Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ2021年グリッタ前期ステージ 第16節 プレビュー

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PUMASのディフェンダーであるエフライン・ベラルデにとって、このトーナメントでチームのコースを修正するには、チームの感情的な安定が不可欠であった。

「チームの雰囲気は、とても良い。トーナメントが始まって以来、非常に困難な時期を経験しているので、共有している信念は感情的に安定している。チームを立て直すのは簡単ではないと思う」と語った。

 

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「サッカー選手のキャリアにおいて、自分自身が躓いたり、結果を得るために、精神的な部分は不可欠だ。このトーナメント開幕は非常に難しく、多くの逆境があった。結果は我々に非常に衝撃を与えたので、チームにそのエクストラの価値を与えたいと思う。にもかかわらず我々は努力を惜しまなかったが、それでも我々に結果は得られなかった。そういう意味で、我々の一人一人を非常に強くさせた。感情の安定は、我々が目標を達成出来るかどうかに繋がるだろう。」と語った。

 

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彼らが達成した3連勝について、彼は次のように述べた。「チームが立ち直ったポイントは、力強さや決して諦めないこと。そしてハードワークを信じ続けてすることだ。我々は、良い形でそれが出来ている。チームは、機能の問題の方法を軌道修正した。1週間の往復で、勝ち点9だ。それは長い間達成されておらず、際立つことだと思う。チームは決して順風満帆ではなかったし、多くの逆境の後で軌道に修正するのは簡単ではない。」

 

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彼はまた、レギュラーシーズンの最後の数試合にについて次のように話した。「非常に良いレギュラーシーズンの締め括りとなるだろう。我々はレペチャへ(敗者復活戦)のために戦っている多くの1チームだ。我々はまったく何も達成しておらず、リギージャ(プレーオフ)における優勝候補になることも出来ていない。すべてのチームは何かのために戦っていて、そして毎週末メキシコサッカー1部リーグではどんなことも起こり得る。我々自身は、自信過剰になることは出来ない。レペチャへ進出切符は我々自身の手にあるが、土曜日は今まで通りのサッカーをしなければならない。」

 

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「我々にとって、これからシーズンの終わりまでの1試合1試合がリギージャの決勝戦だ。我々は進むべき道を真っ直ぐにして、リギージャに参加するという当初からの目標を達成できるのは我々の手に委ねられていると思う。」

そして、彼は次のように説明した。「自分はこのクラブで、非常に難しい瞬間を経験してきた。2部リーグ降格寸前まで行ったこともあれば、ミスを犯す余地がほとんどない状況もあった。しかしシーズン当初に掲げた目的を達成できるかどうかは、まだ我々の手に委ねられている。レペチャへ進出するという結果を達成するために自身の能力に自信を持って、信じ続ける。」

 

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「PUMASのようなビッグクラブに所属しているため、超えなければならないハードルは、常に高くなっている。チームにはレギュラーシーズンにおいて総合順位表の第4位まで入ることで、リギージャの2ndレグをホームスタジアムで戦うという公約と責任があり、リーグ優勝を争わなければならない。レペチャへに進出するだけでは、それらは達成出来ない」と語った。

彼の意見では、オリンピック・スタジアムのスタンドに観衆がいることも、チームの好成績に貢献しているということだ。「間違いなく、観衆は良い結果を達成するための非常に重要な要素であった。それは、我々が(無観客試合の時に)とても懐かしく思っていたものだ。我々の観衆がチームと繋がって、前進するために応援してれることは不可欠なものだ。」

 

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アンドレ・リリーニ監督の仕事について意見を求められた彼は、次のように答えた。「彼は今シーズン、非常に困難な状況でチームを率いた若い監督だ。彼は、非常に良いものを持っている。それは選手たちとの交わりだ。良いサッカーをする集団を持つことは、常に良い結果を得て、望む目的を達成するのに大いに役立つ。」

またミゲル・メヒア・バロンが、サブスポーツディレクターに就任したことも強調した。 「クラブの誰か歴史的な人物がいることは報償であり、付加価値だと思う。勝ち点を積み上げて、良い結果を得るためにサポートすることが我々に対して貢献出来る全てだ。」

 

元PUMAS首脳陣:マリオ・トレホによる、今シーズンの現状分析

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PUMASは最下位でリギージャ(プレーオフ)へ進出し、リーグ優勝した2004年前期ステージの再現が可能

