Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

ヘスス・ラミレスによるバーチャル記者会見

f:id:ClaudioSuarez:20200629092232p:plain

 

PUMASスポーツ部門のヘスス・ラミレス部長は、バーチャル記者会見を通じてマスコミメディアに対応し、TOPチームとクラブに関連するさまざまな問題に対処した。

 

来シーズンに向けたチーム陣容計画

我々は非常に異なる方法で、すでにプレシーズンの過程にある。新たなコンディションに適応しようとしている。陣容の計画を続けている。 本当に具体的なものになるまで、何も示唆できなかった。そのポジション(ゴールキーパー)だけでなく、他のポジションにおける可能性を見てきた。 そして、我々がすでに知っている主な問題は、非常に困難であるが経済的な部分だ。そのため、新選手採用については複雑になったが、戦略を立てるように努めるつもりだ。 もしそういう選手がクラブに来たら、我々はあなた方マスコミにお知らせする。もしどこかのクラブが我々の選手について尋ねてきた場合、その選手またはクラブにとってメリットがあったり、1人の選手もしくはその他の選手のためにスペースを創る可能性があれば、それは自然な形である。今、すべてのクラブで財政危機に陥っているため、おそらくより多くの選手のトレードが行われている。 毎日、他のチームの社長とコミュニケーションを取っている。スポーツにおける面だけでなく経済的、そしてそれに関連して我々のチームに(誰か)加入したり、またウチの選手たちに機会を与えたりするためのより良い戦略を立てられるようにすることが必要だ。

 

チームの退団者とリース中の選手たち

パブロ・バレーラとヴィクトル・マルコラは、契約期間満了となった。我々はすでにそのことを知っていて、 彼らが退団する可能性があった。 それは今までにも同じようなケースがあって、彼らとの話し合いだった。我々は本当にどの選手が必要かどうか、そして他の選手を連れて来たいかどうかを確認する計画中だ。 申し訳ないことにその繰り返しが多いが、まだ具体的なことは何もない。間違いなくここ1〜2週間のうちに、どの選手がそのポジションを獲得したかどうかを確認するための明確な情報があるだろう。オマール・イスラスのリース契約はCFケレタロから打診があって、実質的に満了した。マルティン・ロドリゲスとフェリペ・モラは今年いっぱいリース中である。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200629092622p:plain

 

ユース選手たちによるプロデビューの可能性について

ある青年がプロデビューをするとき、それは単なるプロデビューではなく、シーズンを通してたとえ何分かであっても試合に出場ができると確信しなければならないと思う。そのことについては、ミッチェル監督やシルバ会長とも話している。だからアンダー23のリーグはこれらの選手たちの成熟を終わらせ、メキシコサッカー1部リーグに到達できるステップなので我々にとって非常に重要なディビジョンだ。

 

GNP杯

 毎プレシーズン米国やカンクンなどの場所で試合をしようとするので、GNP杯は良いトーナメントだ。クラブアカデミーで非常に良いトレーニングが出来ていても、実際にリーグ戦からは長い期間離れていたので、選手たちにとって良い薬となるミニトーナメントであるからだ。しかし、それは通常のプレシーズンと同じではない。 フィジカルトレーナーと医療団の仕事は、選手が最大限の能力を発揮するために不可欠だ。テレビで観るファンにとっては、とても魅力的な試合だ。コロナウィルス感染の影響で中断したおかげでサッカーを見ていないので、とても良いことだろう。 これにより、ミッチェル監督は、来たるシーズン中に何ができるかを確認できるだろう。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200629092716p:plain

 

来シーズンの目標

新たなチャンピオンシップをスタートするとき、それを勝ち取るためのビジョンが必要だ。 昨シーズンは、残念ながら途中で中止された。我々は常にリギージャ(プレーオフ)進出圏内に位置していて参加して、おそらくその都度のチーム状況で多少の浮き沈みがあったが、圏外に位置していたことはなかったので大きな可能性があったと思う。我々は今一度モチベーションや願いを新たにして、再びリギージャ(プレーオフ)進出圏内に位置することとリーグ優勝をする目標を掲げる。

 

クラブにおけるコロナウィルス感染のリスク

これまでのところ、感染はごく僅かだ。 医療分野におけるウイルス対策は、感染が広まるのを防ぐために良いとされている。女子リーグとすべてのカテゴリーの両方で、我々に影響を与えないようにするためのテストを行っていて、これまでのところ非常に注意をしてきた。意識のテーマに話を戻すと、医学的な問題を超えてそれは個人的な問題である。 自分自身に対して注意をしなければ、大きな危険にさらされていることになる。 我々は異なった生活をまた自分自身を大事にし、他人を大事にすることを学ばなければならない。自分の家に戻れば、そこには家族がいる。 したがって対策は極端であって、これから学ぶ必要がある。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200629092825p:plain

