Pumas de la UNAM

メキシコサッカー1部リーグのクラブ・ウニベルシダ・ナシオナルを応援している日本人の備忘録

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第14節 レビュー

 

アントニオ・モハメドは、チームにおける最高の選手が退場になることはあり得ないと断言し、「あれはファウルではなかった」と語った

 

PUMASの監督はセサール・ウェルタに対するレッドカードがファウルではないと確認した後、主審に対して抗議した

 

 

アントニオ・モハメドは率直かつ簡潔で、メキシコサッカー1部リーグにおいて連敗を喫した後、多くを語らなかった。今度はアウェーゲームの対クルブ・ネカクサ戦で、PUMASの監督は動揺してビクトリア・スタジアムを後にし、レフェリングするのは非常に難しいと断言したセサール・ウェルタの退場は、彼の個人的な意見では主審による誤審であったとさえ言えた。

 

 

「あのような内容の試合を分析することはできない。チーム最高の選手が退場になったら、ファウルをせずに試合をするのは非常に難しい。 我々は今シーズン残り3節の試合に向けて全力を集中するつもりだ」と、語った。

アントニオ・モハメド監督は、対クルブ・ネカクサ戦における敗北の責任は選手にあったのかと尋ねられたが、その答えは明白だった。 「セサール・ウェルタにとって、何の罪もない」と、断言した。

 

 

監督はそれ以上、何も言えなかった。 彼は、敗戦とチームに対して残された状況についてのいくつかの質問にほとんど答えることができなかった。この試合の結果、プレーイン(敗者復活戦)を経ずにリギージャ(プレーオフ)への進出が複雑になっている。監督は自信を持っているが、最後まで結果は分からない。 「敗戦を喫することはいつも痛いし、次の試合に向けて回復しなければいけない。 まだ試合内容の分​​析は行っていない。まだ試合が終わって間もないので、また別の機会に見てみましょう。残り3試合があるので、様子を見てみよう」と、締め括った。

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第14節 Necaxa 1-0 UNAM

 

PUMASはメキシコサッカー1部リーグにおいて、総合順位表の最下位:クルブ・ネカクサに対して手痛い敗戦を喫する

 

 

PUMASはビクトリア・スタジアムにおいて、1点差で敗れる

 

 

PUMASは、アグアスカリエンテスで悲惨な夜を過ごした。 チームは試合に勝つ本命としてアウェーゲームで訪れ、クルブ・ネカクサが現在最悪の状況であることを利用することつもりであるように見えたが、最終的にはPUMASにとって大きな負担となるビクトリア・スタジアムで敗戦を喫した。セサール・ウェルタの退場は、この試合結果を決定的にした。数的劣勢が目立たないこともあったが、PUMASには彼に代表される攻撃陣のゴールもなかったからだ。クルブ・ネカクサにとってこの1ー0の勝利はホームゲームにおける今シーズン初白星であり、総合順位表の最下位から脱出出来るかのように見えたが、この後の試合でクルス・アスルもまた勝利を挙げたため、結果的に再び最下位のままとなった。

 

 

試合は内容的に汚く、とてもフットボールとは言い難いものとして始まった。両チームによる数々のファール、そして前半30分までゴールの枠へ飛んだシュートは0本といった有様であった。PUMASにとって最初の悪いニュースは前半12分、セサール・ウェルタがエミリオ・マルティネスに対してぶつかったことによるファールで、一発退場となったことであった。試合の主審はVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でレビューを行ない、セサール・ウェルタがレッドカードに値すると判断した。試合はそのままエキサイトしたまま続き、アントニオ・モハメド監督の助監督:グスタボ・レルマもまた審判団に対するクレームによって退場処分となった。PUMASは少しずつピッチにおいては馴染み始めたが、ホームチームは攻撃の明確さを欠きつつも試合の主導権を握ったままであった。

 

 

その流れを断つべくガブリエル・フェルナンデスが、ゴール前左サイドで受けたボールをコントロールし、反転しながら放ったシュートは残念ながら中央から走り込んだグスタボ・デル・プレテが押し込む寸前で、逸れていった。その後もPUMASは前線でプレッシャーを掛けようとした。グスタボ・デル・プレテがペナルティエリアの外から放ったシュートはポストのギリギリのところで惜しくも外れ、これに対してクルブ・ネカクサはサプライズによるゴールを避けるために守備エリアを調整したものの、中盤を支配するまでには至らなかった。

 

 

