Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第11節 レビュー

 

アントニオ・モハメド監督は、クラブ・アメリカがレフェリングで支配しているという事実には決して言及していないと説明

 

PUMASの指揮官は、メキシコシティダービーの主審:ビクトル・カセレスがクラブ・アメリカの注文に従ったとは決して言及していないと明言した

 

 

前節の試合後の記者会見で語った暴言に対する審判委員会からの経済的な制裁はもはや避けられなくなったが、PUMASのアントニオ・モハメド監督はこう述べた。 試合の主審:ビクトル・カセレスがクラブ・アメリカの注文に従ったとは決して言及していないと明言し、主審はVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でビデオ・オペレーション・ルーム(VOR)からの命令に従ったと強調した。

 

 

2023年前期ステージ 第10節における対ケレタロFC戦勝利後の記者会見で、アントニオ・モハメド監督は先週土曜日に行われたメキシコシティダービーで何が起こったのかについて、話す時間を割いた。クラブ・アメリカは、主審が最初にレフェリングしたものではなく、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による助言のおかげで勝利したというのである。

「審判委員会からの経済的な制裁(罰金)に関しては、自分は全く異なる意見を持っている。 自分は、主審に対して何のクレームも付けなかった。主審は、彼の判定に従わせるつもりだと言っただけだ。なぜならメキシコサッカー1部リーグにおいて、主審がプレーを続行させるというケースや状況は存在しないからだ。 それから主審はVARからの助言に対して、いつもそこから判定する。それが自分の言ったことであり、その他には何も言っていない。なぜなら自分は全てを聞いたので、それならそれらは解釈だ。」

 

「主審は『いや、接触がある。』と言ったが、ジョナタン・ロドリゲスは2歩進んでから自身の体を放り投げ、主審の方を見た」と付け加えた。 しかし主審はオンフィールドレビュー(OFR)へ行き、接触を細かく観察し、VARの注文によってペナルティーキックを課す、自分が記者会見で述べたのはそのことだ。 彼らが何か別のことを言いたいとしても、それは彼らがどのように扱いたいかに過ぎない、単なる意見だ。」

 

 

ウィークデーのナイトゲーム、PUMASが対ケレタロFC戦に4-0で勝利し、喜びを感じている。 クラブ・アメリカとのメキシコシティダービーで負けた後、これは必要な勝利であったし、今は次節の対クルス・アスル戦について考える時だ。 だから、アントニオ・モハメド監督は自分自身を信じていない。アントニオ・モハメド監督はクルス・アスルを信頼しておらず、彼らがアウェーゲームで2連勝していることを思い出した。

「クルス・アスルはその調子を取り戻しつつあり、対アトレティコ・サンルイス戦と対クルブ・ネカクサ戦のアウェイゲーム2試合に連勝した。 ヘラルキーを持った歴史あるクラブであって、我々はそこで彼らと対戦する。以前にも言った通り、我々の目標は出来る限り上位でリギージャ(プレーオフ)へ進出することだ。」

 

 

監督はFIFA国際マッチデー(今回のメキシコ代表には、チームからセサール・ウェルタとフリオ・ゴンザレスが招集)のリーグ戦中断前に、対クルス・アスル戦に勝利する重要性を強調した。

「この試合に勝って、FIFA国際マッチデーに休むには理想的な試合であり、我々がやってきたことを再確認する試合だ。」

 

 

対ケレタロFC戦の勝利について、監督はマヌエル・グラルテによるオウンゴールとオマール・メンドーサの退場が試合の流れを変え、その後PUMASが勝利を収めることができたと認めた。 

「今日はオウンゴールとペナルティーキックで全てが変わった。チームは良い試合をしたが、今はあまり深く分析しないようにしよう。改善すべき点はたくさんある。」

 

 

今節の先発メンバーに加えたさまざまな選手変更について、彼は

「我々はこれまで出場していなかった選手のことや、土曜日(対クルス・アスル戦)にフレッシュな選手たちを起用することについても考えた。今節先発出場したサンティアゴ・トリゴスやヘスス・モリーナもそうだ。そして相手チームが守備ラインを大きく上げた試合だったので、我々はチームのエースストライカー2名を起用してプレーをしたかった。それが重要であったし、背の高い選手たちだから空中戦でもカバーしてくれた。」

