クルス・アスルが苦しみながらもPUMASを制し、リギージャ(プレーオフ)進出を阻む
クルス・アスルが10人となったPUMASを相手に2得点したが、必死の抵抗に遭い複雑な試合となった。この勝利でクルス・アスルは実質的にリギージャ(プレーオフ)進出を決め、PUMASはその可能性が無くなった。
クルス・アスルにとって、決して簡単な試合とはならなかった。力強さを欠き自信過剰によって、穏やかな夜になるはずがそうならなかった。PUMAS守備陣の度重なるミスに対して前半は大量得点を挙げれられたのに、最終的に2-1でギリギリ勝利した。
後半に入っても2-0とリードしたうえに相手が10人となっていたにも関わらず、そのままリードを保って試合を終わらせるところをPUMASのプライドを賭けた抵抗に遭い、最後の最後まで試合はもつれた。
しかしながらこのような試合でクルス・アスルが唯一得たものは、この勝利で常々ペドロ・カイシィーニャ監督が口ずっぱく言っていたついに勝ち点26に到達しリギージャ(プレーオフ)進出を確定したことである。クルス・アスルはこの危機を克服することに成功し、今では5勝2分けとここ直近の8試合連続負けずにシーズンの最終段階に向かっている。一方でPUMASは最後の望みが断たれ、もうリギージャ(プレーオフ)進出への可能性は無くなり、残り2節の試合で来シーズンへ向けて陣容を再編成せざるを得なくなった。
クルス・アスルは前半終始押し気味であったが、力強さを欠いた。開始早々の5分オルベリン・ピネダが絶好のチャンスを潰し、さらにそのすぐ直後にPUMAS守備陣の犯したミスでミルトン・カラグリオから受けたパスをゴールキーパー:アルフレッド・サルディヴァルが飛び出して、決定的な場面を決めきることが出来なかった。
さらに再びPUMAS守備陣が犯したミスを、今度はエドガル・メンデスが右サイドからペナルティーエリア内へ侵入し、放ったシュートはゴールキーパー:アルフレッド・サルディヴァルに阻まれた。さらにPUMASにとって悪いことに、ケヴィン・エスカミージャが2枚のイエローカードを受け、前半の半ば過ぎ早々に退場処分を受けた。
クルス・アスルは先制するお膳立ては十分に整っていたものの、前半終了間際になってパブロ・ハケスがペナルティーエリア内でボールをトラップしたフォワードを倒してしまい、ペナルティキックをミルトン・カラグリオがゴール右隅へ決めようやく先制した。
後半に入って、PUMASはより攻撃的になった。後半4分にペナルティーエリアすぐ外の右サイドで得たフリーキックをパブロ・バレーラが直接ゴールへ向かって蹴り、この試合でメキシコサッカー1部リーグで通算600試合出場を記録した相手ゴールキーパー:ヘスス・コロナを脅かしたが、難なくコーナーキックへ逃れた。
その5分後、今度は逆にクルス・アスルがパブロ・ハケスが犯したハンドで得たフリーキックをヨシマル・ヨトゥンがペナルティーエリア中央に蹴り、ミルトン・カラグリオがこれをヘディングで合わせてこの試合2点目をマーク。試合は、決まったかのように見えた。
しかしながら、そうはいかなかった。PUMASはリギージャ(プレーオフ)進出が絶望的になったと感じた時、表面的に選手たちはまだ自信を持っていた。後半19分、イゴール・リチノフスキーがペナルティーエリアぎりぎりの付近でファン・マヌエル・イトゥルベを倒してしまい、ペナルティキックを獲得。パブロ・バレーラがこれをゴール真ん中に決め、1点差とした。
試合はクルス・アスルがPUMASに対して、難なく勝ち点3を挙げられるかに見えた。しかし後半22分、今度はコーナーキックからカルロス・ゴンザレスがヘディングで合わせてあわや同点という場面で、再びヘスス・コロナがパンチングでこれを防いだ。PUMASはまだ生き残っていて、クルス・アスルはそれに気付かなかった。
Min.74 Alan Mozo Rodríguez define con pierna derecha pero el árbitro anula la jugada por un fuera de juego.Gol anulado a #Pumas por fuera de lugar. pic.twitter.com/CFkNxQ6rQS
— TAKASHI (Claudio) (@TakashiClaudio) 2019年4月22日
両チームにとって重要な瞬間が訪れたのは、後半30分PUMASが仕掛けたカウンターアタックからアラン・モソが右サイドを抜け出し、ヘスス・コロナと1対1となったところをクロスシュートで同点かと思われた。しかし主審:ホルヘ・アントニオ・ペレスはVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でレビューし、オフサイドの判定でノーゴールとなり、クルス・アスルは助かった。
後半ロスタイムに入って、ペナルティーエリアへ走りこんだマルティン・ロドリゲスへのスルーパスをインターセプトしようとヘディングしたパブロ・セサル・アギラルのボールはヘスス・コロナが守るゴールバーを直撃し、あわやオウンゴールといった悲劇を生みそうになった。クルス・アスルはこの勝利でリギージャ(プレーオフ)進出を実質的に決め、PUMASは逆に可能性が全くなくなった。