PUMASが、対クルス・アスル戦で後半終盤に逆転勝ち
クルス・アスルが試合のほとんど全てにおいて圧倒していたが、PUMASがファン・ディネンノの2得点で勝利を収める
クルス・アスルは第7節までは3連勝を含む7戦1敗1分で首位を走っていたが、その後1敗したのち再び3連勝したかと思えば1勝3敗1分と失速。果たしてどのような形で最終節を終え、リギージャ(プレーオフ)もしくはレペチャヘ(敗者復活戦)に回るのか?がこの試合前の最大の焦点であった。しかしながら後半の終盤にPUMASのファン・ディネンノが2得点を挙げ、逆転負けを喫したのである。
それはPUMASの守護神:アルフレード・タラベラが試合開始直前のウォーミングアップで負傷しスタメン出場が出来なくなるアクシデントで、クルス・アスルにとっては簡単な試合になるだろうというのが大方の予測であった。おまけにUANLティグレスが対CFアトラス戦でリードしていたにもかかわらず、最終的に1-1のドロー。そしてアウェイゲームでモンテレイが先制したものの、CDグアダラハラ相手に3-1の逆転負けを喫し、PUMASもクルス・アスルも共にこの試合の結果関係なく、キックオフ前に順位表の第4位以内が確定。順位表の第5~12位の間で行われるレペチャヘ(敗者復活戦)に回る可能性が無くなった。
さらに両チームの監督が行った選手の途中交代が、試合の結果を左右する大きなカギとなった。クルス・アスルのエリアス・エルナンデスとミルトン・カラグリオはほとんど機能せず、逆にPUMASのファクンド・ワジェルとカルロス・グティエレスは逆転弾のきっかけとなるセンタリングを供給した。加えてクルス・アスルはペナルティキックを得たにもかかわらずこれをホナタン・ロドリゲスが失敗し、リードを拡げるチャンスを潰してしまった。
クルス・アスルの両サイドバック:ファン・エスコバルとアドリアン・アルドレテはPUMAS守備陣に容赦なく襲い掛かり、試合前にロベルト・ダンテ・シボルディ監督が立てた戦略通りの攻撃で先制点が生まれるのは時間の問題かと思われた。メキシコ代表のロベルト・アルバラドは本来の姿を取り戻しつつあり、ピッチの中盤は彼が完全に支配していた。間違いなくサンティアゴ・ヒメネスはPUMASに対して頭痛の種となっていたし、試合開始して間もなくホアン・バスケスの負傷退場により急遽途中出場したヘラルド・モレノはマンマークするのが精一杯であった。
後半に入ってようやく先制点が生まれたのは、7分クルス・アスルのカウンターアタックであった。自陣からアドリアン・アルドレッテからロングボールのパスを受けたホナタン・ロドリゲスがこれをコントロールし、素晴らしいパスをオルベリン・ピネダが最終的にゴール。PUMASのゴールキーパー:フリオ・ゴンザレスは成す術もなかった。
これに対してPUMASのリリーニ監督はアラン・モソとファン・マヌエル・イトゥルベを下げ、攻撃ラインを押し上げる作戦に出た。最初にファン・パブロ・ビゴンが高いボールのセンタリングをエリア内に供給、これをファン・ディネンノが押し込み同点ゴール。
さらには左サイドを抜け出した途中出場のファクンド・ワジェルが完璧なセンタリングを上げて、再びファン・ディネンノがパブロ・アギラルとフリオ・セサル・ドミンゲスのマークをものともせず、ヘディングシュートでついに逆転。この試合の結果、PUMASは総合順位表の第2位に躍進。クルス・アスルは第4位となった。