PUMASにとって2番目の悪いニュースは、後半にやって来た。クルブ・ネカクサによるプレーでゴールキーパー:フリオ・ゴンザレスがクリアするために飛び出したがボールをコントロール出来ず、ヘスス・モリーナがこれを助けるために近づいたが逆にキーパーと衝突。チームドクターが負傷の具合を確認するためにピッチへ入り、その数分後には試合再開した。クルブ・ネカクサによる数的優位は試合中ほとんど目立たず、試合中のほぼずっとボールを持っていたのはPUMASであった。数少ないチャンスで、エドガー・メンデスへクルブ・ネカクサの攻撃陣がスルーパスを送った場面では、得点チャンスであるかのように見えたが、フリオ・ゴンサレスが何とか抜け出してゴールを防いだかに見えた。

 

 

PUMASにとって全ては最高の結果が得られたかのように見えたとき、後半37分についにクルブ・ネカクサが決勝点を揚げた。 ブライアン・サムディオは自信を持って、PUMAS守備陣からのプレッシャーを受けずに低いシュートを放ち、ゴールキーパーが守っていたポストに当たった。最悪の事態は、それだけではなかった。 PUMASにとって3番目の悪いニュースは、センターバック:アルトゥーロ・オルティスに対してレッドカードを与えたときにもたらされた。 しかし主審がVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)をレビューした後、一発レッドカードの判定を変更し、その制裁をイエローカードへ変更することを決定した。エドゥワルド・サルビオはアディショナルタイムに同点ゴールを狙ったが失敗し、チームはここ直近6試合で3敗目を喫することとなった。

 

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第13節 裏話

 

対CFモンテレイ戦におけるPUMASの敗因について

 

PUMASは試合を通して攻撃を優勢に進めていたが、後半のアディショナルタイムに逆転を喫し、オリンピック・スタジアムにおいてサポーターの前で痛烈な打撃を受けた。ここでは2023年前期ステージ第13節における、対CFモンテレイ戦の敗因について紹介する。

 


力強さ不足とアディショナルタイムにおける失点

PUMASは試合の主導権を握り、攻撃陣のミスで繰り返し容赦し続けたが、CFモンテレイは90分+3分のアルフォンソ・ゴンサレスの枠内シュート1本で勝利するまで辛抱強く待った。PUMASの守備面における欠点を示した右サイドでのプレーでボールはその場に残され、CFモンテレイの攻撃的ミッドフィールダーがゴールに向かって左足でゴールを決め、CFモンテレイのサポーターにとっては日曜日の正午、照りつける太陽の下でサポートし続ける中、価値のある遠征となった。

 


セサール・ウェルタとそれ以外の10人のプレーヤーたち

現在PUMASにおいてセンセーションを巻き起こしているフォワードのセサール・ウェルタは、左サイドでディフェンダーのビクトル・グスマンやセバスティアン・ベガスらとのせめぎ合いを見せたが、スピードやフェイントでチームメイトのペナルティエリア内への侵入を防ぐために、ほぼ乗り越えられない壁を築いた。
セサール・ウェルタはチームメイトがそこにいなかったにも関わらず、PUMASの攻撃におけるウェイトの多くをサイドで担い、残りの攻撃ラインは相手ゴールキーパー:エステバン・アンドラダが守るゴールに向かって殺到したため、試合の主役として浮上した。この任務に果敢に取り組んだものの、ドリブル突破を図る度にミスのオンパレードであった。

 


試合中における負傷による選手交代は、攻撃の重心を逸らすことに

CFモンテレイのフェルナンド・オルティス監督は、前半11分左サイドバックのエリック・アギーレと17分ジョルディ・コルティソが負傷したため、前半20分前に2度にわたる選手交代を余儀なくされ、それぞれセバスティアン・ベガスとロドリゴ・アギーレを途中出場させることで当初のフォーメーション4-2-3-1から4-4-2に変更した。セバスティアン・ベガスの場合、チームは攻撃面での比重を落としたものの、ポジションごとに交代しながら守備で大成功を収め、PUMASで最も重要な選手であるセサール・ウェルタのドリブル突破をほぼ完全に封じた。

一方、ロドリゴ・アギーレの加入により、CFモンテレイはロヘリオ・フネス・モリとの2TOPでプレーすることが可能となったが、試合を通して彼の貢献は注目されることはなく、相手チームにとってゴールへのシュートに対する危険をもたらすこともなかった。 注目に値したのは、そのロドリゴ・アギーレが後半25分にネイサン・シルバとの衝突により退場し、これも退場を余儀なくされたことだ。 

 