 

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1977年に選手として、また2009年と2011年に首脳陣としてそれぞれメキシコサッカー1部リーグをPUMASで優勝したマリオ・トレホは、2004年に当時メキシコサッカー1部リーグ初の連覇を成し遂げたのはPUMASであると強調した。そして今回再びその歴史が再現可能であり、それを望んでいると述べた。

 

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「チームは、すでにレペチャへ(敗者復活戦)への進出に近づいている。ここ数戦の勝利を楽しむ必要がある。 しかし、残り3試合の難しいゲームがやってくる。願わくばPUMASが勝ち、チームが前進して欲しい。それは、チームのクオリティ、良い雰囲気、そして観客の素晴らしいサポートという要素を持っている。 さらに強調したいのはPUMASは相手チームにとって、非常に難しいライバルであるということだ。」と彼はコメントした。

 

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PUMASは総合順位表の第14位(勝ち点17)であり、非常に困難であったが、対ファレスFC戦、対クラブ・レオン戦、そしてクラブ・ティファナ戦に3連勝し、レペチャヘ進出争いに加わった。そして今新たな成功を収めるため、対CFパチューカ戦(アウェーゲーム)、対サントス・ラグーナ戦、そして対クルス・アスル戦(共にホームゲーム)に臨まなければならない。

 

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「チーム内における一致団結は非常に重要であり、勝利は良い雰囲気とさらなる団結を作り出すが、有能で真剣な選手たちがいるので、彼らは地に足を付いていると確信している。 勝利を楽しむのは有効だが、状況と待っている対戦相手をよく分析する必要があり、己を信頼してはならない。すぐに我々のクラブが最良の順位にあるのを見ることができると思う。」と、彼は付け加えた。

 

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彼は、現在のトーナメント形式を批判する人々に同意した。 しかしルールはそこにあり、それらはメキシコサッカー1部リーグ議会のすべてのメンバーによって合意されたものであり、誰のせいでもない。それを、うまく活用しなければならない。 これはPUMASが実際に行っていることであり、ごく最近まで困難な状況にあった。

 

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「しかし残り試合がある以上、それらを勝たなければならない。総合順位表にひしめいているチーム間の差はほとんどないので、勝ち点を積み重ねなければならない。レペチャヘに進出するんだということを強く意識して、これまで経験したリーグ開幕からの悪かった状況が奪うものは何もない。それは、その場の状況に適応するだけだ。」と、彼は振り返った。

 

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今のところ、彼はまた、選手たちがピッチで示している統合と連帯を、アンドレ・リリーニが率いるチームの主な強みと見なしている。 「自信と戦術理解があるのは、手に取るように分かる。このチームの主な特徴であったものや本来あるべき闘志を取り戻したことを示している。 それは1戦ごとに膨らんでおり、良い結果とともに力強く本来いるべきポジションへと到達しつつある。」

 

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そして彼は、別の側面についても考えた。

「観衆は非常に重要な要素であり、それは争っている場面で特別なものを与えてくれる。彼らをサポートし、時に要求をし、後押ししてくれる観衆と共に感じることは、ピッチでなくてはならないものを満たしてくれる。彼らが観衆のいる試合で良い結果を達成し、そのホームゲームは残り2試合ある。」

メキシコリーグ2021年グリッタ前期ステージ 第15節 レビュー

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試合後の記者会見におけるアンドレス・リリーニ監督によるコメント要旨

 

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「数試合前の試合の結果はネガティブなものだった。そして、何も議論出来なかった。今日、それが出来るようになった。我々がしなければならないことは、浮足立ってはならないということ。良いサッカーをしながら成長し、メンタル的に非常に強くなることだ。まだ何も勝ち取っていない。未だにレペチャヘ進出圏外であって、リギージャに進出しなければならない。」

 

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「前を向いていかなければならない。この問題は我々自身の成績が悪かったことが引き起こしたものであり、我々自身で抜け出さなければならない。1試合順延を含めて残り3試合、非常に良い位置にいるが、それは非常に難しいだろうから全ては我々自身次第だ。」

 

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「フォワードはゴールを決めることが仕事だ。 敗北した試合の理由を語ったり議論したりするのは難しい。 言い訳はしたくない。 違いは得点だ。 私たちはそれに従わなければならない。 我々はアイデアを持っているチームであり、それを維持する必要がある。」

