PUMASが国境の街:シウダー・フアレスで、チャンスを逃しFCフアレスと引き分ける
PUMASは比較的容易な試合を逃し、後半に勢いが無くなったFCファレス相手にドローが精一杯で勝ち点1を挙げる
2021年ガーディアンズ・ステージにおいて苦戦し続けているPUMASは、レペチャへ(敗者復活戦)進出圏内へ近づく貴重な機会をフイにして、FCファレスに対して辛うじて1−1のドローで勝ち点1を挙げるのみに終わった。PUMASはこれまでの対戦で1度しか勝利したことがない、FCフアレスに対して苦しみ続けている。 もちろん今節は通算2度目の敗戦は避けることが出来たものの、5度目の引き分けとなってしまった。
マティアス・ガルシアはヘロニモ・ロドリゲスの失態を利用して先制点を挙げたが、フアン・イグナシオ・ディネンノはガブリエル・トーレスのヘディングシュートのリバウンドを押し込み、チームに勝ち点1を与えた。PUMASとってまた1つの勝ち点を積み上げたが、総合順位表の第14位のままなので、レペチャへ(敗者復活戦)進出にはまだ不十分である。一方でFCファレスはこの勝ち点1で辛うじて順位を1つ上げることが出来たものの、1部リーグ降格争いを繰り広げている最下位:CFアトラスに対して息を吹き返させるドローとなり、5千万ペソ(約2億6千万円)の罰金が課せられる第16位のまま(第17位は7千万ペソ=約3億7千800万円)であり、なおかつレペチャへ進出圏内までは程遠い状況である。
試合は前半、FCファレスがボール支配権を握った。早い時間帯からチャンスを作ったが、いつものようにアルフレード・タラベラがセーブやパンチングでこれらのピンチを救った。しかしながら前半15分過ぎにPUMAS守備陣による綻びが生じ、ヘロニモ・ロドリゲスがカウンターアタックを避けようとヘディングでタラベラへ戻そうとしたボールが、運悪くマティアス・ガルシアの前に転がってしまい、これが結果的にキーパーと1対1になり、押し込まれて先制点を奪われることになってしまった。このゴールがPUMASイレブンの目を覚させ、同じようにカウンターアタックから追い付こうとさせることになった。
しかしボールタッチのミスが攻撃の中心となったファン・イグナシオ・ディネンノを妨げ、さらにはサイド攻撃を担ったアラン・モソもまたセンタリングを上げたものの相手ディフェンダー陣からクリアされた。FCファレスはその後も攻撃の手を緩めなかったが、オフサイドトラップに引っ掛かり再三のチャンスの芽を摘まれることになった。前半30分過ぎには再びマティアス・ガルシアがゴールポスト直撃のシュートを放ったり、ダリオ・レスカノがオフサイドポジションに居たことでシュートまで持ち込めず、前半を1−0で折り返した。
後半に入って今度はPUMASが主導権を握り、ファン・ディネンノは昨シーズンのチーム得点王だったリズムを徐々に取り戻しつつあった。そして後半9分、ガブリエル・トーレスが放ったヘディングシュートを弾き返した相手ゴールキーパー:エンリケ・パロスのリバウンドを押し込み、漸く同点に追いついた。この得点によってPUMASがボールをめぐる争いで距離を縮めることを可能にし、FCファレスに対して驚きの衝撃を与えることに加えて、試合の流れは一気に変わることになった。
後半17分、PUMASはペナルティーエリア付近でファン・パブロ・ビゴンが受けたファールによってフリーキックを獲得したが、ファン・ディネンノが放ったシュートはゴールバーを越えて行った。さらに後半80分、あわやペナルティーキックかというファールがあったが、主審:オスカル・メヒアはファン・パブロ・ビゴンによるシュミレーションの判定でイエローカードとなった。試合はそのまま、1−1のまま終了。PUMASは優勢だった時間帯のチャンスを潰し、逆転勝ちする機会を逃したのであった。