アクシデント続きの試合

オリンピック・スタジアムのピッチにおける決闘は、双方の負傷のため、かなりの時間にわたって最大8回中断された。 前半11分にエリック・アギーレが右太ももの違和感のためピッチを離れてロッカールームに向かい、その6分後にはジョルディ・コルティソがリサンドロ・マガジャンとの口論で肩から転倒し、同じく負傷退場した。前半はCFモンテレイのジョナタン・ゴンサレス、ロヘリオ・フネス・モリ、エクトル・モレノ、セバスティアン・ベガス、エステバン・アンドラダの6枚とPUMASのネイサン・シルバのイエローカードで終了したが、主審がアディショナルタイムとして8分追加したことは注目に値する。後半もまた何度か中断されたが、後半25分のネイサン・シルバとロドリゴ・アギーレの衝突によってピッチ上で引き続きプレー出来るか?試みたものの、べストコンディションではなかったために両選手が退場となった。

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第13節 レビュー

 

アントニオ・モハメド監督は、PUMASは敗北するのに相応しくなかったが「ゴールを決めたほうが勝つ」

アントニオ・モハメド監督は、チームのプレーが良かったが、サッカーではゴールを決めた者が勝つと認めたものの、PUMASにはそれができなかった。

 


PUMASは勝ちに行って試合を通して勝利を目指したが、最終的には得点を奪うことが出来ず、チームは土壇場でのゴールという最悪の形でホームゲーム無敗を失った。おそらく彼らはそれ以上のものに値するだろうというときだった。引き分けだったが、アントニオ・モハメド監督にとって、オリンピック・スタジアムをそのまま去る必要はなく、結果は気に入らなかったが、受け入れる以外に選択肢はなかった。
「実際相手チームがこの試合放ったシュートは6本うち枠内は1本のみであったが、それが唯一の得点だった。サッカーではゴールを決めた方が勝ちだ。 我々は負けるに値しなかったが、負けを受け入れて次のことを考えなければならない。 改善すべき点はあるし、敗戦はとても傷ついたし、負けるべく試合ではなかったし、僅差でさえなかった。 3つか4つの明確な得点チャンスがあったが、それらを決めることができなかった。だからこの結果は、公正だと思う。」と、試合後の記者会見で語った。

 

 

監督にとって明確であったのは、あまりにも多くの試合中の負傷から選手たちが回復するのに時間がかかり、さらにはVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でレビューされたプレーさえも気に入らないと述べた。

「アディショナルタイムが前後半合わせて18分。 CFモンテレイは勝ちに行くチームだが、これだけのアディショナルタイムは多すぎる。でも負けは認めなければならない。 この敗戦は痛手だが、前に進まなければならない」と、語った。

 


PUMASは勝ち点21のまま、2023年前期ステージにおける総合順位表の第3位に留まった。次節はアウェーゲームの対クルブ・ネカクサ戦となる。だからこそ監督は、この時点で負けるわけにはいかないと受け入れた。

「我々は、常に謙虚さと熱意を持って取り組んでいる。 負けることはプロセスの一部であり、この敗戦による打撃はチームが成長し、試合では土壇場で負ける可能性があることを理解するのに役立つ。来週の金曜日には、素晴らしい試合をするだろう。このような試合の結果が故に負けるわけにはいかない。」と、語った。

 

 

そしてCFモンテレイに対しては、セサール・ウェルタが決定力を発揮できないことを認めた。

「多くの試合で彼は我々に道を切り開いてくれた。 しかし、今ではそれは不可能だ。チームがそれらの得点チャンスを得ていないように、より攻撃のバリエーションを探さなければならない。 選択肢はあったが、チームにとって素晴らしい試合ではなかった」と、語った。

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第13節 UNAM 0-1 Monterrey

 

PUMASが今シーズンホームゲーム無敗が絶え、対CFモンテレイ戦に敗れる

 

 

PUMASは開始直後から負傷に見舞われたCFモンテレイを倒すことができず、後半アディショナルタイムにアルフォンソ・ゴンサレスによる得点によって0-1で敗れる

 

 

アディショナルタイムに敗北! PUMASは対CFモンテレイ戦に勝つことができず、オリンピック・スタジアムにおける試合は僅差(0-1)の敗戦で終わった。PUMASは総合順位表のさらに上位へ浮上する試みに失敗したが、CFモンテレイは怪我から回復したアルフォンソ・ゴンサレスのおかげで、貴重な勝ち点3を加えて直接リギージャ(プレーオフ)進出圏内へ突入した。セサール・ウェルタへのマクシミリアーノ・メサによる厳しいマンマークがあった試合で、一方でファン・ディネンノによる指摘でペナルティーキックの判定にならなかったハンドについても議論が巻き起こった。