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第11節 UNAM 4-0 Querétaro

 

PUMASがオリンピック・スタジアムにおける対ケレタロFC戦で大量得点、メキシコシティダービー敗戦で受けた衝撃から回復

 

 

ファン・ディネンノによる2得点で、PUMASは総合順位表の第4位へ上昇

 

 

PUMASが前節のメキシコシティダービー敗戦から巻き返し、逆にケレタロFCはオリンピック・スタジアムにおけるアウェーゲームで散々な目にあい、セサール・ウェルタとホセ・カイセドの欠場にもかかわらず、4―0の大量得点による敗戦を喫した。次節のメキシコシティダービー(今度はアステカ・スタジアムにおける対クルス・アスル戦)に準備万端であるPUMASの得点者はファン・ディネンノ(前半41分、後半22分)とネイサン・シルバ(後半4分)、そしてマヌエル・グラルテによるオウンゴールであった。この力強い勝利の結果、PUMASは勝ち点18で総合順位表の第4位へ浮上、対するケレタロFCは暫定で第12位となった。

 

 

セサール・ウェルタは間違いなく、PUMASの中心選手である。セサール・ウェルタの欠場は、サイドにおける奥深い攻撃やアイデアを持ったプレーが無いことで、PUMASの攻撃における依存度と欠陥を示した。しかしながら、ケレタロFCのミスにより先制点を挙げるチャンスを得た。

 

 

前半25分までにPUMASが放った枠内シュートは、たった1本のみ。よって、この先制点はサプライズであった。アドリアン・アルドレッテによる左サイドからのセンタリングは、相手ゴールキーパー:ギジェルモ・アリソンの手に直接収まったかのように見えたが、マヌエル・グラルテの足がボールの軌道を変え、直接自陣のゴールへ吸い込まれた。

 

 

時間が経過してもPUMASは敵陣において存在感を示さない状況が続いたため、このまま1-0でハーフタイムを迎えると思われたが、オマール・メンドーサがPUMASに追加点を与えるチャンスを創出した。 ディフェンダーはガブリエル・フェルナンデスのシュートを避けるために手を差し込んだ。 主審はVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でプレーを確認しペナルティキックを宣告し、これをファン・ディネンノが冷静に押し込んだ。

 

 

PUMASは後半開始から得点差を広げることを狙って、4分その報酬を得ることに成功した。ペナルティーエリアの端でファウルを受けたアドリアン・アルドレッテが、フリーキックを獲得。ペナルティーエリア内へ蹴り込んだボールは、簡単に相手ゴールキーパー:ギジェルモ・アリソンの手に届くかに見えたが、ネイサン・シルバがその前に出て、ヘディングでゴールへボールを流し込んだ。

 

 

この夜はPUMASにとっても、そして後半22分に2得点目を決めたファン・ディネンノにとっても素晴らしい夜となり、このゴールで大量得点とチームの勝利を決定づけた。

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第10節 裏話-2

 

例(プロフィール画像)の彼女とは、おかげさまで毎週末もしくは少なくとも隔週末に会って夕食をしているのですが、先週末はあいにく娘さんが風邪を引いてしまい、残念ながらちょろっと会うのみでしたが、その際に珍しく「サプライズよ。」と言って、上記画像のPUMASのぬいぐるみをプレゼントしてくれました。なんでも以前にメキシコ国立大学で学んでいたことがあるらしく、「あなたのPUMASを忘れないように。」とのことでした(苦笑)。

 

 

今回のメキシコシティダービーマッチは約4年ぶりの観戦ということもあって、少々奮発してクラブ・シートというピッチ脇の特等席。価格がやけに高いなと思ったら、ドリンクとフード(タコスやハンバーガー)が食べ放題付きでした。先日のこともあるので最近はあまりビールを飲まないようにしているので、あまりお買い得感はありませんでした(苦笑)。

 

 

さて話題を試合のほうに戻すとして、今シーズンのクラブ・アメリカ新監督は、東京オリンピックでブラジル代表を優勝に導いた、アンドレ・ジャーディン。アントニオ・モハメド監督が試合後の記者会見で話していましたが、このダービーマッチでクラブ・アメリカはわざとボールをPUMASに持たせて、カウンターアタックを狙う作戦に出ました。特に気になったのは、相手チームのコーチ陣。監督よりも選手たちへ試合中、具体的に指示を出しているのが印象的でした。