メキシコリーグ2020年前期ステージ プレシーズンマッチ『GNP杯』

f:id:ClaudioSuarez:20200628112111p:plain

 

さてコロナウィルス感染が未だに終息していない状況ではありますが、7月3日(金)から19日(日)にかけて、PUMAS、クラブ・アメリカ、クルス・アスル、デポルティボ・トルーカ(メキシコシティ=オリンピック・スタジアム)とCFアトラス、CDグアダラハラ、UANLティグレス、そして今シーズンから新規加入するマサトランFC(グアダラハラ=アクロン・スタジアム)の計8チームによるプレシーズンマッチのカップ戦が行われることになりました。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200628112145p:plain

 

PUMASは7月4日(土)19時に対クルス・アスルと、7月7日(火)21時にクラブ・アメリカと、そして7月12日(日)20時にデポルティボ・トルーカとそれぞれ予選グループを戦います。決勝グループはオリンピック・スタジアムにおいて予選で各グループ第2位までが7月16日(木)に準決勝を、各試合の勝者が7月19日(日)に決勝を戦う予定。

2020年前期ステージへ向けて始動

f:id:ClaudioSuarez:20200617111150p:plain

 

さて長らく更新が滞りましたが、漸く2020年前期ステージ(7月末開幕予定)へ向けて本日15日より、クラブアカデミー施設におけるトレーニングが再開されました。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200616113742j:plain

f:id:ClaudioSuarez:20200616114105j:plain

f:id:ClaudioSuarez:20200616114127j:plain

f:id:ClaudioSuarez:20200616114147j:plain

 

未だコロナウィルス感染予防の管理下ではありますが、長かったサッカー無しの世界から一歩前進と言えるでしょう。

メキシコサッカー1部リーグが今季打ち切り…サントス・ラグナの新型コロナ集団感染が決定打に

f:id:ClaudioSuarez:20200613035537p:plain

 

メキシコリーグのリーガMXが、19-20シーズンの後半戦にあたるリーガMXクラウスーラについて、新型コロナウイルス感染防止の観点から、打ち切る運びとなった。

リーガMXは現地時間22日「金曜日にリーグの臨時総会が開催され、リーガMXにかかわるすべての人達の健康のため、重要な決定を下した。2020リーガMXクラウスーラを打ち切ることで合意に至った」との声明を発表している。

なお、クラウスーラは中断となった3月15日時点で10試合を消化しており、1位クルス・アスル、2位クラブ・レオンとなっていた。今季については優勝という扱いはないものの、この2チームが来季のCONCACAFチャンピオンズリーグに出場する予定になっている模様。20-21シーズンの前半戦に該当する2020年のアペルトゥーラについては今後、地元保険当局の許可が出るまでは無観客での開催を想定し、準備を進めることになる。

 

今季のメキシコリーグは1部2部ともに3月中旬より中断期間に入り、2部のアセンソMXは打ち切りになることが4月中に発表されていた。

また、リーグ自体も今後5年間にわたって1部2部の入れ替えをしないことで合意に至っており、この間2部リーグの12チームについては、1部を運営するリーガMXの収益から、各チームに毎年100万ドル(1億1000万円)支払われることが決まっている。

再開を目指していた1部リーグのリーガMX。だが、サントス・ラグナのチーム内から20日に8名の感染者が確認され、翌21日にはさらに4名が陽性と診断されていたことがリーグ再開断念の決定打となったようだ。

 

メキシコではここまで5万9500人を超える新型コロナウイルス感染者が出ており、うち6500件を超える死亡例が確認されていた。

ルイス・ミゲル「Hasta que me olvides」

f:id:ClaudioSuarez:20200430094049p:plain

かなり話は遡りますが、自分がメキシコシティからアグアスカリエンテスへ転職した際に、将来一緒に向こうで住もうと約束した女性がいました。しかしながら些細なことで喧嘩になり、その後ずっと連絡を取っていませんでした。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200504005532j:plain
 