 

 

前半最初の 4 分間で、セサール・ウェルタには 2 度の得点チャンスがあったが、いずれも力強さの欠如で決定的な場面を生かしきれずに終わった。最初のシュートは威力を欠いており、2つ目はCFモンテレイによるクリアミスを無駄にし、チームメイトへパスをすることでシュートを試みたが、得点に結びつかなかった。前半15分はCFモンテレイにとってまるで拷問のような時間で、2つの選手交代を行った。エリック・アギーレは筋肉痛のためプレー続行が出来ず、代わりにセバスティアン・ベガスが投入された。 さらに、ジョルディ・コルティソはリサンドロ・マガジャンによって倒され、肩をつかまれたまま数分間立ち上がれなかったため、ロドリゴ・アギーレとの交代を余儀なくされた。

 

 

試合は膠着状態となり、CFモンテレイへ5枚​​、PUMASへ1枚のイエローカードが出て、決定的なチャンスはなかったものの、セサール・ウェルタがフリーキックをガブリエル・フェルナンデスへボールをパスしたが、相手ゴールキーパー:エステバン・アンドラダが立ち塞がってゴールを守り、あと一歩のところまで迫った。クリスティアン・タボに代わって途中出場したフアン・ディネンノは後半にPUMASに欠けていたダイナミックさを与えようとした。 彼の存在感はすぐにそのヘディングシュートによって反映され、エステバン・アンドラダがすでに態勢不利であったにもかかわらず、最後の瞬間にディフェンダーによってクリアされた。 おまけにレフェリーへの度重なるクレームによりイエローカードの警告を受けた。

 

 

後半15分、PUMASは調子を取り戻し、ガブリエル・フェルナンデスに代わってロドリゴ・ロペスが前線に立つと、すぐにミドルシュートを放ち、エステバン・アンドラダがコーナーキックへ逃れた。また空中戦でボール争いをした際に、ネイサン・シルバとロドリゴ・アギーレが頭を打ち、数分間ピッチに横たわったままとなった。 ネイサン・シルバがプレー続行できず、代わりにグスタボ・デル・プレーテがピッチに入った。 ロドリゴ・アギーレの代わりにアンヘル・ジョルダンが途中交代で出場した。これらのミスの後、後半33分にビクトル・グスマンがペナルティーエリア内でハンドを犯したため、PUMASはペナルティーキックの判定で平穏さを取り戻せるかのように見えた。試合の主審は、ファン・ディネンノが彼を倒した後にフィニッシュしたディネンノもボールをコントロールする前にハンドを犯したと判断し、ペナルティキックを科さなかったが、これに対してホームゲームのクラブを応援するサポーターらは大いに不満を抱いた。

 

 

そして10分追加された後半アディショナルタイムにおいて、アルフォンソ・ゴンザレスがリバウンドを押し込み、相手ゴールキーパー:フリオ・ゴンザレスが懸命のセーブを試みたものの、これが試合の決勝点となったのであった。

 

5年ぶりの日本


先日の記事に書いた通り、役所で所定の手続きをしたうえで自分自身の離婚という問題を解決するために、サポーター仲間で親友のパコのおかげ(社員割引で約5万円以下というチケットを予約してくれた)で、約5年(2018年7月26日以来)ぶりに日本へ戻りました。何せ社員割引=ウェイティングリスト*1であったため、まずは24時間前のウェブチェックインを行なったうえで、それ以外の自分と同じような乗客らとの競争でした。加えて最近発生したイスラエル・ガザ戦争のおかげで飛行機ルートが変わる可能性もあり、その場合には本来カリフォルニア州から太平洋へ抜けるところを、スラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ治区ガザに対するイスラエル軍の攻撃に支持を表明した米国軍による軍用機使用ルートの影響で、カナダ・バンクーバー方面を経由すると飛行機の燃料がそれだけ増えるため、空席が減るといった予想外の事態となり、出発日が1日遅れてしまう始末。

 

 

格安で日本へ行けるだけでもありがたいので文句は言えませんが、こんなにハラハラドキドキした経験はここ数年ありませんでした。ともあれ翌日には無事にメキシコシティを飛び立つことになり、約10日間滞在のほとんどが区役所へ行ったり、義弟(妹の旦那)が弁護士をしており、いろいろと相談に乗ってもらったりするうちに、あっという間に過ぎてしまいました。結論からすると、まずは元嫁が住んでいるパラグアイへ今回記入した離婚届を郵送して、それを記入して返送してもらえれば、それを区役所へ提出。万が一、それが出来なかった場合は、その事実やすでに10年以上別離状態であること。また向こうには、自分のものではない娘さんがいることなどを理由に、調停裁判を行なったうえで離婚するというものです。