 

 

特にセサール・ウェルタへのマークは徹底しており、いつものように自由にプレーをさせてくれませんでした。マッチアップは今メキシコ代表でも売り出し中のケビン・アルバレス。おまけにイエローカードを貰ってしまう始末で、次節の対ケレタロFC戦(1週間に2試合で、平日のオリンピック・スタジアムにおけるホームナイターゲーム)を累積5枚で出場停止となってしまいました。そして裏話-1にも書いた通り、ホセ・カイセドが負傷退場。彼もまた、次節欠場を強いられてしまいました。

 

 

いつも書いているように、PUMASの泣き所はサイドバック。特に右サイドのパブロ・ベネデンドは総合順位表の下位チーム相手であればまだしも、今回のような一流クラブが相手だとまだまだそのスピードに付いていけません。今回のマッチアップはブリアン・ロドリゲスで、何度もピンチを招いていました。

 

 

前述のホセ・カイセドに代わって途中出場したのが、アルトゥーロ・オルティス。この試合セサール・ウェルタ同様、存在感を失っていたのが相手フォワードのフリアン・キニョネス。これは流石に元メキシコ代表というプレーぶりで、ほぼ完璧に抑えて仕事をさせていませんでした。

 

 

同様にして、相手のストライカー:エンリ・マルティンをキッチリ抑えていたのが、リサンドロ・マガジャン。ネイサン・シルバとの両センターバックは非常に安定感があり、決勝点となったペナルティキックを誘発したマンマークの受け渡しさえ無ければ100点満点の出来でした。ホセ・カイセドの負傷退場、そしてアルトゥーロ・オルティスの投入で、結果的に5バックにしたのが良かったのかも知れません。

 

 

最後にこの試合の個人的なMVPは、ゴールキーパー:フリオ・ゴンザレス。ペナルティキックも一度は完全にセーブしたかに見えましたが、残念なことにリバウンド処理を誤ったのみで、ここ数戦の出来は素晴らしいの一言。今後の試合にも、改めて期待したいところ。2023年前期ステージ・メキシコシティダービーに寄せてで書いた通り、クラブ・アメリカの攻撃の中心でもある、チリ代表:ディエゴ・バルデスの欠場によって、本来のプレーが出来なかったことを考えると、PUMASが攻めあぐねてしまった感が強いです。

 

 

4年ぶりのメキシコシティダービーマッチは残念な結果となってしまいましたが、次節の平日ナイターゲームの後はこれもまたメキシコシティダービーの対クルス・アスル戦(同じくアステカ・スタジアムにおけるアウェイゲーム)。今回の座席は試合の全体が見にくいピッチレベルだったので、試合全体が見渡せるようにもう少し上の方で観戦する予定です。

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第10節 裏話-1

 

クラブ・アメリカが、メキシコシティダービーマッチでPUMASに勝利した理由

 


緊張感と論争が存在したメキシコシティダービーは、その激しさを特徴づけていた

 

 

クラブ・アメリカはアステカ・スタジアムのピッチで、PUMASを1対0で破った。ジョナタン・ロドリゲスによる唯一の得点で、クラブ・アメリカは勝ち点3を獲得し、総合順位表の首位を取り戻した。試合において様々なディテールが存在し、レフェリングに対する論争が話題となったので、クラブ・アメリカの勝利の理由を紹介したい。

 

 

  • エンリ・マルティンによるゴール無効

 


  • 試合開始早々、スタメンに復帰しキャプテンを務めたクラブ・アメリカのストライカーが先制ゴールを決めた。ペナルティーエリア内でリバウンドを拾った後、エンリ・マルティンはフリオ・ゴンサレスのゴールエリア内でフィニッシュした。しかしながらそのわずか数分後、試合の主審:ビクトル・アルフォンソ・カセレスは、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のレビュー結果、エンリ・マルティンがパブロ・モンロイの頭を蹴ったことがわかり、PUMASのディフェンダーが試合中に横たわったままになったことから、その得点を無効とした。そしてブースへレビューをしに行く際にエンリ・マルティンによるクレームに対して、イエローカードを掲示した。

