PUMASが2023年後期ステージにおけるラファエル・プエンテ監督の初戦を勝利で飾る
PUMASはオリンピック・スタジアムにおいて、対FCファレス戦を1点ビハインドで初勝利
PUMASは2023年後期ステージ開幕戦で、ラファエル・プエンテ監督の初勝利を飾り、確かに非常に苦労してトラブルもあったが、勝利を求める気持ちを決して失わず、最後まで粘り強くFCフアレスを2-1で下し、最後のペナルティキックをめぐって物議を醸し出した。そして、この逆転劇はダニエウ・アウヴェスの存在が大きな重みを成した。ラファエル・プエンテがPUMASの監督としての初戦にピッチへ送ったスタメンには、昨シーズン最終節にイエローカード2枚で退場処分を受けたニコラス・フレイレに代わってリカルド・ガリンドが、また中盤にはエドガー・アラフィタとウリセス・リバス、そして右サイドバックにはダニエル・ゴンザレスが入った。そしてダニエウ・アウヴェスは、メキシコサッカー1部リーグに来て以来初のベンチメンバーとなった。
試合は序盤からPUMASが攻勢でボールを支配していたが、エドゥアルド・サルビオとグスタボ・デル・プレテらがより鋭く切り込むべき最終ラインにおける明確さを欠いていた。FCフアレスは、そのビルドアップがスリークォーターを超えた時のみプレッシングをした。そして前半は、幾つかのファールによって試合を中断した時間帯があった。PUMASはその都度、リスタートを余儀なくされた。しかしながらその結果は全て同じであり、相手ゴールキーパー:アルフレード・タラベラが守るゴールを脅かすことはなかった。
PUMASには試合をスピードアップして、FCファレスの守備陣を打ち破る激しさを欠いていた。ファン・ディネンノがその右足によるシュートを放つも、相手ディフェンダーのカルロス・サルセドがスライディングで防いだ。PUMASがトライをするも得点に至らず、パスワークにミスがあった。実際にそのビルドアップ時にボールを失い、ファレスFCは辛抱強く両サイドにボールを散らして、ヘスス・ドゥエニャスがボールを奪った際にガブリエル・フェルナンデスへスルーパスを出した瞬間にPUMAS守備陣は切り裂かれ、センタリングをファーサイドへ送るとノーマークになっていたアラン・メディナがこれを押し込み、前半29分に先制した。
PUMASにとってこの状況を打開する持続性を試された1戦は、勇気を持って取り組むことなく、良い試みは随所に見られたものの期待されていた明確さを欠いた。試合は前半41分、ガブリエル・フェルナンデスが数分間に受けたイエローカード2枚による退場処分で展開が変わった。PUMASの明確な得点チャンスはグスタボ・デル・プレテが放ったオーバーヘッドキック気味のシュートだったが、味方のファン・ディネンノに直撃し、その後相手ディフェンダー:アレハンドロ・アリバスによってクリアされた。
ハーフタイムを迎えた時点で1点ビハインドで、相手チームは1人少ない10人。PUMASはホームゲームで勇気を示すことを要求され、当然のことながら後半に爆発することを余儀なくされた。PUMASはサブメンバーの交代出場を始め、ホセ・ゴンザレスに代わってホルヘ・ルバルカバ、ウリセス・リバスに代わってアレク・アルバレス、そしてパブロ・ベネベンノに代わってダニエウ・アウヴェスがそれぞれピッチへ繰り出した。
その後ホルヘ・ルバルカバは左サイドからカットインして、右足で上げたセンタリングは、待っていたフォワード陣には届かずゴールポストへ直撃した。PUMASはFCフアレスを交代することを余儀なくし、FCフアレスは守り切って抵抗するプランに変更した。エドゥアルド・サルビオは右サイドから切り崩して、真ん中で待っていたファン・ディネンノへパスを出すも、右足で放ったシュートはポスト直撃。幸運の女神にも見放された。PUMASにとって、敵は残り時間になりつつあった。FCフアレスは、それを明確に認識していた。出来る限り抵抗して、ボールをゴールから可能な範囲で遠くに置き、スペースを少しずつ閉めなければならなかった。
PUMASは攻め続けたが、相手守備陣の隙を突くことが出来ず、その壁を破ることが出来るようなプレーをする能力に欠けている選手たちは不安を見せ始めた。しかし後半32分、ついにPUMASはダニエウ・アウヴェスによって、この均衡を破ることに成功する。右サイドにいたエドゥアルド・サルビオへの正確なパスで抜け出し、最後はアルフレード・タラベラの右手をすり抜けるゴールで同点に追い付いた。
それは決定的な瞬間であり、まだ追い越す時間は残っていた。ラファエル・プエンテ監督はすぐさまアドリアン・アドリエッテを下げて、ジオゴ・デ・オリヴェイラを投入。逆にFCフアレスのエルナン・クリスタンテ監督はマキシミリアーノ・オリベイラを下げベントゥーラ・アルバラード、アラン・メディナを下げてマリオ・オスナを投入し、守りを固めた。ファン・ディネンノはコーナーキックからのヘディングシュートを外し、PUMASは勝ち点3を求めて自身を圧迫した。
そして目が眩むようなカウンターアタックで、アルフレード・タラベラがエドゥアルド・サルビオに対する接触が最初は後者によるシュミレーションを取られイエローカードが掲示されたが、物議を醸したVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)によるレビューは最終的に主審:オスカー・マシアスによってペナルティキックの判定に覆された。キッカーはファン・ディネンノ。ここで漸く幸運の女神が微笑んだのは、最初ゴールポストに当たってそのままゴール奥に吸い込まれたからだ。こうしてPUMASは手を焼いたが、2023年後期ステージを笑顔で開幕し、勝ち点3という結果はラファエル・プエンテ監督に自信を与え、チームに安定感をもたらすことになった。