 

 

いずれにしても自分が今回日本へ行く前に描いていたすぐに離婚が出来て、その後現在の彼女(プロフィール画像)と再婚するというストーリーはお預けとなりましたが、然るべくプロセスを経て本来あるべき姿に戻るという、これまで避けて通ってきた部分をようやく行うことができただけでも、行った価値はあったというものです。加えてもう高齢になってきた両親にも再会出来て、いろいろと世話になったことも今後再びいつ可能かどうか分からない部分もあります。ただ個人的な結論からすると、自分はもう二度と日本へ戻って仕事をしたり生活を送ることはないだろうと思います。次回日本へ行くとすれば、今の彼女を連れて家族に会わせることぐらいでしょうか。なぜならば自分にとってメキシコが一番住んでいて居心地の良く、世界で一番愛する女性がそばにいて、彼女も応援しているPUMASがリーグ優勝をする瞬間をスタジアムで見ることが目的だからです。

*1:Waiting List=飛行機の予約のキャンセル待ちリスト。満席で予約がとれないがキャンセル待ちしてでも乗りたい場合は、ウェイティングリストに載せてもらうことが出来る

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第12節 裏話

 

2026年FIFAワールドカップ北中米大会開催に備え、来年から改修工事を迎えるアステカ・スタジアムに束の間の別れを告げるために、メキシコシティダービー×2戦(対クラブ・アメリカ、クルス・アスル)を普段のオリンピック・スタジアムにおけるチケットのおよそ10倍、5倍以上の金額を支払って、観戦してきました。最近テレビ中継で見ている場所がどんなものなのか?を体感する目的も片方であったのですが、結論からすると試合全体を見渡すには不向きな場所であることが分かっただけでも収穫でした。恐らくこの後、リギージャ(プレーオフ)で再び相まみえる可能性も0ではないので、その際には2階席スタンドに行こうかなと思います。

 

 

自分が現在住んでいるレフォルマ大通り付近からアステカ・スタジアムへ行くには、里親の家があるトラルパン地区へ行くのと同様、まずはメトロバスで終点まで行ってから普通のバスで戻る方法が一般的ですが、毎週末に青果市場に買い出しへ行くのに付き合いがてら、その施設内にあるタコス屋さんでタコス・アル・パストール*1を食べるのは先週行っていたので、今回はウーバーで行くことにしました。時間帯にもよるのですが、試合が行われる時間帯は結構金額が高い傾向にあり、片道約300ペソ程度でした。ただ道中は思ったよりも空いていたので、1時間掛からずに到着。

 

 

スタジアムへ入場してから小雨交じりの天気となり、やや肌寒い気温の中で両チームによるウォーミングアップ。今週は1週間に2試合の日程でしたので、アントニオ・モハメド監督はターンオーバーをして、両ボランチを前節がサンティアゴ・トリゴスとヘスス・モリーナ、今節がロドリゴ・ロペスとウリセス・リバスをそれぞれ起用。右サイドバックに前節はパブロ・べネデンド(途中出場でヘスス・リバス)、今節はパブロ・モンロイ(途中出場でパブロ・べネデンド)を起用。特にサンティアゴ・トリゴスによる対ケレタロFC戦におけるスタッツは、7カバーリング、敵陣における正確なパス46本、2タックル、3クリアとチームナンバーワンの成績でした。

 

 

一番印象的であったのは、センターサークル付近から自陣へ相手チームが侵入を始めると同時に、両センターハーフ(セサール・ウェルタとエドゥワルド・サルビオ)やボランチ(ロドリゴ・ロペスとウリセス・リバス)らが、目の前で物凄いスピードでプレスを掛けていた場面でした。それだけでなく、両チームともに前半はイエローカード各2枚、後半に至ってはPUMASだけで3枚と激しいデュエルの戦いが繰り広げられました。数的不利を避けるために、イエローカードを貰った選手たちはことごとく途中交代を強いられましたが、パブロ・モンロイに関してはこれで累積5枚となってしまい、次節(22日のホームゲーム)対CFモンテレイ戦は出場停止処分となりました。

 

 

ただ代わりに出場した選手たちの中で、目立っていたのがロバート・エルガス。リーグスカップ後にハムストリングで負傷、メキシコシティダービーで負傷明けのリーグ戦出場となりましたが、スタッツは、地上戦デュエル(6/10)、空中戦デュエル(3/3)、正確なパス(12/15)、4タックル、2インターセプト、1クリア&1シュートブロックと漸くチームのシステムに慣れてきたなと思いました。