自分の中では今後これ以上のメキシコ人女性と巡り逢えることは無いだろうと思っていたので、ずっと心の中ではいつかまた仲直りをして会えるようになればと願っていました。今回の新型コロナウィルス感染騒動で、ある日の夜中寝付けなくて思い切って連絡を取ってみました。そうしたら「もう昔のことは忘れて、今まで通り連絡し合いましょ」という返事がありました。

 

その彼女が大好きだという曲が、ルイス・ミゲルという歌手の「Hasta que me olvides(君が僕のことを忘れるまで)」です。当時は歌詞を見なくても歌えるぐらい一生懸命練習したものですが、その後彼女のことはもう忘れようと思っていました。今回、その曲を日本語に翻訳してみました。かなり意訳していますが、自分が一番最初にメキシコへ来た時代に大ヒットしたぐらい良い曲です。

 

今後彼女とはどうなるか全く見当も付かないし、おそらく今年1年はメキシコシティへ会いに行くことも不可能だろうと思います。でも自分にとって、人生を生きる上で1つのポリシーがあります。それはいつも願いを強く持ち続ければ、いつの日か実現するというものです。今、自身が生涯3度目のメキシコで生活することが出来ているのも、そのおかげです。

 

 

続きを読む

隣の州:サカテカスでブラックバス釣り

f:id:ClaudioSuarez:20200426114755j:plain

 

閑話休題。

 

全世界中が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、不要不急の外出を避け自宅に籠り切っている最中ではありますが、アグアスカリエンテスの近隣には、ダムの小島に建つ右腕と右脚が欠けているキリスト像の「エル・クリスト・ロト」で有名なサン・ホセ・デ・グラシアという場所をはじめ、ブラックバス釣りが可能な湖や池、沼が各地に点在しています。

 

 

そこで今回はアグアスカリエンテスから車で約1時間半くらいの隣の州:サカテカスのモラレーニョスというダム湖のようなところへ、約20年ぶりぐらいにブラックバスを釣りに出掛けました(※もちろん事前に会社から許可を得て、週末であればOKという条件で)。かつては芦ノ湖をホームレイクとして、夜明け前までに東京から湖に到着してお昼過ぎぐらいまでよく出掛けたものです。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200426120646j:plain

 

そういう訳で、今回も夜明け前に湖に到着。ここは朝であろうが午後であろうが、ほとんど釣り場に人がいません。いるのは放牧されているロバだけ。よって、新型コロナウイルス感染の恐れはほとんどありません。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200426121613j:plain

 

画像からは分かりにくいですが、岸の手前にはウィード(水藻)がびっしり生い茂っています。今回は陸っぱり(岸からの)釣りであったので、魚が掛かったら一気に抜き上げないと、ウィードに魚が逃げ込んでしまい、ラインが絡まってジ・アウトとなるので要注意です。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200426122056j:plain

 

自分が選んだポイントはちょうどウィードの切れ目で、馬の背になっているような場所だったのですが、一番上の画像にある岩盤がそそり立っている辺りを重点に探りました。しかしながらルアーの選択や釣り方に少々戸惑い、タイムアップ寸前に可愛いサイズのブラックバスを1匹釣ったのみで終わりました。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200426122610j:plain

 

ちょうどメキシコ サッカーもリーグ戦が中断となって約1カ月以上が経過し、ずっと自宅勤務のテレワークで気分も目入りがちであったので、良い気分転換になりました。今後も機会があれば、継続的にチャレンジしていきたいと思います。(下記動画のちょうど1分から1分半ぐらい参照)

 

7度目のリーグ優勝(2011年後期ステージ)

 

後列:アレハンドロ・パラシオス、ダビッド・カブレラ、イスラエル・カストロ、マルコ・パラシオス、ダリオ・ベロン、ダンテ・ロペス
前列:フランシスコ・パレンシア、エフライン・ベラルデ、ハビエル・コルテスマルティン・ブラボ、ルイス・フエンテス

 

f:id:ClaudioSuarez:20200423054951p:plain

 

PUMASがファン・フランシスコ・パレンシアハビエル・コルテスの得点で、3−2でモナルカス・モレリアをスコア合計で制し、7つ目の星を獲得

 

f:id:ClaudioSuarez:20200423055206p:plain

 

FCバルセロナとレアル・マドリードが代わる代わるリーグ王者となるリーガエスパニョーラと違って、メキシコサッカー1部リーグのチャンピオンシップは大多数のチームで競っており、それは2011年も例外ではなく、若い選手たちを擁するチームであるPUMASが後期ステージのタイトルを獲得した。近年クラブは緊縮財政を強いられており、新しい選手たちとの契約を行なっていないことで批判の的となっていたが、彼らは下部組織出身選手たちを供給するプロジェクトを選択し、その結果バランスはポジティブであった。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200423071107p:plain