 

 

  • ホセ・カイセドの負傷

 


  • 同様に前半30分経過後、アントニオ・モハメド監督のプランにおける最も重要な選手の1人が負傷した。 ホセ・カイセドは筋肉に不快感を感じ、ピッチにおいてプレーを続けることができなくなった。ホセ・カイセドは試合から退場したくなかったため、涙を流しながらカートに乗ってピッチを去った。 その後、アントニオ・モハメド監督はスキームを修正し、アルトゥーロ・オルティスを投入し、ディフェンスラインを5バックに変更した。

 

 

  • レオナルド・スアレスによるゴールバー直撃弾

 

 

  • レオナルド・スアレスはフリオ・ゴンサレスのリバウンドをペナルティーエリア外で拾い、決定的なチャンスを逃した。 そのボールは先にクロスバーに当たって、ゴールラインのわずか数センチのところに跳ね返った。 彼はVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のレビューを要求したが、ボールは明らかにゴールの外にあり、クラブ・アメリカの先制点は失われた。

 

 

  • クラブ・アメリカにとって有利なペナルティーキック判定

 

 

  • 後半、フリオ・ゴンサレスがジョナタン・ロドリゲスにペナルティーキックを与えた。 ジョナタン・ロドリゲスはネイサン・シルバの嫌なリバウンドから1対1に突入し、PUMASのゴールキーパーがペナルティーエリア内で彼をつまずかせた。主審による当初の判定はゴールキックだったが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)は主審を呼び出しレビューした後、ペナルティーキックの判定をした。結果としてジョナタン・ロドリゲスがこれを蹴って、そのリバウンドを押し込み先制点を決めるために取ったペナルティだった。

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第10節 レビュー

 

アントニオ・モハメド監督:クラブ・アメリカは、これまでのプレースタイルを変えて攻撃をすることをしなかった

 

PUMASの監督は、ピッチにおいては自身のチームの方が優れていたと述べた

 


クラブ・アメリカはPUMASよりも優れており、それが彼らにとっての勝利が正当である理由だが、PUMASのアントニオ・モハメド監督は、相手チームにもっと期待していて、ましてや後ろに引いて守り重視のプレーをするようなチームではないと語った。
「まず我々は、クラブ・アメリカが引かずに攻撃すると予想していた。 今日そのクラブの歴史は以前と比較して変わったが、負けた時はしっかりと準備をしなければならない」と述べ、試合終了時にクラブ・アメリカのサブメンバーとの間に何が起こったかは明らかにしないと付け加えた。

 

 

「ベンチでは何も起こらなかったし、ピッチで起きたことはその場に置き去りにされた。たった1つ言えるとすれば、我々は改善しなければならないということだ。明確なのは、リスペクトを勝ち取ったことだ。我々はこの4か月間取り組んできたが、今日クラブ・アメリカは後方に引いた陣形を取ってカウンターアタック狙いの試合をしたが、それは今後の学習経験となるはずだ。」

 


監督によれば、今は状況を分析する時期ではないという。

「いや、まだシーズンは残っている。今シーズンの分析は、シーズン終了後に行なう。前半序盤に、両サイドバックが共にイエローカードを貰ってしまっては、厳しい。ピッチで何が起こったのか?は周知の事実なので、重要なことはそれが我々にとっての教訓となるということだ。敗戦はチームにとって痛ましいが、そのプレー態度や試合内容については何も非難を受ける必要は無い。 我々は負けるに値しなかったが、今は次節の試合を考える(負傷退場したホセ・カイセドは、次節不出場の予定)ことが先決だ。」と、語った。

 

 

監督の考えは主審の仕事を批判することではなかったが、熱くなったせいでPUMASの監督はビクトル・カセレスに対して厳しく発言した。 監督は彼のことを、命令に従うことしか知らない男だと評し、メキシコシティダービーの対クラブ・アメリカ戦でもまさにそれを果たした。 「自分は、主審に対して意見を言うつもりはない。ただ、服従させていると思う。彼は判定に従わせるために来た人間だ。」と、試合後の記者会見で語った。

