Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ2021年ガーディアンズステージ 第2節 裏話

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PUMASは第1節でアウェーゲームの対クラブ・ティファナ戦でスコアレスドロー、マサトランFCはホームゲームの対クルブ・ネカクサ戦で3−2という結果でしたが、放ったシュート本数(及び枠内に飛んだ本数)は前者が18本(8本)だったのに対して、後者は10本(4本)でそのうち3本が得点となったという効率の良さでした。この第2節におけるマサトランFCは、前半15分ぐらいまでは攻撃陣がそれなりにチャンスを創出しておりましたが後半に入ってからはあまり動きが良くなく、恐らくはメキシコシティの高地(2250m)というコンディションに慣れていなかったのではないかというテレビ解説者の話でした。

 

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前半早々に負傷退場を余儀なくされたファン・イグナシオ・ディネンノは、本人の公式インスタグラムで「今までのサッカー選手キャリアで、試合終了する前にピッチを去らなければならなくなったのは今回が初めてだ。悲しさと無力さに満ちた1日経った今、現実を受け入れて回復に全力を尽くすつもりだ。ピッチの中にいた時同様の情熱で今度はピッチの外からチームメイトを応援しなければならないし、なぜならばそれが人間同志のグループにおける強さだと思う。沢山の応援メッセージを本当にありがとう。そしてそれはモチベーションとなった。最良の方法でカムバックするために、110%の力で努力する。また、すぐに会いましょう。」というメッセージをサポーターへ向けて送りました。

 

 

そしてこの試合の先制点を挙げたのは、前節に開幕戦だというのに今シーズン最大のミスになるだろうと罵られたファクンド・ワジェル。序盤からボール支配率は低かったものの、相手ディフェンダーによるビルドアップを高いプレッシャーを掛けてボールを奪った右サイドバックのアラン・モソとのワンツーパスから迷わず振り抜いた右足が見事ゴール隅に突き刺さりました。アラン・モソによる渾身のガッツポーズも印象的でしたが、それよりも目を引いたのはワジェルのゴールパフォーマンス。これはテレビ解説者によると、魚の鮭が跳ねるところを模したものらしいです。

 

 

ここ数シーズンのPUMAS選手たちが行うゴールパフォーマンスは独特なものが多く、昨シーズンよく目にしたのはファン・パブロ・ビゴンとアラン・モソによる「ゴール!ゴール!ゴール!」と叫びながら両手をばたつかせて、その後引っくり返るというもの。これは本人たちが試合前に決めたらどういうゴールパフォーマンスをしようかお互いに考えた末に、決めたものらしいです。いずれにせよ試合において必ず点を取るんだという決意が固いという意味では、頼もしい限りだと思います。

 

 

最後にこの試合、負傷退場したファン・イグナシオ・ディネンノに代わって途中出場でメキシコサッカー1部リーグデビューを果たした、マヌエル・モンテハーノ。下部組織出身でアンダー13からそのキャリアをスタートし、昨シーズンはアンダー20のカテゴリーで871分プレーをし2得点だったが、デビューした2019年前期ステージシーズンには18試合で14得点をマークしたぐらい、その将来を嘱望された選手の1人でした。そして試合後のインタビューでは、亡くなった彼の最大の応援者だったお母さんが常に彼に言っていた「何度失敗しても、すぐに起き上がらなさい。それが天国の神様が、いつもあなたを見守ってくれていることだから。」というエピソードを披露。彼のゴールを決めた後必ず行なっているパフォーマンスは、PUMASの伝説的プレーヤーでありメキシコサッカー史上最高のフォワード:ウーゴ・サンチェスがしていたものを真似しているものです。