 

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「下部組織出身選手たちがプレーしていることにとても満足している。 今日、自分はそれらを統合する必要があり、観衆が後押ししてくれていることは、自分にとって貴重なものだ。」

 

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「全ては、我々自身次第だ。我々はビッグクラブにいるので、プレッシャーはある。前を向いて進まなければならない。我々自身がこういう問題を招いたのだから、ここから抜け出さなければならない。対CFパチューカ戦に集中すべきだ。」

 

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「クラブ・ティファナを圧倒したが、今は浮足立ってはならない。誰もが期待に応えているので、満足度は非常に高い。誰もが、各自の課題に取り組んでいる。」

 

メキシコリーグ2021年グリッタ前期ステージ 第15節 UNAM 3-1 Tijuana

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まだ生き残っている!PUMASがクラブ・ティファナを倒し、レペチャヘ(敗者復活戦)を目指す

 

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PUMASが3連勝で勝ち点9を獲得、クラブ・ティファナに大量得点勝ちでレペチャヘ進出圏内へ

 

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今シーズンこれまでたった1勝しか挙げていなかったPUMASのレペチャヘ進出という奇跡は、非常に現実味を帯びてきた。1週間でファレスFCを1-0、クラブ・レオンを2-1、そしてオリンピック・スタジアムのホームゲームでクラブ・ティファナを力強く3-1で倒し、3連勝を達成したからだ。PUMASの得点者は前半44分アルトゥーロ・オルティス、後半1分ファン・ディネンノ、同10分ファビオ・アルバレス。クラブ・ティファナはオリンピック・スタジアムで433分無失点(後期ステージ第3節対アトレティコ・サン・ルイス戦以来)を破る、後半20分ブラディミル・ロローニャによる得点であった。

 

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この勝利でPUMASは総合順位表の第13位となり、クラブ・ティファナは引き続き最下位のまま。そして今、PUMASはレペチャヘ進出を自身の結果次第で手に入れる可能性がある。来週CFパチューカをアウェーゲームで訪れ、この連勝を伸ばすと同時にリギージャ(プレーオフ)進出も夢ではなくなった。

 

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主審:フェルナンド・エルナンデスによるキックオフの笛と共に、PUMASは前半開始からボールを奪って相手ゴールを目指した。対するクラブ・ティファナはカウンターアタック狙いで、自陣に引いて守備に専念した。セバスチャン・サウセドによる右サイドからのセンタリングに、ペナルティーエリア中央で合わせたファン・ディネンノが倒され一時はペナルティーキックの判定がされたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のレビューをされた後に無効となった。

 

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PUMASはこのプレーの後さらに攻撃の手を緩めずに、ファビオ・アルバレスがペナルティーエリア外から力強いシュートを放ったものの、ゴールポスト右側を掠めてスタジアムの1万1千人を沸かせた。前半はスコアレスドローのままハーフタイムへと思われた時、コーナーキックからのこぼれ球を拾ったエリック・リラによるセンタリングは、エリア内でフリーになっていたアルトゥーロ・オルティスへ。これをヘディングシュートで決めて、先制。

 

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後半に入ると、クラブ・ティファナは今シーズンリーグワースト守備陣(被得点22)の本領を発揮し始めた。ゴールキーパー:ホナタン・オロスコによるスローインからウルグアイ人ディフェンダーのホナタン・ラクがエステバン・パベスへボールを不用意にパス。これをファン・ディネンノがカットして、ダイレクトシュート。これで難なく、追加点を挙げた。

 

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さらにその直後、今度はそのファン・ディネンノが右サイドから珍しくセンタリングを挙げたボールをファーサイドで待っていたファビオ・アルバレスがダイレクトボレーでネットへ突き刺し、3点目。このゴラッソで、ほぼ試合の勝敗は決まった。その後、クラブ・ティファナも反撃を試みる。コーナーキックからのセンタリングをルーズボールとなったところを、ペナルティーエリア内でブラディミル・ロローニャが落ち着いてゴール右隅へ押し込み、3-1とした。

 

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クラブ・ティファナの得点にもかかわらず、PUMASは更なる得点を目指していたので、相手チームの空いたスペースを利用して得点チャンスを創出した。右サイドをほぼハーフラインからゴールラインまで突破したアラン・モソが、最後は相手ゴールキーパーとの1対1になり、フワッと浮かしたボールで狙ったゴールは惜しくもゴールポスト左側を掠めた。こうして試合は終わり、この勝利でPUMASは漸く総合順位表の真ん中辺りまで進出。レペチャヘ進出へ向けて、さらに前進したのであった。

