試合後のミッチェル監督による記者会見内容主旨
「我々が勝利に相応しいゲームをした結果だ。非常に満足している。我々が狙った通りで、このまま以降の試合も同じようにプレーしなければならない。」
「どのチーム相手であっても、リラックスするわけにはいかない。メキシコサッカー1部リーグは、各チームの実力が非常に均衡しているからだ。」
「ファン・イグナシオ・ディネンノは、出来上がった選手だ。ロスタイム寸前に途中出場させたのは、すでに試合でプレーが出来る状態であったからだ。」
「選手たちは、昨シーズンのリーグ王者に対して良い試合をした。より高いレベルにある相手であっても、十分に対抗できるということを示した。」
「今週の水曜日には、素晴らしい目標(メキシコ杯ベスト16の2ndレグにおけるスコア合計で2点差を跳ね返す)がある。なぜならば、我々はこのカップ戦を諦めたわけではないからだ。」
※2020年後期ステージ第3節ベストイレブンにファン・パブロ・ヴィゴン、アラン・モソそしてミッチェル監督が選出。
先週末の金曜日に行われたアンドレス・イニエストラによる試合前記者会見を見て「これは現場で見なければいけない。」と直感し、土曜日の深夜にアグアスカリエンテスを立ち早朝にメキシコシティ北バスターミナルへ到着。そのままオリンピック・スタジアムへ向かいました。今回は地下鉄で最寄り駅である3号線・コピルコ駅から約30分くらいの道のりを歩いていたら、何故かスタジアムから駅に向かう大勢のサポーターがいました。何かと思ったら、今回一番大きいサポーター『レーベル』が創立22周年ということで、コピルコ駅からオリンピック・スタジアムまで獅子舞のようなものを使ったりしてパレードを行うためであったことが分かりました。
試合前の下馬評は、やはりCFモンテレイ有利でした。プレシーズン明け*1の初戦をホームゲームでモナルカス・モレリア相手に2-2のドローで終わり、この試合に臨んだアントニオ・モハメド監督は試合後の記者会見で敗戦の理由を「準備期間が少なかったからだ。」と言葉少なに答えていました。
確かにそういう部分もあったとは思いますが、PUMASの今シーズンから加入した新補強選手たちの出来は想像以上に良かったと思います。特にセバスチャン・サウセドとファビオ・アルバレスの攻撃陣における2人は、前者は相手陣内の左サイドを再三にわたり1対1で突破しチャンスを作ったり、自身によるシュートでライバルチームを脅かしていました。前者はメキシコ代表のヘスス・ガジャルドが欠場し、代わりに出場したステファン・メディナをスピードで圧倒。後者はカルロス・ゴンザレスを徹底的にマークした両センターバックによるマークの隙を縫って、ミドルシュートを放ったりヘディングシュートであと一歩というところまでプレーを展開。
対する守備陣は、両センターバックのホアン・バスケスが相変わらずの安定したプレーでシャットアウト。相方のルイス・キンターナも、彼なりのレベルで貢献していました。両サイドバックのアラン・モソも攻守にわたって活躍。決勝点の起点となる1対1から抜け出して、ファン・パブロ・ヴィゴンのヘディングシュートをアシスト。アレハンドロ・マヨルガも、ドルラン・パボンによるサイド攻撃を懸命に防いでいました。今後の課題としては、更なるスピードを持ったウインガーと対峙した際に持ちこたえられるか?という点に尽きます。
昨シーズンの同じ時期に行われた同じくリーグ王者:UANLティグレスにホームゲームで0-1で惜敗したことをミッチェル監督は例えに挙げていましたが、今シーズンのターニングポイントとなる試合であったことは間違いないでしょう。今後はいかにホームゲームで白星を積み上げて、ドロー以下の結果に対してアウェイゲームで挽回出来るか?に懸かってきます。前節のような2点ビハインドを逆転して、あわや勝利か?という内容を勝ち切れるようになれば、少なくとも昨シーズンのようにリギージャ(プレーオフ)進出争いから脱落することはないでしょうし、あわよくばそれ以上の結果も望めるような試合を期待したいものです。
*1:(リギージャ=プレーオフ)決勝2ndレグを12月29日に戦ったCFモンテレイとクラブ・アメリカは、敗退した各チームが先にプレシーズンを迎えていたため、開幕戦を第2節まで順延(第1節はそれぞれ2月第1週の平日に開催予定)