイン1部リーグ)から帰国してきて、まるで子供を怖がらせるようにロッカールームのボスとして専制君主みたいに語りかけた一場面があった。

 

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初めてロッカールームに入る彼を見たとき、その口髭がとても印象的で身長が2メートルくらいあるように見えた。心の中で我々を虐めるひねくれた英雄を想像したが、その魅力的なキャラクターと偉大な品格の人間性はすぐにそうでないことを明らかにし、皇帝のような尊厳を剥がしチームの1員であることを示した。さらにトレーニング後にペナルティエリアで追加でシュート練習に付きっきりで残ってくれて、いつも偉大なコーチとなってくれた。

 

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ウーゴ・サンチェスは、さらに印象的であった。私がアトレティコ・マドリードでプレーをしに行こうとしていた時、サッカーとスペインでの生活に対するアドバイスをしてくれるために大学都市にある彼の家に招待してくれたことをよく覚えている。実際には私は音も立てず一言も話さずに、ただただ彼が言ったことすべてに頷くだけであった。

 

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その後1994年アメリカ・ワールドカップ前のメキシコ代表合宿で、トレーニングセンターに滞在したときであった。部屋は4人に対してベッドが3つしかなく、彼は私をダヴィッド・パティーニョ(現コーチ)を押し付けたんだ。

 

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彼と私は当時スペインでプレーをしていて、私の親友ダヴィッドは夜に遊ぶ時間になると悪態をついた。彼はスポーツバッグ以外に小さな黒いブリーフケースを身に付けており、セッションの後、イベリコ豚のハムやケソ・マンチェゴ(スペインのラ・マンチャ地方を発祥とする、羊乳を原料としたチーズ)とワインのボトルを取り出して、私達に軽食を作ってくれたときは驚きであった。

 

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話をサッカーに戻そう。長い年月の間、国内外の選手を問わずPUMASのセンターフォワードとして素晴らしい選手が輩出することがなかった。その沈黙を破ったのは、ニコラス・カスティージョであった。若干24歳になったばかりで世界各地を渡り歩き、鳴り物入りで加入し興奮させた。

 

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自国チリ1部リーグのウニベルシダ・カトリカからベルギー1部リーグのクラブ・ブルッヘやブンデスリーグのFSVマインツ05、セリエBのフロジノーネ・カルチョでプレーをした後、再びウニベルシダ・カトリカに戻ったキャリアは非常に説得力のあるものだ。彼のキャリアは、効果的に実践するための保証として多くの情報、学習や経験を集めている。経験豊富なスキルと組み合わたのは、チリ代表ユースとして絶対的な存在であったことだ。2013年南米ユース選手権で第4位で、同年トルコで行なわれたFIFA U-20ワールドカップで準々決勝で同大会3位で終えたガーナに惜しくも敗れた。

 

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そしてフル代表では昨年からそのキャリアをスタートさせたばかりだが、いずれはワールドカップのような大舞台で活躍する日が来るだろう。南米サッカー連盟100周年のコパ・アメリカ2015では、決勝戦延長後半4分に大会得点王に輝いたエドゥアルド・バルガスに代わって出場したのみであった。繰り返しになるが直近における過去の成績はあまり輝かしいものではなく、メキシコ1部リーグにおける2試合もそうである。

 

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彼のデビューだった対CDグアダラハラ戦では、開幕戦で一番活発なプレーをして見せた。激しく動き回らなかったせいで、ペナルティエリアでそう消耗しなかった。そして、対クルス・アスル戦における華麗なデモンストレーションだ。チームは良く戦ったし、断片的な場面でも相手を上回った。いくつかの粗いプレーはさておき、ピッチを完全に支配した。

 

終盤数分は退場でピッチから去りボールを触るシーンも減って、相手を再び数的不利な状況から再生させた。彼の得点は勝利を呼び込み、数年にわたってクルス・アスル戦では勝てなかった状況を打開したので、とても適切であった。我々はそのアクションを深く分析する必要がある。

 

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サイドスローインから放ったシュートは、組み合わさった芸術作品のような甘い香りが漂う。そのボールに対するファーストタッチと、後ろで守っていたディフェンダーに対して仕事をさせない激しいポジショニングであった。自分が立っていなくてはいけない場所と、次に何をしなくていけないかを完全に把握している聡明さである。太ももでボールにタッチし、その直後に冷徹なボレーシュートを放った。

 

サッカー選手では無くまるでクラシックバレーダンサーのような可塑性で、回転しシュート。そして最後に我を忘れて、生まれ付いた競争本能とどんなにサッカーを愛しているかを表現することを止められないようなゴールパフォーマンスをした。彼のゴールは可能な全てのものを包含し、過去に捉われることのない生き方と手にした可能性を夢見て、往年の偉大なPUMASのセンターフォワードたちが持っていた狂乱さやクオリティー、頻繁さを取り戻す。

 

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ルイス・ガルシア・ポスティーゴ

 

あだ名はドクター、メキシコシティ出身の1969年6月1日生まれ(47歳)。PUMAS下部組織出身で、1986~87シーズンに17歳でメキシコ1部リーグデビュー。90~91年シーズンにリーグ優勝。1992~94年にアトレティコ・マドリード、94~95年にレアル・ソシエダへ移籍。帰国後95~97年にクラブ・アメリカ、アトランテFC,98~2000年にCDグアダラハラ、晩年にはモナルカス・モレリア、プエブラFCにそれぞれ所属し、リーグ通産158得点(1991、92、97年に得点王)。メキシコ代表としては77試合に出場し、ウーゴ・サンチェスやルイス・フローレスと並ぶ29得点を挙げた。1994年米国(対アイルランド戦2得点)、1998年フランス・ワールドカップ(出場機会無し)など多くの大会に招集され、1995年のコパ・アメリカ ウルグアイ大会では大会得点王にもなった。現役引退後は、テレビ局のコメンテーターを務めている。