 

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2021年前期ステージ・リギージャ(プレーオフ)とレペチャヘ(敗者復活戦)の展望

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クラブ・アメリカは、2021年前期ステージのリギージャ準々決勝進出を確保するのに最も近い位置にいる

 

メキシコサッカー1部リーグの行方はほぼ定まっており、各クラブチームはリーグ優勝争いの可能性を賭けて最後の勝ち点を狙っている。直接リギージャ進出可能である総合順位表の第4位まではほぼ決まっており、第5位から第12位のチームはレペチャヘ進出を余儀なくされる。

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近況報告

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イラプアトへ移住して、およそ半年。未だにコロナ禍は完全に終息しておらず、オリンピック・スタジアムにおける観戦も1年半の中断後に再開されましたが、ワクチン接種をしたとはいえ安心して訪れるまでには至っておりません。これまでに行われたリーグ戦でトルーカにおけるアウェーゲームも、かねてからネメシオ・ディエス・スタジアム改修後に心待ちにしていましたが断念。先日の対クラブ・レオン戦も、平日開催でしたがイラプアトから1時間程度で行ける距離にもかかわらず断念。本格的なスタジアムにおける観戦は、おそらく来年以降になるだろうと思っています。

 

おかげさまで何とか就職した某日系企業の通訳として現在従事しておりますが、来月で仮契約期間の半年が終了。おそらくは本契約となるであろうと思われますが、専門用語や現地スタッフによる会話のスピードなどと日々格闘しております。加えてイラプアトという街は周辺の工業団地にある日系企業が多数存在する関係で日本人駐在員家族が多く住んでおり、それにより必要となる住宅の賃貸契約が企業側から支払われる(我々現地採用は、各自個人負担)ため、メキシコ人大家らの要求通りに家賃を設定するため、家賃が非常に高くメキシコシティなみであるのには閉口しています。

 

オフの過ごし方は専ら自宅アパートで洗濯や掃除に追われ、前述の通りこれまでのサッカー観戦が無くなったことで仕方なくケーブルテレビによる実況を見るぐらいですが、今後もずっとメキシコに住み続ける以上早く家族を持って、本来あるべき姿の人生を送らなければならないなとはかねがね思っております。メキシコ人女性は主に出会い系アプリを中心に探していますが、いかんせん自分の理想が高い関係で簡単にはいかない現状が続いています。この件に関しては進捗があり次第、機会を見てまたご報告できればと思います。

 

メキシコに住んでいて常に思わされるのは、自分の生活状況がPUMASの成績に直結するという点です。8年前に住んでいた際にも、今のサポーター仲間に出会った頃は就職するにも一苦労していて、チームもシーズンを通して1勝しかできない状態でした。いざ日本へ帰国するという段になって初めてリーグ戦でぶっちぎりの首位となり、リギージャでもあわやリーグ優勝かというところまで行きました。そして今回再びリギージャ決勝戦まで行ったものの、惜しくも準優勝。自分はそれまで働いていた会社を辞めて、メキシコシティで就職出来たと思ったのも束の間、何とか現在の会社に雇用されて、チームはシーズン開幕から常に総合順位表の最下位近くという状況。仕事の同僚には、ウチのクラブは5年おきにリギージャ決勝戦でプレーをするので、次回は2025年ぐらいかなと冗談で言うくらいです。ただレビューにも書いた通り、ミゲル・メヒア・バロンがクラブの立て直しを本格的に着手しているので、長い目で見守って行きたいなと思う今日この頃です。

ミゲル・メヒア・バロン

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ミゲル・フランシスコ・メヒア・バロン

1944年9月6日生まれ(77歳)。選手時代(1964年~1976年)は全てのキャリアを通して、PUMASでセンターバックとしてプレー。

 

 