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第10節 América 1-0 UNAM

 

クラブ・アメリカが、ジョナタン・ロドリゲスの得点でメキシコシティダービーを制す

 


スタンドは熱狂し、またスタジアム入場の際には大混乱が起こり、物議を醸し出した1戦でクラブ・アメリカがメキシコシティダービーを勝利する

 


クラブ・アメリカがメキシコシティダービーを勝利した。62,707人が観戦したこの1戦で、観客が入場する際に混乱が生じ、スタジアムへのアクセスシステムの欠点が再び露呈した。 クラブ・アメリカが1-0で勝利したが、この試合は物議を醸すことになるだろう。 この勝利で、総合順位表の首位に返り咲いた。 上昇傾向に陰りが見えてきたPUMASにとっては、痛恨の敗戦となった。

 


メキシコサッカー1部リーグにおいて2つのチーム色、2つのチームのイデオロギー、そして2つの全く異なる愛の情熱を示す試合があるとすれば、それはメキシコシティダービーだ。なぜなら両クラブが共に好調な際に行われる電撃的な試合であって、それはピッチにおいても、スタンドにおいても、オープンマインドでプレーが繰り広げられるからだ。 クラブ・アメリカとPUMASは、情熱に満ちた2つの宗教である。そしてピッチ上では、両チームによるそのライバル関係、そしてそれを克服したいという願望が見て取れ、両クラブの選手たちはこの試合によって刺激されていた。アステカ・スタジアムにおいて、名声を求める2つのクラブが互いに鎬を削った。

 


試合は一進一退で成功もミスもあり、感情や論争さえ巻き起こったが、クラブ・アメリカが先に得点を決めたため、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が試合の主審:ビクトル・カセレスをレビューするように呼び、エンリ・マルティンがパブロ・モンロイの頭を蹴ったため、クラブ・アメリカのゴールパフォーマンスは水の泡となった。得点は無効になったものの、クラブ・アメリカはPUMASのディフェンダーによるその前のプレーで足を踏み付けられたと後半に入っても、試合の強度が低下することはなかった。どの選手も眉間にしわを寄せず、体と体のぶつかり合いを諦めずに戦ったフィジカルな試合だった。

 

 

それはある意味メキシコシティダービーという試合に相応しいプレーをしているかどうか?のテストであり、全員がそれに合格するようなプレーをしていた。しかしサッカーという視点から見れば、試合はあまり盛り上がらなかった。レオナルド・スアレスの放ったシュートは惜しくもクロスバー直撃した。PUMASは逃げも隠れもしなかったが、実際のところクラブ・アメリカと対峙することはより困難であり、PUMASはさほど素早くなく、ボールを持ったときは時間をかけた。 PUMASはクラブ・アメリカの攻撃陣が素晴らしいことを認識しており、中盤におけるプレーと守備面においてうまく組織していた。

 

 

PUMASはセサール・ウェルタを頼りにしていたが、サイドラインはしっかりとガードされており、プレーが他の試合のようにうまくいかなかったり、チームメートを見つけようとして最後のタッチを逃したりしていた。 ガブリエル・フェルナンデスのシュートがコースを外れた場面が最も得点チャンスとして明らかなものであったが、ホセ・カイセドの負傷により選手交代をしなければならなくなったことで、代わりのボランチを投入せざるを得なくなった。そしてクラブ・アメリカはボールを持って動かしたが、攻撃は進まず、アディショナルタイムにブライアン・ロドリゲスがシュートを打ったとき、相手ゴールキーパー:フリオ・ゴンサレスにぶつかり、シュートを弾かれた。 前半は多くの見どころがあったものの、スタンドが絶叫するような場面は無かった。

 

 

後半31分、PUMAS守備陣によるマンマーク受け渡しのミスで、ジョナタン・ロドリゲスが抜け出したところをフリオ・ゴンザレスがそのシュートブロックを試みたところ、はじめ主審はファールを宣告しなかったが、その後VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が呼び出して、レビューをさせたところペナルティーキックの判定となった。ジョナタン・ロドリゲスはこれを蹴ったが、フリオ・ゴンザレスがこれを止めたものの、そのリバウンドを押し込み決勝点となった。

 


