寒冷な山地から常夏の太平洋沿岸まで広がる、自然に恵まれたミチョアカン州の州都。メキシコのコロニアル都市でも最古に属するモレリアには、歴史的に重要な建造物も多く、1991年にユネスコの世界文化遺産に登録されています。赤みを帯びた石材で造られた歴史地区は、古都ならではの趣きが感じられます。
16世紀になって、スペイン人はかつてこの地にあったタラスコ王国を征服し、1541年に町の建設を始めました。創建当時はバジャドリーと呼ばれていましたが、メキシコ独立運動の英雄であるホセ・マリア・モレーロスが生まれた地であることを記念して、1828年にモレリアと改名されました。
という訳で、試合後帰りのバスまで時間があったので夜のモレリアを散策して来ました。
半月前の独立記念日の時のライトアップが残っていて、少し得した気分。マデロ通りでは、通行止めをして何やら催しをしていました。
クラビへロ宮殿
18世紀にイエズス会が建造した神学校跡。モレリアのコロニアル建築の中でも有数の美しさです。中には広い中庭とその中心に噴水があって格調高い雰囲気なのですが、夜遅かったので残念ながら入場出来ず。現在は広い中庭の回廊に沿って行政機構の事務所が入っていて観光案内所や図書館として使用されています。
サンニコラス大学
1540年にバスコ・デ・キロガ神父によって、モレリアから南に1時間ほど離れたパツクアロという町に造られ、1581年にモレリアに移転しました。現在はミチョアカン州立大学という名前になっていますが、パツクアロにおいて開校されて以来、現在まで大学として機能し続けるラテンアメリカ最長の歴史を刻む教育施設です。メキシコ独立の父と呼ばれるミゲル・イダルゴ神父もこの大学の教壇に立って、独立の英雄モレーロスらもイダルゴ神父のもとで学びました。
カテドラル
1640年から100年以上の歳月を費やして建てられた、プラテレスコ様式の大聖堂。内部は華麗で気品に満ちた装飾が施されていて、ドームは青と白のタイルで覆われているのですが、残念ながら入場出来ず。重厚さと優雅さを兼ね備えた建築物です。