 

そのシーズンのリギージャ(プレーオフ)決勝におけるライバルはモナルカス・モレリアだった。ファーストレグはモレーロス・スタジアムで行われ、後半24分ファン・フランシスコ・パレンシアが先制点を挙げ、その4分後にホアオ・ロビン・ロハスが得点。1−1で終わり、2011年後期ステージのリーグ王者決定はオリンピック・スタジアムで行われるセカンドレグに持ち越された。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200423071131p:plain

 

そしてそのオリンピック・スタジアムで、PUMASは前半14分、フランシスコ・パレンシアのペナルティキックで先制。その約10分後にハイメ・アルトゥーロ・ロサノの同じくペナルティキックで同点に追いつかれるも、後半32分ハビエル・コルテスのゴラッソで追いすがるモナルカス・モレリアを突き放して、この非常に激しい決闘に終止符を打ったのだった。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200423071156p:plain

 

6度目のリーグ優勝(2009年後期ステージ)

 

後列:ダリオ・ベロン、ダビッド・カブレラ、レアンドロ・アウグスト、セルヒオ・ベルナル、マンコ・アントニオ・パラシオス、ダンテ・ ロペス、ヘウー・チアパス
前列:フランシスコ・パレンシア、フェルナンド・エスピノサ、エフライン・ベラルデ、マルティン・ブラボ

 

f:id:ClaudioSuarez:20200422065443p:plain

 

ドラマティックな決勝戦を制し、PUMASが2009年後期ステージのリーグ王者に

 

PUMASが常にレギュラーシーズン首位だったCFパチューカに対して圧倒した、ドラマティックなリギージャ(プレーオフ)決勝戦は、延長戦後半2分にパブロ・バレーラが挙げたゴールによってトーナメントを決定づけるものとなり、CFパチューカはこれ以上追いつけないものとなった。この勝利によってPUMASはそのジャージに6つ目の星を纏うことになり、タイトルはリカルド・フェレッティ監督率いるチームが勝ち取った。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200422070133p:plain

 

ブラジル人監督のリカルド・フェレッティは、リギージャ(プレーオフ)決勝戦で2度目の対決となったエンリケ・メサ率いるCFパチューカを打ち負かした。5月28日オリンピック・スタジアムで行われたファーストレグは、前半21分にパラグアイ人フォワードのダンテ・ロペスによるゴールで1−0とアドバンテージを奪った。

 

5月31日イダルゴ・スタジアムで行われたセカンドレグにCFパチューカは前半33分、アルゼンチン人ストライカーのクリスチャン・ヒメネスのペナルティキックで先制。対するPUMASは後半17分、再びダンテ・ロペスによるゴールにより同点。さらに再びクリスチャン・ヒメネスが後半33分に得点を挙げ、2−1(スコア合計2−2)のアドバンテージでレギュレーションタイムを終了した。PUMASは延長戦17分、パブロ・バレーラによる決勝ゴールで2−2(スコア合計3−2全体)とし、6度目のリーグ優勝を達成した。

 


 

5度目のリーグ優勝(2004年前期ステージ)

 

後列:フランシスコ・フォンセカ、ホアキン・ベルトラン、セルヒオ・ベルナル、イスラエル・カストロ、ダリオ・ベロン、ハイメ・ロサーノ
前列:レアンドロ・アウグスト、アイルトン・ダ・シルバ、イスマエル・イニゲス、ホアキン・ボテロ、ヘラルド・ガリンド

 

f:id:ClaudioSuarez:20200420080102p:plain

 

後期ステージ優勝と併せて、2ステージ制に変更されてから初めて2連覇したクラブへ 

 

f:id:ClaudioSuarez:20200420080349p:plain

 

2004年12月11日の夜、メキシコシティにあるレフォルマ大通りとフロレンシア通りが交差する独立記念像がある広場には、翌12日に聖母グアダルーペを巡礼するためにグアダルーペ寺院へ向かう約800万人とも言われるキリスト教信者の方々が全国から集まってきた一行と、12月8日にメキシコサッカー1部リーグの後期ステージ・リギージャ(プレーオフ)決勝セカンドレグをモンテレイにおけるアウェーゲームを0−1で勝利し、ファーストレグ2−1とのスコア合計でリーグ優勝を飾ったPUMASの凱旋パレードとが混ざり合った2つのお祝いが盛大に行われた。