クラブ・アメリカが先制したことでPUMASの反撃が期待された。アントニオ・モハメド監督はファン・ディネンノをピッチへ送り出し、チームは歯を食いしばって最後の力を振り絞ったが、タイムアップの瞬間が目前に迫っていた。PUMASの反撃はさほど攻撃的ではなく、逆にクラブ・アメリカの守備がより効果的であったため、最終的に勝利を収め総合順位表の首位に返り咲いた。

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第10節 プレビュー

 

フリオ・ゴンザレスが掲げた対クラブ・アメリカ戦の目標「我々の目標は、自陣における失点0だ」

 

PUMASのゴールキーパーは、メキシコシティダービーに対して準備万端。そして自分の望みは無失点だが、それが達成できなくても勝てば満足すると断言

 

 

クラブ・アメリカは今節時点で総合順位表の第2位であり、この2023年前期ステージで注目を集めている。が、だからといってクラブ・アメリカがメキシコシティダービーの本命であるとは考えていない。フリオ・ゴンサレスにとって、この手のライバル関係では試合にどう臨むかは重要ではないという点を除けば、それほど大きな違いはなかった。

「両チームともに、非常に拮抗している。クラブ・アメリカは素晴らしいチームであって、それは我々も同様だ。ダービーマッチでは、本命であること以上に経験した情熱と試合の意味によってすべてが平等になる。総合順位表では非常に順位が近く、勝ち点3差しかない。この試合は、非常にエキサイティングなものになるだろう。」と、受け入れた。

 

 

PUMASのゴールキーパーは、メキシコシティダービーが何を意味するのかを知っており、したがって勝利が必須であることを知っているが、それは毎試合同じだと述べた。

「我々はビッグ・クラブなので、すべての試合に勝たなければならない。明らかにこの試合は、我々のダービーマッチなのでより重要だ。 勝利すれば勝ち点3の価値はあるが、今シーズンを締め括る際には、非常に重要な感情的な後押しとなるだろう。」

 

今シーズン、それを達成したゴールキーパーはいない。 アメリカはメキシコサッカー1部リーグで最高の攻撃力を誇り、これまでの9試合の全てで得点を決めている。 だからこそ、PUMASのゴールキーパー:フリオ・ゴンサレスは、フリアン・キニョネス、エンリ・マルティン、ブリアン・ロドリゲス、ディエゴ・バルデス、レオ・スアレスらからなる攻撃を最初に止めることを望んでいる。PUMASの選手は、そういった相手選手たちの名前負けするつもりはない。彼は、挑戦する準備が出来ている。

「プロサッカー選手であることに怯えることは無い。 そうでなければ、この仕事に専念しないだろう。クラブ・アメリカには素晴らしい選手がいるが、それは我々も同様だ。チームの形成は、ますます良化しつつある。素晴らしい試合になると確信しているし、勝てることを確信している」と、断言した。

 

 

「相手チームには素晴らしい選手がいて、そのほとんどが各国代表選手だが、我々は素晴らしい守備を結集している。我々の目標は自陣における失点をゼロにすることだが、最も重要なことは得点を決めることだ。目標は失点をゼロだが、もしそう出来なければ、(どんな得点差であれ)我々のチームが勝てば良い。」と、言った。

 

クラブ・アメリカの攻撃的な選手のうち、今回のメキシコシティダービーに先発する可能性がある選手の1人は、昨シーズンの得点王であるエンリ・マルティンだ。

「前回のFIFAカタールワールドカップでは、エンリは理由があってメキシコ代表の先発フォワードだった。彼は素晴らしいクオリティを持っているが、我々は特定の選手に焦点を当てているわけではない。我々は毎試合の準備をしているが、今回もまた他の対戦相手チーム同様に取り組み続けている。」と、受け入れた。

 

 

彼にとって、対クラブ・アメリカ戦はこれが初めてではない。

「1試合でキャリアが変わることもある。以前に対クラブ・アメリカ戦を数試合プレーしたことがある。 自分自身にとってはうまくいっているので、この傾向を続けていきたいと思っているが、ここで重要なのは自分自身ではなく、チームが勝てば目標に到達出来るということだ。 いつもとは違う試合で、とても楽しいし以前のメキシコシティダービーと同じように勝ちたいと思っている。」と、締め括った。

