Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ2018年前期 プレーオフ準々決勝 2ndレグ 裏話

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◆戦前の個人的な予想

UANLティグレスには以前から相性が悪かった(3年前のリギージャ(プレーオフ)決勝と2年前の準々決勝でそれぞれ敗れていた)ので、今シーズンもおそらくいい勝負は出来たとしても、厳しい状況だろうと思っていました。リーグ戦でも第13節にホームゲームで3-3のドローでしたし、リカルド・フェレッティ監督はメキシコサッカー1部リーグを熟知しているので、1stレグで2-1で敗れた時点ですでに術中にハマっていると感じました。

 

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◆プライベートな環境

メキシコシティで就職して、約1ヶ月。顧客の大半がバヒオ地区にあることもあって、早速この週の火曜日から木曜日まで出張しておりました。1stレグの試合(モンテレイ)は何とか自宅で見れる予定だったのですが、帰りのバスが渋滞にハマってしまい結局自宅へ戻ったのは、ハーフタイム。おまけに2点目を取ればほぼ準決勝進出という展開であったにもかかわらず、まんまと相手に逆転される始末。2ndレグは日曜日にオリンピック・スタジアムであったのでしっかり観戦してきましたが、今週も木曜日から金曜日まで出張予定。よって準決勝1stレグはホームゲームなので仕事帰りに観戦可能だったのですが、あえなく回避することになりました。

 

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◆ダヴィッド・パティ―ニョ監督の采配

スタメン発表がされた時点で少し意外だったのは、左サイドバックのアラン・メンドーサをベンチスタートにしてヴィクトル・マルコラを先発。加えていつも交代要員であるダヴィッド・カブレラを先発させて、守備重視のような布陣。しかし3得点のうち先制点と追加点の起点となったのは、どちらもヴィクトル・マルコラからのセンタリングでした。以前からダヴィッド・パティ―ニョ監督に関しては全幅の信頼を置いていましたが、今回の鮮やかな采配ぶりはさすがと思わざるを得ません。さらに昨日(メキシコ時間で3日夜)のケーブルテレビに生出演して、インタビューを受けておりました(後日、内容を書き起こし予定)が、そうだったのかという改めて知らされた一面がありました。

 

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◆1stレグと2ndレグ試合内容の違い

UANLティグレスは常にボールを支配しながら、自慢の攻撃陣による得点で試合を進めるチームですが、確かにPUMASにとってアウェイであった1stレグは71%と圧倒していました。しかしホームゲームの2ndレグは、54%とほぼイーブン。準決勝進出のためにはまずは1-0の勝利が最低条件だったので、前半から試合の入り方も気合が入っていた感じがしました。また先制点が入った後すかさず同点に追いつかれましたが、慌てることなく落ち着いて追加点を狙いに行った試合運びも、リーグ戦では見られなかった一面であったように思います。

 

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◆生観戦・リギージャ(プレーオフ)初勝利

2015年前期ステージにPUMASはリギージャ(プレーオフ)決勝戦まで進出したのですが、あいにく自分はその前に日本へ帰国していたため今回が初めて生観戦で初勝利であったことを、試合が終了した後になって改めて気が付きました。いつものサポーター仲間たちがたむろしている駐車場で、ビールを飲みながらこんなに気分が良い日曜日の午後は、今まで無かったなぁとしみじみ思いました。ただあくまでもこれはスタートであって、本来は決勝戦(おそらくキックオフ時刻は日曜日正午でない=3年前もナイターだった、加えてこれから対戦するチームはCFモンテレイ以外はすべて順位表でPUMASより上位のため、2ndレグはアウェイ)でこういう気分を味わいたいものです。

 

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◆リギージャ(プレーオフ)準決勝

準決勝の相手は首都ダービーとなる、クラブ・アメリカ戦です。相手チーム監督は元メキシコ代表監督も務めたことのある、ミゲル・エレラ。彼がクラブ・アメリカの監督になってから、対PUMAS戦は過去無敗。今シーズンのリーグ戦では第7節にアウェイで対戦していますが、第5節のアウェイでCFモンテレイ(もう片方の準決勝進出チーム)に0-1で敗戦した後、ダブルヘッダー週の第6節ホームゲームでケレタロFCにも0-1で敗れ、厳しい日程で終始相手を圧倒し2人の退場処分で数的有利だったにもかかわらず、最後にドローとなる2-2(ダヴィッド・パティ―ニョ監督は、負けたに等しいと語っていた)でした。いろいろな意味で非常に楽しみであると同時に、ここでこのチームの真の意味での価値が問われる一戦になるでしょう。