 

 

アウェーゲームのメキシコシティダービーを勝利したことで、アントニオ・モハメド監督が掲げていた課題である、ホームゲーム同様の試合運びをするという宿題をクリアしたことで、勝ち点24というリギージャ(プレーオフ)進出まであと1勝となりました。残り5節の対戦相手は、ホームゲームで対CFモンテレイ、CFアトラス、CDグアダラハラ。アウェーゲームで対クルブ・ネカクサとクラブ・レオン。ここまでくると、欲を言えばリギージャ直接進出プラス総合順位表の第4位以内(2ndレグをホームゲームで戦える)を目指したいところ。ただここ数節におけるチームの戦いぶりを見ていると、それも全く不可能ではなく、むしろサブメンバーらの充実ぶりは目を見張るものがあります。

 

 

PUMASは現在絶好調で、勝ち点21の得失点差7で総合順位表の第3位。そして我々サポーターは、このアントニオ・モハメド監督におんぶにだっこ状態。なぜならば彼は選手たちを最高のレベルに保ち、彼らにもっと貢献させることが出来るからです。例えば、

 

 

  • セサール・ウェルタは彼のサッカー人生で最高の瞬間を迎えており、メキシコA代表への2度目の招集となった

 

 

  • フリオ・ゴンザレスは、素晴らしい瞬間を過ごしている。以前に周囲からとても批判された時期もあったが、その後今やメキシコA代表へ初招集されるほどに成長した

 

  • 彼は就任時に各ライン(攻撃陣、守備陣)の補強選手を要請し、クラブはそれら全てを彼に与えた。そして彼ら選手たち全員が、今現在良い状態である

 


アントニオ・モハメドという男は、このクラブに規律を与えるためにやって来ました。そして少しずつではあるが前に進んでおり、PUMASの将来はこの男の掌に握られていると言っても、決して過言では無いでしょう。

 

*1:アチョーテという食紅、辛くないチレ、にんにくなどで作ったスパイス液で豚肉をマリネし、それを串に刺し大きなかたまりにして回転させながら焼く。そしてその豚肉をナイフでそぎ落としトウモロコシでできたトルティーヤにのせタコスの具にする。豚肉と一緒にパイナップルも焼いていて、それも豚肉の上にのせてくれる。このトルティーヤ、日本のタコスのイメージと比べると小さめで手のひらサイズなのでぺろっと3つ4つは食べれる。

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第12節 レビュー

 

アントニオ・モハメド監督が対クルス・アスル戦勝利後のPUMASの素晴らしい瞬間を強調

 

PUMASの監督はさらに勝ち点3を追加して、メキシコサッカー1部リーグ2023年前期ステージの総合順位表の第3位となり、リギージャ(プレーオフ)進出へのステップをほぼ確実にしたことを喜んだ

 

 

PUMASのアントニオ・モハメド監督は、アステカ・スタジアムでクルス・アスルを4対1で破り、勝ち点3を加えて第3位につけたチームのパフォーマンスに非常に満足している。メキシコサッカー1部リーグの2023年前期ステージで勝ち点21で総合順位表の第3位を獲得した。

 

 

監督は試合後の記者会見で、選手たちがボールを支配して勝利につながるゴールを決めるためにピッチ上で印象的なパフォーマンスを維持したことを強調した。 彼はまた選手たちが未だ形成中のチームであり、それが試合を重ねるごとに成長していることにも反映されていると強調した。

「我々は未だ形成中のチームだが、それまでに結果を出さなければならないし、修正すべき点もある。今はトーナメントの途中であり、常に勘定は最後に行うものだ。今日のチームは後半素晴らしかった。勝利に値するが、リラックスするわけにはいかない」と述べた。

 

 

「(我々は)このメンタリティーと謙虚さを持ち続けて、1試合1試合考え続けなければならない。 前半は相手チームが我々よりも良いプレーをした。ウチのチームは調整をしてそれが上手くハマって力強さを生んだ。そして、他の試合では経験したことのない力強さを見せた。」と、付け加えた。

 

 

PUMASはここ直近の3試合で、2勝1敗と共に大量得点(4-0、1-4)で勝ち点6を挙げた。これでチームはFIFA国際マッチデーに向けて一時リーグ戦を中断することになるが、アントニオ・モハメド監督は今節2得点を決めたセサール・ウェルタの素晴らしいパフォーマンスをメキシコ代表戦でも発揮出来るように期待している。そして彼の能力が、チーム内でどれほど『不可欠』であるかを理解している。