 

 

チーム陣容の違いにもかかわらず、PUMASではアステカ・スタジアムで互角に戦えると信じている。

「我々のチームは、非常に競争力がある。対クラブ・アメリカ戦は素晴らしいパラメーターだが、問題は最も多くの勝ち点を積み上げてリギージャ(プレーオフ)で競うことであり、それは少なくともウチのクラブに相応しい。」と、結論付けた。

 

パブロ・べネベンド独占インタビュー

 

パブロ・べネべンドは、PUMASサポーターに借りがあることを認める

パブロ・ベネベンドは、2011年後期ステージ以来リーグ優勝を出来ていないことにより、PUMASがサポーターの期待に応えられなかったことを認めた

 

PUMASは12年間リーグ優勝を飾れていないというタイトルの間伐に見舞われ、忘れられないトーナメントが続いており、TOPチームには下部組織出身選手の存在が目立っていない。 それはPUMASサポーターにとって、莫大な借りとなったブラックリストと言える。しかしPUMASのチーム内では彼らもそれを認識しており、チームを本来相応しい場所に返り咲くために取り組んでいる。 これは、PUMASの下部組織出身選手であるパブロ・ベネベンドが述べたものだ。

「我々はこのタイトル不足を重々承知しており、それがチームにとって非常に大きな悩みとなっている。 まるでホームスタジアムでリーグ優勝を達成した時のように、共に祝杯を上げ、その幸せをいつも応援してくれるサポーターにお返ししたいという強い願望を持っている。」と、述べた。

 


現在23歳の右サイドバックはサポーターに恩義があることを認めており、PUMASは総合順位表の首位を目指して戦わなければならないと語った。
「PUMASというクラブは、常に総合順位表の上位で戦わなければならない。 細かい部分を詰めていくと、我々は首位を目指して戦い、リーグ優勝を目指すことになると確信している。PUMASは常にリーグ優勝を目指して戦わなければならないチームだが、最近はそれが出来ていない。」と、述べた。

2021年のメキシコサッカー1部リーグデビュー以来、パブロには3人の監督(アンドレス・リリーニ、ラファエル・プエンテ・デル・リオ、アントニオ・モハメド)が就任し、その状況は「多くの部分において多かれ少なかれ影響を受けるかもしれないが、それが自分自身を改善し、成長し続けるのに役立っている。」

 


現時点で勝ち点15を獲得したPUMASはリギージャ(プレーオフ)進出圏内に位置しているが、これはアントニオ・モハメド監督とともに良いパフォーマンスを見せているチームにとってはありえないものだ。 しかしながら、チームは多くの勝ち点をここまで失ってきた。

「我々は、攻守にわたる一貫性が欠けていた。チームは良い試合をしたが、最終的に勝たなければならない。」と、言った。

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ・メキシコシティダービーに寄せて

 

今シーズンのクラブ・アメリカは、9試合のうち5勝1敗3分(1敗は開幕節のホームゲーム対ファレスFC戦1-2)。しかしながらチームのエースであるメキシコ代表:エンリ・マルティンは、7月31日のリーグスカップ・予選リーグ対コロンバス・クルー戦における途中出場以来、8月6日に右脚内側腓腹筋を負傷しリーグ戦を休場中。加えて前節9月24日のアウェーゲーム、対デポルティーボ・トルーカ戦でチリ代表のミッドフィルダー:ディエゴ・バルデスと、メキシコ代表の正ゴールキーパー:ルイス・マラゴンが負傷を負った。

 

 

さらにメキシコサッカー1部リーグは、2週間後にFIFA国際マッチデーを控え来週ダブルヘッダー(平日と土日に2試合)が組まれており、上記各国代表選手らは2026年FIFAワールドカップ北中米大会・南米予選などの試合があり、コーチ陣は今週末のメキシコシティダービーで無理をさせるわけにはいかない事情がある。よって、ブリアン・ロドリゲス(ウルグアイ代表)やリチャルド・サンチェス(パラグアイ代表)も同様にして、フル出場はさせることはないだろう。こういった状況を踏まえると、たとえホームゲームのメキシコシティダービーとはいえ、到底フルメンバーで臨めない一戦で、リギージャ(プレーオフ)のような大一番ではなく、たかがリーグ戦のレギュラーシーズンの一戦であることを考えると、引き分けという結果であれば上等と考えても無理はない。