 

12月5日に行われたファーストレグは、オリンピック・スタジアムにおいてPUMASのホームゲームだった。前半20分、CFモンテレイのアルゼンチン人フォワード:ギジェルモ・フランコが先制点を挙げたが、後半4分にPUMASのホワキン・ベルトラン、さらに35分に同じくPUMASのダビド・トレドが勝ち越し点を挙げ、2−1でPUMASが制した。そしてその3日後、モンテレイのテクノロヒコ・スタジアムで行われたセカンドレグ。ホームゲームのCFモンテレイは、ゴールキーパー:セルヒオ・ベルナルが守るゴールを何度も包囲した。しかしながら、相手陣内における容赦の無い攻撃は身を結ばなかった。逆に後半開始早々、ハイメ・ロサノが放ったシュートのこぼれ球がフランシスコ・フォンセカの前に。これを躊躇なく放ったシュートは相手ゴールキーパー:クリスチャン・マルティネスがゴールポスト右側に突き刺さるのをただ見送るだけだった。

 

f:id:ClaudioSuarez:20200420080559p:plain

 

こうしてPUMASは大会形式が2ステージ制に変更されてから初めて2連覇したクラブとなり、その約10年後に2013年前期ステージと2014年後期ステージを連覇したクラブ・レオンとがこれまで過去にこの偉業を達成したチームであり、それを成し遂げるのがいかに困難であるかを如実に示している。

 

現地で指導する3人の日本人指導者が語る、メキシコの独特な育成システム

f:id:ClaudioSuarez:20200419074523p:plain

 

あまりよく知られていないメキシコサッカー1部リーグですが、今までこのブログでご紹介した若手起用ルール(メキシコ1部リーグのルール『20/11』)の他に、外国人選手の起用制限などについて詳しく触れている記事がありましたので、ここにご紹介します。

 

何が言いたいか?というと、メキシコサッカーA代表は現在最新FIFAランキングで第11位であり、ここ近7回のワールドカップでは全てベスト16止まりであるものの、過去2度の自国開催ではベスト8に進出しており、第1回大会より全21回中16回出場している強豪国である。さらにはここ数年のアンダー世代による成績は下記のような理由によって目ざましく、あと6年後に行われる3ヶ国共催による3度目の自国開催大会では今まで以上の成績をあげるであろうということです。

 

「本番に強い選手を育てる」 メキシコのタフな"育成ピラミッド"、現地日本人コーチが解説 | Football ZONE WEB/フットボールゾーンウェブ

「本番に強い選手を育てる」 メキシコのタフな"育成ピラミッド"、現地日本人コーチが解説 | Football ZONE WEB/フットボールゾーンウェブ

 

◆アンダー世代とはいえ、3人もの日本人指導者がメキシコでは活躍している

リーグ1部のケレタロFCでアンダー20アシスタントコーチとアンダー14監督を務める塩沢拓也氏、同じくケレタロFCでアンダー16アシスタントコーチを務める給田洋右氏、そしてアンダー23メキシコ代表でコーチを務める西村亮太氏

 

◆メキシコでは年代別代表選手のほとんどが、国内1部クラブに所属している

これは国内1部リーグのルールで、1部のクラブはアンダー17と20はトップチームと同じ日程で同じ相手とリーグ戦を戦う。そして、その年齢区分も国際大会の基準と同じと徹底している。

リーグ戦だけでなく、18チーム中上位8チームが進むことができる「リギージャ」と呼ばれるプレーオフも、アンダー17と20も同様にホーム&アウェーで行われる。若い時から負けられない戦いをより多く経験させることで、代表チームにも本番に強い選手が集まってほしいというメキシコサッカー連盟の意図が反映されている。

リーグは前後期の年2回。ひずみなく、年代ごとに若手が育つようにとトップの1部リーグ、アンダー17と20ではそれぞれ若手起用ルールが設けられており、一つの年代にだけチャンスが与えられることはない。コンスタントに若手を育て、将来的にA代表でも結果を残せるようにするために設けられているのが、若手起用ルール

メキシコの1部ではベンチ入り18人のうち、外国人選手が9人までベンチ入り可能というルールがあり、チームは12人まで外国人選手を保有できる。つまり若手起用ルールは、外国人偏重になり、若手が育たないことを懸念してのルールでもある。また、14チームで構成される2部リーグにも同様のルールがあり、試合数の違いから、設定されている出場時間は計722分とされている(※ただし今回の5年間で消滅という決定により、今後は未定)。