1988年から監督としてのキャリアをPUMASでスタート、メキシコサッカー1部リーグの1990年~1991年シーズンにレギュラーシーズンを首位(25勝8敗5分け)として勝ち点55をマーク(計67得点は、リーグ9度目の最多得点。得点王は、ルイス・ガルシアの26得点)。リーグ優勝決定戦で最大のライバルであったクラブ・アメリカを1stレグ(アステカ・スタジアム)で3-2(得点者は、ルイス・ガルシアダヴィッド・パティーニョ)。2ndレグ(オリンピック・スタジアム)で1-0と計3-3(得点者は、リカルド・フェレッティ)でアウェーゴール差によって倒し、クラブ3度目のリーグ優勝を飾る

 

 

1993年にはCFモンテレイの監督を経て、メキシコ代表監督に就任。同年メキシコとして初めてコパ・アメリカ(エクアドル大会)へ出場、決勝戦において対アルゼンチン代表と2-1で敗れ、惜しくも準優勝。同年北中米カリブ海地域(CONCACAF)のゴールドカップ(メキシコ・アメリカ共同開催)へ出場、アステカ・スタジアムで行われた決勝戦において対米国代表と4-0で勝利して、優勝。

翌年北中米カリブ海地域(CONCACAF)の代表として、FIFAワールドカップ(米国大会)へ出場、準優勝したイタリアと同組のグループEを全てのチームが1勝1敗1分けで並ぶ中、得失点差で決勝トーナメントへ1位通過。しかしながら決勝トーナメント1回戦の対ブルガリア戦で、1-1のドロー(PK戦で1-3)と敗れた。

1996年以降はアトランテFCやUNALティグレス、プエブラFCらの監督を務め、2001年に再びPUMASの監督を経て、キャリアを終えた。

 

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2014年からはUNALティグレスにおいてリカルド・フェレッティ監督の助監督として、2015年コパ・リベルタドーレス(南米サッカー連盟=COMEBOLが主催する、クラブチームによるサッカーの大陸選手権大会)で準優勝、2015年前期ステージ・2016年前期ステージ・2017年前期ステージ・2019年後期ステージと4度のリーグ優勝。加えて2020年には、FIFAクラブワールドカップにおいて決勝戦で対バイエルン・ミュンヘン戦(1-0)と惜しくも準優勝という輝かしい黄金時代を築く。

2021年にPUMASのスポーツ副社長に就任、現在に至る。

 

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というわけで、自分が初めてメキシコへ来てメキシコサッカー1部リーグを知り、PUMASを応援するようになる前には3度目のリーグ優勝を果たし、その後メキシコ代表監督に就任していました。当時のメキシコ代表は北中米カリブ海地域では無敵の強さを誇り、主にPUMAS下部組織出身選手たち(ホルヘ・カンポス、クラウディオ・スアレス、アルベルト・ガルシア・アスペ、ルイス・ガルシアら)が中心で構成されていました。

その後、自分が2度目にメキシコへ来た際には元PUMASのリカルド・フェレッティ監督とUNALティグレスで常勝軍団を率いて、2015年後期ステージ・リギージャ決勝戦で壮絶な死闘を繰り広げ、最終的にPK戦でPUMASが敗れました。

そして今回、自分にとって3度目のメキシコでPUMASのスポーツ副社長に就任。何か奇妙な縁を感じますが、長年一緒に仕事をしてきたリカルド・フェレッティ監督と袂を分け合い、監督は現在ファレスFCを率いてメヒア・バロンは古巣の復活を託された形になりました。就任早々に、それまで大した結果を残せなかった補強選手:ガブリエル・トーレスを解雇。クラブ在籍選手たちの大掃除という業務をしています。残念ながら今シーズンは、開幕から多くの怪我人を抱えながら不本意な成績を収めていますが、来シーズン開幕からは本来あるべき姿を取り戻してくれるだろうと期待しています。

 

メキシコリーグ2021年グリッタ前期ステージ 第14節 レビュー

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アンドレス・リリーニ監督は、PUMASとミゲル・メヒア・バロンの関係がどのようになっているのかを明らかにした

 

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PUMASは、今シーズンのプレーオフでのポジションを争う希望を与える、貴重な勝ち点3を追加することができ、クラブの副社長が基本的な基盤となっている

 

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水曜日の夜、PUMASはクラブ・レオンのホームスタジアムでの勝利に驚かせた。 2-1のスコアで貴重な勝ち点3を維持することができたので、トーナメントの最高の締め括りを改めて目指す。 試合後の記者会見でアンドレ・リリーニ監督は、ミゲル・メヒア・バロンから受けた影響について話した。

 