 


「セサール・ウェルタのトレーニングの際に個別に注意深く観察していると、彼のサッカーはもちろんのことメンタル面においても優れていることがよく分かる。ペナルティーキックを外しても、それを蹴り直して決めるということはいかに彼の個性が優れているかを如実に表している。その謙虚さでチームに貢献し、このまま成長し続けていって欲しいものだ。チームにとって不可欠な選手であることは間違いないし、それは決して小さなことではない。」と、数日前にメキシコA代表に2度目の招集を受けた選手についてコメントした。

 


今節は1週間前のメキシコシティダービーにおける判断に反して、審判はPUMASに有利な判定を下し、アントニオ・モハメド監督に制裁まで科せられた。 前半にペナルティーキックの蹴り直し後、彼はレフェリングについてはもう話さないと決めている。結局それが自分自身の仕事であり、有利になる場合もあれば、そうならない場合もあるからだ。
「人々が受け入れたいのは認識であり、あることがこっちに転ぶこともあれば、別のことがそっちに転ぶこともある。メキシコシティダービーに勝てなかったので悔しかったが、動揺はしていなかった。審判委員会からはすでに十分な罰金を課されたので、その話題についてはもう話すつもりはない。自分とって、それは終わったことだ。」と、付け加えた。

 


今、彼の焦点はリーグ戦再開後の対CFモンテレイ戦だ。選手たちが全うした偉大な試合結果を今は堪能して、最初の短期目標であるリギージャ(プレーオフ)進出を目指して地に足を着けて行くつもりだ。
「今週いっぱいはこの喜びに浸るつもりだが、まだ先は長いし次節の試合を考えなければならない。試合は非常に難しい見通しだったので、今日は本当に嬉しかった。 我々は昨シーズンと今シーズンですでに改善しているが、この道のりを継続しなければならない。」と、締め括った。

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第12節 Cruz Azul 1-4 UNAM

 

PUMASが対クルス・アスル戦における大量得点勝ちでリギージャ(プレーオフ)進出を見据え、クルス・アスルはほぼ今シーズン終了

 

 

セサール・ウェルタによる素晴らしいゲーム、クルス・アスルの反攻が無く試合はPUMAS有利に傾く

 

PUMASはメキシコシティダービーでは欠けていた勇気と決定力を、この試合(対クルス・アスル戦)まで取って置いたかのようなアステカ・スタジアムにおける力強い試合運びで、一週間前には枠内に飛んだシュートがたった2本のみであったのに対してこの試合では4得点を決め、さらに追加点を挙げられたほどであった。この1-4という結果はPUMASにとってリギージャ進出をほぼ確定させ、逆にクルス・アスルにとっては残り5節を全勝しないとそれが不可能となった、まさに今シーズンのクルス・アスルにとってホームゲームは鬼門(4敗1分け)である。両チームは共に1週間に2試合の日程で平日に行なわれた1試合目を勝ってこの試合にやる気満々で臨んだ。

 

 

クルス・アスルは今シーズンのホームゲーム未勝利というどうしても勝たなければならない状況で、PUMASにとってはこの試合で勝ち点3を挙げることでリギージャ進出が見えていた。この試合は、両チームともダメージを受けないことを優先し、攻撃で活力を取り戻すことを優先しており、防御面での警戒を緩めることなく、両チームが選択肢を模索する息詰まる1戦となった。 得点チャンスを試みる場面はいくつかあったが、実際に決定機となるようなものは何もなかった。ただPUMASのゴールキーパー:フリオ・ゴンサレスが活発に見え始めた。メキシコチームA代表に初招集された彼は、ウリエル・アントゥナを狙ったカルロス・ロトンディからのセンタリングを逸らした。

 


PUMASによる攻撃は徐々に活性し始めたが、セサール・ウェルタがその存在感を表すまで明確な得点チャンスを見つけることはできなかった。彼はイエローカード累積(5枚)による出場停止が前節で解けて先発メンバー復帰し、左サイドから入って加速してロドリゴ・ウエスカスを置き去りにし、ラファエル・ゲレロがそのカバーに入ってブロックしたプレーがペナルティーキックのファールとなった。これを相手ゴールキーパー:アンドレス・グディーニョに止められたが、前節試合後の記者会見でアントニオ・モハメド監督が語っていた「主審はオンフィールドレビュー(OFR)へ行き、接触を細かく観察し、VARの注文によってペナルティーキックを課す」というものが、相手ゴールキーパーがフライングしたので、今度はペナルティーキックの蹴り直しが課せられたのであった。2度目のキックはセサール・ウェルタがアンドレス・グディーニョを見事に欺いて、前半29分にPUMASが先制した。

