PUMASが、リーグ王者:CFモンテレイをオリンピック・スタジアムにおいて制する
ファン・パブロ・ヴィゴンのヘディングシュートで、PUMASが試合のリズムを掴むことに苦労したCFモンテレイを破る。ファン・イグナシオ・ディネンノは数分であったが、メキシコサッカー1部リーグのデビューを果たす
PUMASは、2020年後期ステージ最初の難しいトライをパスした。リズムを欠いたCFモンテレイを1対0で破り、2勝1分けの勝ち点7で今シーズンの好調を維持した。
ゴールの応酬であったドローに終わったFCファレス戦の後で、チームが問題を抱えていないかという疑問は残っていた。ミゲル・ゴンザレス監督は、自信を持って前節のリーグ戦同様のスタメンを起用した。ピッチで存在感を失ったロドルフォ・ピサーロと代わって途中交代で出場したフィンセント・ヤンセンがゴールを狙ったが、ファン・パブロ・ヴィゴンが守護神:マルセロ・バロベロの守るゴールへ正確なヘディングシュートで決勝点を挙げた。PUMASは前半相手プレッシャーによるシュートに苦労したが、全般的に良い面を示し、遂にその苦労は報われオリンピック・スタジアムで勝ち点3をもぎ取った。
アントニオ・モハメド監督率いるCFモンテレイは右サイドからドルラン・パボンによる攻撃で主導権を握ったが、最後の詰めを欠き得点には繋がらなかった。そのお返しとしてカルロス・ゴンザレスがペナルティーエリア内でヘディングシュートを放ったものの、マルセロ・バロベロに防がれた。ドルラン・パボンは引き続き相手陣内で攻撃を仕掛けたが、PUMASはその固いディフェンスでそのシュートを阻んだ。
前半の3分の1を消化し、PUMASは2本のコーナーキックを得た。特にセバスチャン・サウセドが蹴った2本目はより危険な場面を作り、カルロス・ゴンザレスへのセンタリングとなりヘディングシュートで終わったものの、ゴール右ポストを掠めていった。CFモンテレイ陣内はPUMASの攻撃陣に囲まれて、先制点を奪われる寸前まで追い込まれた。前半20分、ファビオ・アルバレスがリバウンドボールをヘディングで合わせたものの、パンチングで防がれた。PUMASがコーナーキックから得点を狙い、CFモンテレイの守備陣は固くそれを拒んだ。
前半30分近くになって、いよいよ両チームの各ポジションにおける対決も激しさを増していった。セサル・モンテスとカルロス・ゴンザレスは1対1で対峙したが、お互いに一歩も引かない熾烈なものとなり、ヘディングによる衝突で2人とも芝生の上でうつ伏せになる場面もあった。前半39分、セバスチャン・サウセドが高いセンタリングを送ったが、マルセロ・バロベロがボールをキャッチして防ぎ、パブロ・バレーラがカウンターアタックに入ろうとしたところを妨害したドルラン・パボンがイエローカードを受けた。
前半終了間際、セバスチャン・サウセドがボールを受けてペナルティエリア外ギリギリから放ったシュートは、マルセロ・バロベロの手が届かない場所で軽くゴールを逸れた。同じようにファビオ・アルバレスはコーナーキックからパワフルな右足のシュートを放ち、PUMASの攻撃は激しさを増したが、正確性を欠いた。CFモンテレイはピッチで反撃を試みた。ドルラン・パボンによるロヘリオ・フネス・モリへのスルーパスは、アルフレッド・サルディバルがその前に出て防いだ。PUMASもカルロス・ゴンザレスのシュートで応酬したが、ニコラス・サンチェスがこれを防いだ。
ピッチで存在感を失ったロドルフォ・ピサーロは、後半10分にフィンセント・ヤンセンと交代させられ、より奥深い攻撃が求められた。その試みは数分で答えが出て、放ったシュートはアルフレッド・サルディバルの手の中に収まった。後半16分、PUMASは先制点を挙げるチャンスをふいにした。ファビオ・アルバレスが放った力強いシュートがポスト直撃。アレハンドロ・マヨルガはそのこぼれ球を押し込もうとしたが、もたもたしていた隙に相手ディフェンダーにクリアされた。
アントニオ・モハメド監督はさらに交代のカードを切った。ドルラン・パボンを下げて、アルフォンソ・ゴンサレスを投入。ミッチェル監督も負けずに、一番パフォーマンスが高かった選手の1人にであったセバスチャン・サウセドを下げて、相変わらずサポーターからのブーイングが鳴り止まないヴィクトル・マルコラを投入。さらにCFモンテレイはカルロス・ロドリゲスを下げて、ミゲル・ラユンを交代出場させた。
徐々にリズムを回復したPUMASは、遂に先制点を挙げる。後半25分過ぎにはパブロ・バレーラとアンドレス・イニエストラがそれぞれパワフルなシュートを放ち、その5分後には右サイドから相手ディフェンダーとの間合いを絶妙に詰めたアラン・モソが1対1から抜け出し、ペナルティエリア内に侵入。カルロス・ゴンザレスがそのセンタリングをヒールで押し込もうとしたこぼれ球を、最後はファン・パブロ・ヴィゴンがヘディングで押し込んだ。
ミッチェル監督は開幕節で途中出場した数分後に結果を出したマルコ・ガルシアをパブロ・バレーラに代え、さらに後半終了間際にはファビオ・アルバレスを下げて、ファン・イグナシオ・ディネンノを投入。サポーターからは拍手喝采が上がったが、ゴールゲッターとしての活動は出来なかったものの、次節サントス・ラグーナをアウェイゲームで訪れる試合では更なるプレーをする時間が与えられるであろう。