 

 

対する我がPUMASは今シーズン、9試合のうち4勝2敗3分(2敗はともにアウェーゲームの対ファレスFC戦1-4と、対サントス・ラグーナ戦1-2)。幸いにして各国代表選手がクラブ・アメリカのようにいないのに加え、唯一セサール・ウェルタのみがメキシコ代表として、前述のFIFA国際マッチデーで10月13日の対ガーナ代表と10月17日の対ドイツ代表という親善試合へ召集される見込みである。

 

 

ただメキシコでよく言われる習わしの1つとして、ダービーマッチはそれまでにどのような成績(例えば、今回のPUMASのように連勝中)で臨むことより、どういった態勢で臨むか?が極めて重要であるということだ。したがって仮にクラブ・アメリカがメンバーを落として試合に臨もうが、PUMASがこれまで好調のまま臨もうが関係ないということになる。いずれにしても、1年に2回(レギュラーシーズンに限る。リギージャを加えれば、その限りではない)というメキシコシティダービー、加えて当日のスタジアム周辺の雰囲気は他のリーグ戦の試合と比較にならないぐらい、独特な緊張感に包まれる因縁の一戦を平日である今から一週間楽しむことにしよう。

 

Believe in love

 

アグアスカリエンテスからメキシコシティに移住して、はや2ヶ月が経過しました。今回の移住はただ個人的にメキシコシティに住むのが好きだからということだけではなく、プロフィール画像に写っている彼女と今後家族になるという目標がある部分が、これまでの移住と大きく違います。3年半まえに知り合った後にアグアスカリエンテスへ移住したため、遠距離恋愛が始まってその後コロナ禍を迎えました。半年後に念願だったメキシコシティの仕事に就職したにもかかわらず(試用期間中に不採用となった)、逆にその際にはそれまで取れていた連絡が音信不通となり、会うことすら叶いませんでした。

 

 

その後イラプアトで1年半を過ごし再びアグアスカリエンテスへ戻った訳ですが、もう二度と連絡があることはないだろうなと思っていた矢先の3月末に、再び音信が復活。4月半ばに再会を果たしました。そして「あなたのことが大好きです。共に人生を歩み、一緒にいたい。」と、初めて告白されました。改めて直接顔を合わせて会話をする重要性を強く感じた訳ですが、約500kmという距離の壁は非常に大きく、何とかしてメキシコシティの就職を強く希望していたところ、現在の会社へ就職が出来ました。

 

おかげさまで2週間に一度はゆっくりと週末に会えるようになったのですが、まだまだ越えなければならない関門があります。それは自分自身の離婚という問題で、約40万円以上掛かる日本への航空券の捻出は非常に困難であったのですが、サポーター仲間で親友のパコ(アエロメヒコに四半世紀以上勤務)が、社員割引で約5万円以下というチケットを予約してくれました。来月の中旬に一時帰国して、役所で所定の手続きをしたうえで解決しようとしております。

 

 

現在彼女の娘さんが幼稚園に入園して、相変わらず両親のもとで子供の世話をする傍らインターネットで洋服を売るだけで生計を立てるのは非常に厳しい状況なので、少しでも足しになればということで、将来共に暮らすためのウォーミングアップがてら経済援助をしています。そういう自分自身もさほど裕福な生活を送っているわけではないので、かなり厳しい状況ではありますが、すべては幸せな生活をともに送るために一歩一歩進んでいる感じです。

 

相変わらずこれから先どうなるのか?見当もつきませんが、自分の中ではこの世に神様は生きていて、いつでも自分のことを導いているからこそ常にその存在を信じていて、なおかつ強く願い続ければきっと叶うという信念を持って、ひたすら前に進んでいる状況です。ありがたいことにメキシコシティでそれまで以上の仕事をさせていただいており、早ければ今年の年末には嬉しいニュースがお届けできればと思っております。最終的な夢は、親子でオリンピック・スタジアムへPUMASのホームゲーム観戦です。そしてもちろん、悲願である8度目のリーグ優勝を生で見ることです。