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まずPUMASのスポーツ副社長とクラブの経営陣との親密さがチームの発展の基本であり、主にここ数試合で連勝をしたことでリギージャ進出のために勝ち点を積み重ねていることを指摘した。またPUMASの選手たちを扱うために何らかのアドバイスやアイデアを必要とするときはいつでも、副社長が監督の懸念について話し合える関係性であり、放置しないことを指摘した。

「副社長はとても近くにいて、自分がアドバイスを求めるときはいつでも共にいる。毎日、彼は自分と一緒だ。」

 

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さらに監督は副社長を立派な人格だと説明し、PUMASの副社長の仕事は男子チームから始まり、特にチームのコーチスタッフへのアプローチから始まったことを強調した。 少しずつクラブへの加入において、内部運営の実態を知り始めた。そしてメヒア・バロンの経験とアドバイスを活用することの重要性を強調し、 日々アップデートしていると主張した。

「彼は立派な人格を持った人間で、すべてのことを知り尽くしている。我々との仕事を、主に監督業から始めた。自分は、彼がそばにいることを活用しなければならない。繰り返すが、彼は毎日自分と共にいる。」と、述べた。

 

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PUMASがこの試合1-1のドローで終わると思われたとき、マルコ・アントニオ・ガルシアがゴラッソを決めて、キャリア2点目をマークした。 彼はこの試合ベンチ入りし、最後の数分でゴールを決め、対クラブ・レオンに2-1で勝利し、レペチャヘ進出の可能性を維持した。試合はフアン・イグナシオ・ディネンノが前半43分に先制したが、ビクトル・ダビラが後半15分に同点に追いつき、後半29分に途中出場したマルコ・ガルシアが43分に勝利のゴールを決めた。

 

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今月初めにクラブ・アメリカに敗れた後、アンドレ・リリーニ監督は、前期ステージのレペチャヘに出場するには、PUMASはほぼ完璧にシーズンを締め括らなければならないと語った。 これまでのところ、PUMASはそのように進んでいる。この試合の結果、PUMASは連勝で勝ち点14を獲得し、レペチャヘ進出のための総合順位表の第12位まで、あと勝ち点2というところまで来た。PUMASは対クラブ・レオン戦8試合未勝利という記録を破り、最後に倒したのは2018年9月1日であった。アンドレ・リリーニは記者会見でPUMASの勝利について話し、次のように述べた。

「レペチャヘ進出する可能性をに維持する勝ち点3を獲得し、国内で最高のプレーをしているチームの1つとの素晴らしい試合をした。それは多くの努力と気質を必要とする勝利だったし、我々は対戦した相手チームから重要な勝利をもぎ取った。」

 

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一方で今シーズン残りの最後の3節の締めくくりについての彼の予測を共有した。

「我々はビジターとして、この規則正しいパフォーマンスを維持する必要がある。試合に関して話すことはない。何故ならば、これまで無得点の試合で良いサッカーをしてきたからだ。 日曜日にホームゲームで勝つという目標を維持する必要がある。重要な一歩を踏み出しましたが、最後の一歩ではない」と、彼は付け加えた。

 

 

メキシコリーグ2021年グリッタ前期ステージ 第14節 León 1 - 2 UNAM

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後半43分、マルコ・ガルシアのゴラッソで、PUMASがクラブ・レオンのホームで勝利を収める

 

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クラブ・レオンのホームスタジアムにおけるPUMASのドラマティックな勝利で、2021年前期ステージにおけるレペチャヘ(敗者復活戦)進出に向けて僅かな望みを残す

 

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PUMASは2021年前期ステージにおいてベストゲームを展開し、クラブ・レオンのホームスタジアムという厳しい状況において、2-1で制し今シーズンの3勝目を挙げ、驚くべき勝ち点3で未だレペチャヘ進出の望みを残している。圧倒的に不利だと思われた第14節、ファン・イグナシオ・ディネンノと下部組織出身選手:マルコ・ガルシアによるゴールで、価値ある勝利を収めた。

 

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前半はクラブ・レオンがボールを支配していたが、PUMASは攻撃することを諦めなかった。PUMASの守護神:アルフレード・タラベラの守るゴールを目指す力強さに欠けた相手に対して、カウンターアタックを試みながら前半をノーゴールで折り返した。前半44分、セバスチャン・サウセドが右サイドの高めのポジションから繰り出した正確なセンタリングから、最期はファン・ディネンノが倒れ込みながらも楔となって押し込み、先制。

