PUMASが多くのレフェリング論争が巻き起こる試合を、アウェイでアトレティコ・サン・ルイスを倒す
ファン・イグナシオ・ディネンノによるペナルティーキックによる得点で、PUMASがサン・ルイスの3得点が無効となった試合で勝ち点3を挙げる
何と物議を醸し出した試合だろう。 アトレティコ・サン・ルイスが3ゴールを決め、それら全てが無効になったため、PUMASはアウェイの試合で助かった。 そしてスコアレスドローがPUMASにとって儲けものだと思われたとき、レペチャへ(敗者復活戦)進出を懇願しているチームに勝利を与えるにフアン・イグナシオ・ディネンノによるペナルティーキックを得たのである。
PUMASはキックオフから良い内容のサッカーが出来なかった為、試合序盤から苦しんでいた。前半10分も経過しないうちに、その苦しみは始まった。パブロ・バレーラによるセンタリングのボールコントロールを誤ったアルフレード・タラベラは、チーム史上最高の55得点(1部、2部リーグを含む)をマークしているニコラス・イバニェスにクリーンな方法でボールを奪われ、押し込まれたのである。しかしどの角度からリプレイを見てもその判定をし得る証拠が無いにも関わらず、主審:マルコ・アントニオ・オルティスがオフサイドの判定をしたため、そこからこの試合の論争は始まった。
立ち上がりから落ち着いて試合を進むことが出来なかったPUMASにとって、この判定は浮ついた状態であったチームを落ち着かせることが出来た。しかしアトレティコ・サン・ルイスはそこから何度も攻撃を続け、危うい場面を作ったため、PUMASは落ち着いてプレーを創り出す為にボールを支配することが出来ないまま、東京オリンピック・サッカー競技の北中米カリブ海地域予選でメキシコ代表に招集されたホアン・バスケスの代わりにスタメン出場した、センターバックのルイス・キンターナが負傷で試合続行が不可能となり、ヘラルド・モレノを交代出場させる事態に陥った。
ダミアン・バタリーニがリカルド・チャベスのセンタリングをヘディングシュートでもう1つの明らかな得点チャンスを逃したとき、PUMASは再び窮地から救われ安堵させられた。そこから少しずつ相手の攻勢を交わし始めたが、攻撃に転じるまでには至らなかった。ボールを持って中盤から前に出て、その存在が消されていたガブリエル・トーレスとフアン・イグナシオ・ディネンノに繋ぐまで苦労させられた。試合はアルフレード・タラベラが守るゴールへ近づくサンルイスによる攻撃がおさまったことで、動きが少なくなった。
そしてハーフタイム直前に、コーナーキックからニコラス・イバニェスが競り合ったこぼれ球をファン・イスキエルドがヘディングで押し込んだが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でリプレーをレビューしたところハンドの判定をしたため、主審は再びゴールを無効にした。しかしサンルイスのベンチでは、その得点が無効となった判定を不服として審判団へ抗議をしたため、レオネル・ロッコ監督とサブメンバー:ルイス・フェリペ・ガジェゴスが退場処分を受けた。
試合は一進一退のまま後半が始まり、パブロ・バレーらが右サイドを突破しニコラス・イバニェスへセンタリングを上げたが、これをダイレクトボレーでゴール右サイドに狙ったボールは惜しくも逸れていった。そして、再び論争が起こった。サンルイスが左サイドからダミアン・バタリーニが、ペナルティーエリア内にいたニコラス・イバニェスへボールを送りこれを押し込んだが、再びVARによるレビューでオフサイドの判定となり、またもやノーゴールとなったのである。
試合も終わりかけようとしていた後半残り10分、ファン・パブロ・ビゴンが放ったシュートがペナルティーエリア内にいたフアン・イスキエルドの手に当たり、これがペナルティーキックの判定に。これをファン・ディネンノが冷静に押し込み、PUMASはレペチャへ進出圏内に近づく貴重な勝ち点3を挙げた。サンルイスはこれで5試合未勝利、3敗目となり2部リーグ降格争いの最下位により近づいた。