オリンピック・スタジアムへ行くときは、いつもはインスルヘンテス通りと並行して走るレボルシオン通りと南10条が交差する高架橋上にあるコンビニ前でサポーター会計役の女の子からチケットを受け取って、
そのまま突き当りを左へ曲がって行くのですが、そこはスタジアム入り口付近で警察が持ち物検査(特にアルコール類を持ち込まないよう)しているため、連れの友人がビールを半ダース持っていたこともあって
右から回って行きました。
首都ダービーということもあって、今日はたまり場である駐車場も早くから止める場所もないくらい満車状態。観客数もリーグ公式で発表されている人数の98%(通常の試合の2~2.5倍)という状態でした。座席が埋まってしまわないうちに、早めに入場。例年であるとこの時期のメキシコシティは、1日の最低気温が7~9度・最高気温が23~26度なのですが、最低気温が10度以上、最高気温が30度越えという季節外れの春を通り越して早くも初夏の様相を呈しております。
この日グラウンドを挟んで各チームのベンチがある反対側:ペベテロに陣取る有名なサポーター『ラ・レーベル』が、本来はサポーターが結成された記念日だった第3節のCFアトラス戦で披露する予定だった、応援垂れ幕をお披露目。彼ら曰くメキシコサッカー1部リーグで最も大きな垂れ幕らしいです。また我々が陣取る北側スタンドでも、バックスクリーン下にいるラ・バラ68が垂れ幕を出していました。
さて、話を試合へ移します。フォーメーションは4-4-2の発表となっていますが、実際に見たらアンドレス・イニエストラがスイーパー、両サイドにセンターバックのルイス・フェルナンド・キンターナとパブロ・ハケスという3バックのような形でプレーをしていました。状態を見極めるというコメントがあったアレハンドロ・アリバスがベンチスタート、スタメンのうち8人(うち主将のパブロ・バレーラは31歳なので、実質7人:ケヴィン・エスカミージャ、アンドレス・イニエストラ=この2人の相互補完が素晴らしい、イドゥケル・ドミンゲス、ルイス・フェルナンド・キンターナ、パブロ・ハケス、アラン・モソ、アルフレッド・サルディヴァル)が下部組織出身の若手選手という布陣でした。
サポート仲間の今はベラクルスへ引っ越したアントニオが語っていたのは「ここ近年こんなディフェンス陣(若手のみの)を見るのは記憶にないくらいだが、非常に良く守っていたので好感が持てる。」ということでした。確かに前節リーグベストイレブンに選出され安定したパフォーマンスを見せるアンドレス・イニエストラ、ニコラス・カスティージョを徹底的にマークし今節のリーグベストイレブンに選出されたパブロ・ハケス、1対1でレナト・イバーラと互角に渡り合った弱冠18歳のイドゥケル・ドミンゲス、そして同じくアンドレス・イバルグエンをほぼ抑え切ったアラン・モソと、つい昨シーズンまではメキシコサッカー1部リーグのTOPクラスのプレースピードに慣れるもしくは付いていくのに必死だった彼らが、ようやく慣れてきたのかもしれません。
試合後の記者会見でブルーノ・マリオーニ監督が語っていたのは、チームはまだ成長する過程にあり、より成長し続けるためにハードワークを続ける。こんな彼らが、今日よりもっと素晴らしいプレーを見せるようになったら、確かにどんな相手でも太刀打ち出来るし念願の8度目のリーグ優勝も夢ではないだろうなと思いました。ただ同じように言っていたのが、まだシーズン先は長い。次節の相手は前節昨シーズンリーグ王者のクラブ・アメリカをアウェイで負かし、今節は昨シーズンのリーグ準優勝:クルス・アスルをホームでそれぞれ3-0で勝ち、波に乗っているクラブ・レオンです。どんな試合になるのか?今から楽しみです。