 

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後半15分、この試合を勝てば得失点差で総合順位表の第4位(リギージャ=プレーオフの際に、2ndレグをホームゲームで戦えるアドバンテージが与えられる)に食い込む可能性のあったクラブ・レオンは、執拗な右サイドからの攻撃でリペナルティーエリア内のバウンドボールから、最期はビクトル・ダビラが押し込み同点に追いついた。

 

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しかしながら勝利の女神はクラブ・レオンではなく、最終的にPUMASに微笑んだ。後半43分、クラブ・レオンの悪いビルドアップからボールを奪い、ペナルティーエリア手前にいたファン・ディネンノから左サイドを駆け上がったマルコ・ガルシアへ叩き、そのままドリブルから最後は強烈な左足のシュートで相手ゴールキーパー:ロドルフォ・コタの守るゴール右上隅に突き刺した。

 

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この勝利でPUMASは勝ち点14に到達したものの、引き続き総合順位表のブービー。しかしレペチャヘ進出の望みを残している。一方でクラブ・レオンは前述の第4位へ上がる可能性を失い、勝ち点19で第7位で今シーズンの残り数試合を迎えることになった。

 

メキシコリーグ2021年グリッタ前期ステージ 第13節 レビュー

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PUMASは、完璧なシーズンの締め括りをしに行く:アンドレス・リリーニ

 

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PUMASの観衆を前に手にした勝利は、トーナメントの終盤を迎えるにあたってモチベーションが上がった

 

一見珍しいようだが、PUMASは勝ち点11で総合順位表の後ろから2番目の位置にいるにもかかわらず、リギージャ(プレーオフ)への出場権を獲得したり、レペチャヘ(敗者復活戦)に参加したりするチャンスがある。FCファレスに対する勝利は、トーナメントでリギージャもしくはレペチャヘへ進出するという信念を維持し、PUMASの監督であるアンドレ・リリーニは、この目標を達成するために完璧なトーナメントの締め括りを模索することを明らかにした。

 

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「我々はそれが完璧でなければならないことを認識しなければならない。我々はこういう状況(12戦2勝5敗5分け)に陥り、そしてそれから抜け出さなければならない。残りのホームゲーム3試合、アウェーゲーム2試合。目標はずっと変わらない。リギージャ(プレーオフ)へ進出し、未だ残っている可能性を逃すことは出来ない。それらは勝ち点3であり、価値があって、チームは息を吹き返した。この試合のおかげで我々が望んでいるものからはほど遠いものの、まだ生き残っている。残り5試合で、このチームのアイデンティティを示さなければならない。」

 

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一方で、監督はオリンピック・スタジアムへ観衆が戻ったことに満足していることを示した。

「それは、大きな喜びだった。自分はこのチームに1年3か月在籍しており、ホームゲームで観客との試合に参加したことはなかった。勝利を収めた神に感謝する。この場にいること、彼らに勝利をプレゼント出来たことで幸せだ。自分は、いつももう一人の選手(観客)がいなかったと言ってきた。」

 

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この勝利は、より多くを与えることができるサッカー選手:ワシントン・コロソによる得点のおかげであったと監督は言った。

「彼は興味深い選手であり、彼がスタメンであり、決定的になることができるように、我々はより多くのハードワークをしてきた。自分は彼のパフォーマンスに満足しており、彼はそれに値する。そして、彼をサポートしなければならない。」

 

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PUMASは、来週の半ばにクラブ・レオンのホームでアウェーゲームを戦う。もしここで敗れるようなことがあれば、レペチャヘ進出への期待を失うので、賢いサッカーをして勝ち点を挙げたいところだ

「我々は非常に緊密で選手層が厚い相手に直面し、彼らは数年間維持しているレベルを持っているので、負ける必要はない試合を組み立てる。難しい試合であり、知性を持ってプレーし、集中して団結しながら全てを出し切る必要がある。」

 

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元PUMASのホアン・バスケスが、今日イタリアのジェノアCFCでデビューした。この状況は、監督を感動させた。

「彼のデビューを聞いて、非常に嬉しい。メッセージを送って、そして彼は幸せそうだった。 自分は彼を祝福する。彼はヨーロッパにいるメキシコ人で、彼がうまくやっていることはすべてのメキシコ人にとって喜びだ。」