Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第10節 América 1-0 UNAM

 

クラブ・アメリカが、ジョナタン・ロドリゲスの得点でメキシコシティダービーを制す

 


スタンドは熱狂し、またスタジアム入場の際には大混乱が起こり、物議を醸し出した1戦でクラブ・アメリカがメキシコシティダービーを勝利する

 


クラブ・アメリカがメキシコシティダービーを勝利した。62,707人が観戦したこの1戦で、観客が入場する際に混乱が生じ、スタジアムへのアクセスシステムの欠点が再び露呈した。 クラブ・アメリカが1-0で勝利したが、この試合は物議を醸すことになるだろう。 この勝利で、総合順位表の首位に返り咲いた。 上昇傾向に陰りが見えてきたPUMASにとっては、痛恨の敗戦となった。

 


メキシコサッカー1部リーグにおいて2つのチーム色、2つのチームのイデオロギー、そして2つの全く異なる愛の情熱を示す試合があるとすれば、それはメキシコシティダービーだ。なぜなら両クラブが共に好調な際に行われる電撃的な試合であって、それはピッチにおいても、スタンドにおいても、オープンマインドでプレーが繰り広げられるからだ。 クラブ・アメリカとPUMASは、情熱に満ちた2つの宗教である。そしてピッチ上では、両チームによるそのライバル関係、そしてそれを克服したいという願望が見て取れ、両クラブの選手たちはこの試合によって刺激されていた。アステカ・スタジアムにおいて、名声を求める2つのクラブが互いに鎬を削った。

 


試合は一進一退で成功もミスもあり、感情や論争さえ巻き起こったが、クラブ・アメリカが先に得点を決めたため、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が試合の主審:ビクトル・カセレスをレビューするように呼び、エンリ・マルティンがパブロ・モンロイの頭を蹴ったため、クラブ・アメリカのゴールパフォーマンスは水の泡となった。得点は無効になったものの、クラブ・アメリカはPUMASのディフェンダーによるその前のプレーで足を踏み付けられたと後半に入っても、試合の強度が低下することはなかった。どの選手も眉間にしわを寄せず、体と体のぶつかり合いを諦めずに戦ったフィジカルな試合だった。

 

 

それはある意味メキシコシティダービーという試合に相応しいプレーをしているかどうか?のテストであり、全員がそれに合格するようなプレーをしていた。しかしサッカーという視点から見れば、試合はあまり盛り上がらなかった。レオナルド・スアレスの放ったシュートは惜しくもクロスバー直撃した。PUMASは逃げも隠れもしなかったが、実際のところクラブ・アメリカと対峙することはより困難であり、PUMASはさほど素早くなく、ボールを持ったときは時間をかけた。 PUMASはクラブ・アメリカの攻撃陣が素晴らしいことを認識しており、中盤におけるプレーと守備面においてうまく組織していた。

 

 

PUMASはセサール・ウェルタを頼りにしていたが、サイドラインはしっかりとガードされており、プレーが他の試合のようにうまくいかなかったり、チームメートを見つけようとして最後のタッチを逃したりしていた。 ガブリエル・フェルナンデスのシュートがコースを外れた場面が最も得点チャンスとして明らかなものであったが、ホセ・カイセドの負傷により選手交代をしなければならなくなったことで、代わりのボランチを投入せざるを得なくなった。そしてクラブ・アメリカはボールを持って動かしたが、攻撃は進まず、アディショナルタイムにブライアン・ロドリゲスがシュートを打ったとき、相手ゴールキーパー:フリオ・ゴンサレスにぶつかり、シュートを弾かれた。 前半は多くの見どころがあったものの、スタンドが絶叫するような場面は無かった。

 

 

後半31分、PUMAS守備陣によるマンマーク受け渡しのミスで、ジョナタン・ロドリゲスが抜け出したところをフリオ・ゴンザレスがそのシュートブロックを試みたところ、はじめ主審はファールを宣告しなかったが、その後VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が呼び出して、レビューをさせたところペナルティーキックの判定となった。ジョナタン・ロドリゲスはこれを蹴ったが、フリオ・ゴンザレスがこれを止めたものの、そのリバウンドを押し込み決勝点となった。

 


クラブ・アメリカが先制したことでPUMASの反撃が期待された。アントニオ・モハメド監督はファン・ディネンノをピッチへ送り出し、チームは歯を食いしばって最後の力を振り絞ったが、タイムアップの瞬間が目前に迫っていた。PUMASの反撃はさほど攻撃的ではなく、逆にクラブ・アメリカの守備がより効果的であったため、最終的に勝利を収め総合順位表の首位に返り咲いた。