Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ 2023年後期 第2節 裏話

 

昨シーズン同様、守備陣の脆さが改善されず

 

前節の裏話にも書いた通り

サイドバックの加入が急務だ。注意しなければならないのは、FCファレスはサイドバックがマークに付いていない隙を突いて先制した点。このポジションで状況を逆転出来ないと、苦しむことになるだろう。

 

サイドバック及びセンターバックの守備が、サントス・ラグーナの攻撃陣に対して全く歯が立ちませんでした。そもそもパブロ・ベネべンド(左サイドバック)とリカルド・ガリンド(センターバック)は今シーズンのプレシーズン合宿が始まった際には、ラファエル・プエンテ監督の構想外であったのに、蓋を開けてみたらそのままチームの陣容に残ってしまいました、おそらくは補強をするつもりだったのでしょうが、クラブの補強予算が捻出出来ず仕方無く残ったのではないかと思いますが、そもそも昨シーズンに一戦級の相手チームに大量失点をして連敗を重ねた原因は、彼らにあります。

 

 

今節のフォーメーションは、前節に引き続き4−2−3−1でした。

セバスティアン・ソサ、ニコラス・フレイレ、ホセ・リカルド・ガリンド、パブロ・ベネべンド(後半24分、カルロス・グティエレス)、アドリアン・アルドレテ(後半25分、アレク・アルバレス)、エドガー・アラフィタ(後半24分、マルコ・ガルシア)、アルトゥーロ・オルティス、、ホセ・ゴンザレス(後半1分、セサル・ウエルタ)、グスタボ・デル・プレテ(後半33分、ジオゴ・デ・オリヴェイラ)、エドゥアルド・サルビオ、ファン・ディネンノ。

 

 

では具体的に、守備陣が相手攻撃陣に対して崩壊した場面を上げてみます。

まずは前半5分、相手ゴールキーパー:カルロス・アセベドからの左サイドへのロングフィード。これを受けたのが1TOPのアイルトン・プレシアードで、マークに付いていたのがセンターバックのホセ・リカルド・ガリンドという場面。相手がボールを収めたところを、アフタータックルでイエローカード。

 

 

この2人によるマッチアップは、試合中ずっと続きました。次に前半22分、同じく左サイドからペナルティーエリア手前でアイルトン・プレシアードがポストプレーをする場面で、ホセ・リカルド・ガリンドが背後に付く場面。一瞬で交わされてピンチを招きました。

 

 

それと前後して前半20分、左サイドにおける攻防。相手左サイドバック:オマル・カンポスがドリブル突破を仕掛けた場面で、マークに付いていたのは右サイドバックのパブロ・ベネべンド。これも簡単に抜かれて、あわや追加点という局面でした。

 

 

PUMASにも、何度か得点チャンスがありました。一番決定的であったのは後半14分、相手陣内のバイタルエリアでボールを奪ったグスタボ・デル・プレテがそのままドリブルで上がって、前線に張っていたエドゥアルド・サルビオとファン・ディネンノとがトライアングルになって速攻。デル・プレテから右サイドでフリーになっていたファン・ディネンノがボールを受けて、相手ゴールキーパーと1対1からシュート。さらにそのこぼれ球を後ろから詰めていたエドゥアルド・サルビオがシュートするも、相手ディフェンダーに弾かれる。

 

 

極め付けはその直後、サントス・ラグーナに追加点を決められる場面。またもや左サイドから相手左サイドバック:オマル・カンポスが駆け上がってボールを受けて、カウンターアタックというところで右サイドバックのパブロ・ベネベンドがマークに付いていたところまでは良かったのですが、ペナルティーエリア手前でいとも簡単に抜かれて最後は中央で待っていたアイルトン・プレシアードが押し込んだこぼれ球を、ディエゴ・メディナがこの試合2得点目となるゴール。

 

この試合サントス・ラグーナは執拗にPUMASの左サイドから攻撃を集中させましたが、おそらくどこの対戦相手であってもこういった分析はしていてこういうゲームプランを組み立てていたのだと思います。そしてこのサイドバックという弱点は、メキシコサッカー1部リーグでは攻撃の最重要ポイントとして各チームが一流のスピードスターたちを据えていますので、守る側はそれに対抗出来るような選手たちを配置しない限り、今後も同じような悲劇は繰り返されることでしょう。