 

 

クルス・アスルがしなければならなかったのは、その一歩を踏み出し、決意と信念を示し、熱意を持ってプレーすることだけだったが、PUMASは手堅い守備ブロックを固めており、加えてクルス・アスルのストライカーらの狙いはベストではなかった。アンヘル・セプルベダはほとんどその存在感を無くしていた。ウリエル・アントゥナとカルロス・ロトンディは両サイドで意欲的な攻撃を仕掛けたが、その効果は現れなかった。しかしセットプレーからのミスで同点に追いつかれた。 イグナシオ・リベロが左サイドのコーナーキックを蹴って、ファン・ディネンノがこれをクリアしようとして短くカットしたものの、ウリセス・リバスやガブリエル・フェルナンデスも届かないところを間に合ったのはアンヘル・セプルベダで、アディショナルタイムに再び(前節アウェーゲームでハットトリック)クルス・アスルを救う同点弾を押し込んだ。

 


後半に入ってアントニオ・モハメド監督は、ファン・ディネンノを下げてロバート・エルガスを途中出場させることで、ディフェンスラインを3バック+2サイドバックに修正し、セサール・ウェルタにより自由にプレーをさせる決断をした。PUMASはこのフォーメーションに慣れるまで時間が掛かり、途中ネイサン・シルバがアンヘル・セプルベダをフリーにしてしまい、危うく同点ゴールを決められるところであった。これに対して自由さを得たセサール・ウェルタは後半15分、自陣からボールを奪ってドリブル突破。相手ディフェンダーを引き連れて、放ったシュートはゴール左隅上に突き刺さった。

 


クルス・アスルは追い越された不安とリギージャ進出のために勝利する必要性に打ちのめされ、リアクションをする方法を見つけることができず、PUMASは攻撃を開始した。 セサール・ウェルタはあわやハットトリックかというシュートを外したものの、幸運の女神がに微笑んだのは後半27分、ウリセス・リバスが放ったミドルシュートはフアン・エスコバルに当たり、逸れたボールはもはや相手ゴールキーパー:アンドレス・グディーニョが身動き1つ出来なかった。こうしてPUMASが、クルス・アスルよりさらに前へ先行する3点目を決めたのであった。

 

 

クルス・アスルはもはやリアクションをする気力も残っていなかったが、後半35分セットプレーからロバート・エルガスがペナルティエリア内をドリブル突破、弾いたシュートのリバウンドを拾って、最後はネイサン・シルバが止めとなる4点目を決めて、完全に方向感覚を失った相手チームを撃破した。PUMASが自らの攻撃で、勝利をもぎ取った。両者の現実は対照的に大きく異なり、PUMASはリギージャ進出がほぼ確定、クルス・アスルは残り5節を全勝しないとリギージャ進出が不可能となった。

 

メキシコリーグ 2023年前期ステージ 第11節 裏話

 

ホームゲームで勝ち点3(対ケレタロFC戦の分析)

 

 

・チームは守備をしっかり固め、多くの得点機を作った

・ヘスス・モリーナは良いプレーを見せ、欠場したホセ・カイセドの穴を中盤でカバーした

 

 

  • アドリアン・アルドレッテは、時に絶望的な試合を見せていたパブロ・べネべンドと共にチームにセンタリングを供給した
  • エドゥワルド・サルビオは、自分自身が理解しているサッカーを展開した
  • フリオ・ゴンザレスは、安定して良いレベルを維持している

 

 

  • ネイサン・シルバは得点をマーク、コンスタントにそのレベルを示している。メキシコサッカー1部リーグのベストプレーヤーであり、決して守備陣による失望をさせないプレーをしている
  • 今節はセサール・ウェルタがイエローカード累積5枚のため1試合の出場停止であったが、チームは組織的に見え全員がまるで負けているかのように走っていた

 

 

  • クリスティアン・タボやガブリエル・フェルナンデスが毎試合得点を決めることは出来ないし、ロバート・エルガスは負傷明けで出場。グスタボ・デル・プレテもまた、得点を決めることが出来ていない。ただやる気満々であるし、得点機は作れているので、辛抱強く見守り続けたい

 

 

次節は、アウェーゲームの対クルス・アスル戦。アントニオ・モハメド監督は、チームを良く率いている。すべては努力とハードワークによって、少しずつ何か変化を起こすだろう。チームはこの調子で頑張ってもらい、セサール・ウェルタ頼みで無いよう全員が自分自身のレベルを示して欲しい。