Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第8節 裏話-2

 

さて久しぶりの日曜日正午のホームゲームでしたが、あいにく朝の天気は雨交じり。プロフィール画像にある彼女から「今、娘にミルクをせがまれて起こされたんだけど、こっちは物凄く雨が降っているわ。今日は一日中肌寒く、曇りがちな日になりそうよ。」というメッセージがありました。こんな天気ならスタジアムに行かずに、家でテレビ中継でも見ていようかな?とも思いましたが、そういうわけにもいかずとりあえずスタジアムへメトロバスで向かいました。スタジアムへ着いてみたら、こっちはそんなに雨が降った形跡もなく、おまけに太陽が出てきて暑い始末。早めに入場してから直射日光を避けてトンネル通路で座っていたら、ちょうど親友であるマリオとバッタリ会いました。そういうわけで、いつも通り2階席の一番上にある最近の指定席に陣取りました。

 

 

土曜日が独立記念日だったので、金曜日の仕事は午前中のみ。マリオから両親の家でメキシカン・ナイト(ポソレ*1やアルコール類ドリンク、そして恒例のダンス)に誘われたのですが、場所が住んでいるアパートから10km以上離れた車でも1時間弱掛かる場所で、なおかつ午後からの大雨が止むのを待っていたら、夜中の良い時間になってしまったので、治安が悪いというリスクを避けて泣く泣く断念しました。翌日もまた午後から誘われたのですが、たまにぎゅうぎゅう詰めになる地下鉄に乗るのも億劫ですし、ウーバーで行っても良かったのですが片道250ペソ(約2000円)かけて行っても、帰りが何時になるか?分からない上に車が捕まる保証もないので、やはり断念。

 

 

リギージャ(プレーオフ)進出圏内である勝ち点24を挙げるためには常に勝利が求められるこれまでのホームゲームで、1勝2分けともう後がないこの試合。加えて相手は、ここまで5勝1敗1分けとリーグ首位を走るアトレティコ・サン・ルイス。かつてスペイン1部リーグでプレーをしていたセンターバック:ウナイ・ビルバオを中心とした固い守りから、ベネズエラ代表の快速サイドバック:ジョン・ムリージョらによるセンタリングをヴィトール・サムエル “ヴィチーニョ“ら強力フォワード陣が自慢のチーム。この日は、スタジアムで売っているビールに特別なカップがサービス。調子に乗ってハーフタイムを迎える前までに2杯飲んだら、スタジアムからピッチを眺めると急に視界が曇ってしまうぐらい、見事に酔っぱらってしまいました。よって試合内容も、ぶっちゃけよく覚えていません。

 

 

ただ最近のスタジアムにおける観客の傾向として、まずセサール・ウェルタへの拍手が物凄いこと。確かにアンドレス・リリーニ前監督が現在CDグアダラハラに所属するアラン・モソを売却した際に、その才能にいち早く目をつけてトレード要員としてピックアップした経緯がありますが、今や押しも押されぬメキシコA代表としてメキシコサッカー1部リーグにおけるナンバーワン・メキシコ人選手となり、初招集された親善試合の対オーストラリア戦では途中出場してすぐに同点ゴールを決めるなど、アントニオ・モハメド監督が手放しで褒めるのも無理はない感じです。対するグスタボ・デル・プレテは、前期ステージ第3節の対CFパチューカ戦(アウェーゲーム)で得点を決めて以来、あまり活躍が目立たないこともあって、物凄いブーイングが恒例となってしまっています。この試合でも後半14分にチームの得点王:ファン・ディネンノとの途中交代を命じられ、ベンチに戻ってからそのやる場のない怒りを椅子に向かってパンチをするなど、今まで見られなかった光景がありました。

 

 

文句なく今シーズン一番の内容による勝利と某テレビ解説者もコメントしていましたが、これまでの8試合で守備陣による13失点は、その1つ1つの理由はそれぞれあるにせよ他のチームと比較して見ても多すぎるのは間違いありません。まずはこのポイントから改善していかないと、毎試合相手チームに先制されてから追いかける展開ばかりでは分が悪過ぎます。ただ両センターバック(リサンドロ・マガジャンとネイサン・シルバ)の出来はさほど悪い訳ではなく、要するにセットプレーなどの集中力不足が主な原因だと思います。この試合先発出場した今シーズン新補強選手:ロドリゴ・ロペスは、ボールロストもなくパス成功率87%とまずまずの出来でした。

 

 

自分自身で近年のPUMASで一番良いチームだったと思える2015年前期ステージ(プレーオフ決勝まで進出して、惜しくもペナルティーキック決着で敗れた)のファンタスティック4と呼ばれた攻撃陣(エドワルド・エレラ、イスマエル・ソーサ、マティアス・ブリトス、フィデル・マルティネス)と比較しても、エドゥワルド・サルビオ、ファン・ディネンノ、ガブリエル・フェルナンデス、そしてセサール・ウェルタらはそれに匹敵するぐらいになるかもしれませんし、3回目のリーグ優勝をした、1990-91年シーズンにマークした578分無失点という記録へあと1分半というところで連続無失点記録を誇った守備陣にはまだまだ敵わないまでも、両サイドバックがもう少ししっかりしてくれば夢ではないぐらいに成長できるかもしれないと思った1日でした。

 

*1:マイスという大粒のモチモチとした白いコーンと、豚肉のダシが効きながらもさっぱりしたスープ